■ ザッケローニ・ジャパン誕生アルゼンチンのペケルマンか、イタリアのザッケロー二か。最終局面で両者の一致打ちになっていた日本代表の監督レースは、結局、アルベルト・ザッケロー二氏に決定。ザッケローニ・ジャパンが誕生する運びになった。
ザッケローニ監督というと、ウディネーゼの監督時代とACミランの監督時代の印象が強い。ドイツ代表であり、90年代を代表する長身ストライカーのFWオリバー・ビアホフを中心に据えて、1997-1998年シーズンはウディネーゼを3位に導き、翌1998-1999年シーズンはACミランでスクデットを獲得している。近年、なかなか結果が出ていないのが気がかりであるが、世界的にも良く知られた監督といえる。
世界的な傾向として、「クラブチーム>代表チーム」となっていて、現役の監督では世界トップクラスといえるモウリーニョやファーガソン、ヴェンゲルといった名将は代表監督には見向きもせずにクラブチームの監督を続けている。もともと優秀な監督の数は限られていて、そのほとんどはすでにクラブとの契約が残っている。ザッケローニという選択肢は、ベスト・オブ・ベストとはいえないが、ベターな選択であると言えるだろう。
不安点の1つは、これまで、ずっとイタリアのクラブで監督を務めてきた人物であるということ。初めての他国での監督業で、しかも、極東の日本という全く文化の違う国での生活となる。家族も含めた日本との相性がどうなのか?というのが懸念されるところであり、過去、実績のある大物監督であっても日本の生活スタイルに合わずに、すぐに去っていった監督も少なくない。協会は出来る限りのサポートをしてほしいところである。
■ どんなサッカーをするのか?イタリア人監督ということで「カテナチオ」をイメージしがちであるが、ザッケローニという人物はむしろ逆であり、攻撃的なスタイルを好む監督である。
注目されるのはセンターフォワードのポジション。ウディネーゼやミランで成功をおさめた時は、FWビアホフという絶対的なターゲットマンがいて、ザッケローニというと「ビアホフ」を連想してしまうほど、重要な選手だった。
日本代表にはFW高木琢也以降、ターゲットマンが主力となったケースはほとんどないが、J2で得点王の甲府のFWハーフナー・マイク、柏レイソルでゴールを量産し始めているFW林陵平、中断明けから調子を落としているがポテンシャルの高いヴィッセル神戸のFW都倉賢といった20代前半から中盤の大型フォワードにかかる期待は大きくなる。
また、3バックを好む監督であることも知られているが、こちらはどうなるだろうか?現代サッカーの主流は4バックであり、J1の中でも3バックをメインに採用しているのはサンフレッチェ広島のみで、ほとんどの選手は4バックに慣れている。どちらも使えるような柔軟性が出てくれば一番いいのであるが、果たしてどういうシステムで戦うだろうか?興味は尽きない。
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