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【FC岐阜×水戸ホーリーホック】 J2屈指のアタッカーに成長したFW古橋亨梧 | | |　

■　J2の第17節

J2の第17節。6勝6敗4分けで9位のFC岐阜はホームの岐阜メモリアルセンター長良川競技場で水戸ホーリーホックと対戦した。FC岐阜はここ5試合は4勝1敗と好調。9位まで順位を上げてきた。一方の水戸は5勝8敗3分けで19位。開幕4試合は3勝1分けと好スタートを切ったがここ7試合は1勝6敗と低調。順位も19位まで降下した。好調のFC岐阜に対して水戸は絶不調。好対照の2チームの対戦になった

ホームのFC岐阜は「4-1-2-3」。GKビクトル。DF阿部正、田森、竹田忠、福村。MF宮本航、風間宏矢、小野悠。FW山岸祐、ライアン・デフリース、古橋。オフに群馬から加入したFW山岸祐は3節の千葉戦(A)以来で今シーズン3回目のスタメンとなった。攻撃陣を引っ張る大卒2年目のFW古橋はクラブタイ記録となる4試合連続ゴール中。16試合に出場して6ゴール5アシストと目覚ましい働きを見せている。

対するアウェイの水戸は「4-2-2-2」。GK本間。DF浜崎、細川、福井、平野。MF前寛之、小島幹、黒川、木村祐。FW岸本、宮本。ケガ明けのFWジェフェルソン・バイアーノはこの日もベンチスタートとなった。大卒ルーキーのDF平野がプロ初スタメンとなった。主戦場はボランチになるがこの日は左SBで起用された。ケガで出遅れていたMF前寛之は5試合連続スタメンとなった。札幌からの期限付き移籍となる。

■　4対0で大勝して3連勝

試合はFC岐阜ペースで進んでいく。前半18分にDF福井のハンドでPKを獲得するとキッカーを任されたFW山岸祐が落ち着いて決めてホームのFC岐阜が先制に成功する。さらに後半3分にもGK本間のキャッチミスからFW山岸祐がPKを獲得。今度はFW古橋が決めて追加点を奪った。FW古橋はクラブ新記録となる5試合連続ゴールとなった。水戸のベテランのGK本間にとっては痛恨のキャッチミスだった。

さらに後半20分には相手のつなぎのミスから高い位置でボールを奪うとMF宮本航のシュートをキーパーがはじいたところをFW山岸祐が押し込んで試合を決める3点目のゴールを奪った。FW山岸祐は移籍後初ゴールを含めて「2ゴール+PK奪取」の活躍だった。終了間際には大卒2年目のFW薮内がJリーグ初ゴールを決めてとどめの4点目を挙げる。FC岐阜の4ゴールというのは今シーズン最多となる。

水戸は後半開始からFWジェフェルソン・バイアーノを投入。FW岸本との2トップに変更したがミスが失点に直結した。最後までなかなかチャンスシーンを作れなかった。結局、4対0でFC岐阜が大勝。FC岐阜は3連勝となった。ここ6試合で5勝1敗。快進撃を続けている。逆に敗れた水戸は3連敗。ここ8試合で1勝7敗と苦しんでおり、20位の京都との差は「3」。残留争いに巻き込まれる可能性が出てきた。

■　FW古橋は5試合連続ゴール

好対照の2チームの対戦になったが勢いの差がそのままスコアになって現れた。FC岐阜は攻撃陣が好調。ここ6試合で13得点を奪っている。その前の4試合はいずれも無得点に終わっており、得点力不足は深刻だったが様変わりした。順位も8位まで浮上してプレーオフ争いに顔を出してきた。トータルでは7勝6敗4分け。ついに白星が先行したが「クラブ史上最高のシーズン」になる可能性が出てきた。

「この勢いをどこまで持続できるか？」と「調子が落ちた時にいかにしてダメージを最小限に抑えられるのか？」が大事になる。昨シーズンも6節からの6試合は5勝1分けと突っ走った。さらに30節から4連勝したが続かなかった。この2つの時期を除くと低調。好不調の波が激しかった。直近の試合結果が内容面に影響を及ぼしやすいスタイルになるが「不調の時期をどれだけ短くできるのか？」がポイントになる。

チームの顔となったFW古橋はPKながら5試合連続ゴールとなった。通算では17試合で7ゴール。得点王争いに顔を出してきた。昨シーズンはどちらかというとチャンスメイクで目立った。今シーズンもアシストの数は春先から順調に増えていったがここにきて量産体制に入っている。FWライアン・デフリースは13試合でノーゴール。チャンスメーカー系の選手になるがFW古橋がうまく得点の部分をフォローできている。

FW古橋はJ2では最高クラスのアタッカーと言える。J2屈指のスピードがウリとなるが技術も高い。「周りを使うプレーも出来る点」や「守備面でも献身的にプレーできる点」も彼の魅力と言える。J2でこれだけの活躍を見せているので市場価値は高まる一方である。初ゴールは遠いがここに来てFWライアン・デフリースがフィットして起点になっている。FWライアン・デフリースは好調の立役者の1人に挙げられる。

■　3連敗で19位の水戸ホーリーホック

対照的に水戸はここ8試合で1勝7敗と低調。踏ん張りどころを迎えている。結果を残せていないが16節の福岡戦(H)は内容的には素晴らしく良かった。結果が出ていた開幕当初に見せた躍動感あふれるサッカーを披露したので「結果は出なかったがチーム状態は上がっている。」と感じたがこの日はさっぱり。自分たちの良さをほとんど出せなかった。ここ8試合で6得点のみ。攻撃陣は低調で失点数も増えている。

この日は自滅したと言える。1失点目はクリアミスからのPK献上で、2失点目はGK本間のキャッチミス。信じられないような凡ミスだった。3失点目もビルドアップのミスが原因なのでミスが失点に直結した。なかなか点が取れていない中、ミス絡みで先に失点すると厳しくなる。DF福井のPK献上については「ハンドではない。」と判定されても不思議はない微妙なプレーだったのでこの日の水戸は運もなかった。

収穫といえるのは左SBで起用された大卒ルーキーのDF平野になる。Jリーグ初スタメンだったがビルドアップの部分での貢献度は高かった。不慣れなポジションということもあって守備の時は相手に狙われた感もあって対応に苦慮する場面もあったがSBでの起用がオプションの1つになり得ることを示した。今シーズンの水戸はケガ人が出ている関係で左右のSBが固定できていない。チャンスはありそうだ。