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やすらぐ自然を追い求めて・ブログ編

自然公園、都市公園などで、身近な花々、貴重な花々などの植物、または野鳥、水鳥、昆虫、動物などの生物を観賞、自然散策し、気ままに感じたことを載せるブログです。

ワタラセツリフネソウ・2016年10月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・新種)

ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地でのアップは、これまで国指定の絶滅危惧種でしたが、今回は...。
昨年のリベンジで、見頃のワタラセツリフネソウ(ツリフネソウ科・地域によって絶滅危惧種・新種)を~。
昨年は見頃過ぎに行ったため、どこにあるのかどうかわからず...。
今回は、「渡良瀬遊水地湿地資料館」もしくは、「体験活動センターわたらせ」で確認しました。
この日、天候に恵まれ、まだ残暑のような暑さを感じる日となりました。

※渡良瀬遊水地の自然環境は緑豊かな広大なヨシ原が特徴で、遊水地全体の面積の内、2,500haが植生におおわれており、植生の約半分がヨシ原で、栃木県の「すぐれた自然」の一つに数えられています。これほどの環境を持つヨシ原は稀で、全国でも最大級の規模を誇り、本来の低地の自然環境が保全されているところとして、貴重な存在となっています。その広大なヨシ原には、多数の動植物が生息・生育しており、植物で 約1,000種、鳥類約260種、昆虫類(陸上、水中)約1,700種、魚類約50種もいます。広大なヨシ原や樹木、池沼には多くの野生生物が暮らしていて、キツネやタヌキ、それにタカの仲間であるチュウヒやサシバ、チョウゲンボウなどがいます。これらの野生生物は、かつては全国各地に生息していたものの、近年、生息環境の減少によりその数は減り続けています。現在関東地方でこれほどの豊かな生物相を維持している地域は極限られており、大変貴重な場所となっています。これは、遊水地としての機能を保持するために、広大なヨシ原や沼をごく自然にしてきた結果によるものです。
(渡良瀬遊水地より)
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見頃のワタラセツリフネソウ(ツリフネソウ科・地域によって絶滅危惧種・2005年新種)。

それでは、渡良瀬遊水地の模様を...。(↓[ワタラセツリフネソウ・2016年10月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・新種)]の続きを読む...をクイックでご覧下さい)

↓以前の渡良瀬遊水地の植物のブログ
ナガバノイシモチソウ・2016年7月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧II類(VU))・2016年7月3日撮影
アゼオトギリ・2016年7月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧ⅠB類(EN))・2016年7月3日撮影
タコノアシ・2015年10月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・準絶滅危惧)・2015年10月11日撮影
ヒメナエ(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2015年6月20日撮影
トネハナヤスリ(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2015年4月26日撮影
ノカラマツ(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2014年7月6日撮影
フジバカマ(渡良瀬遊水地・ラムサール条約湿地・準絶滅危惧)・2012年9月15日撮影
ホソバオグルマ(渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2012年8月12日撮影
ヒメシロアサザ(渡良瀬遊水地・湿地園・絶滅危惧Ⅱ類)・2012年7月29日撮影
タチスミレ(渡良瀬遊水地・湿地園・絶滅危惧Ⅱ類)・2012年6月24日撮影
ミズアオイ(渡良瀬遊水地・湿地園・準絶滅危惧種)・2011年8月21日撮影
ゴマノハグサ(渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2009年6月28日撮影
ノジトラノオ(渡良瀬遊水地)・2009年6月20日撮影

現地詳細・クイック→渡良瀬遊水地

(2016年10月2日撮影)


【下野新聞の記事 2005.6.18より】
2005年9月に発表された新種。 栃木、群馬、埼玉、茨城、千葉県に分布。 渡良瀬遊水地の植物に詳しい大和田真澄氏が気づき、愛知教育大学の渡邊幹雄助教授と共に植物学会で発表した。
当初、花序に毛がないことなどからトガクシツリフネと記載していた。この植物に疑問を抱いた大和田氏は埼玉、千葉、群馬など関東周辺の自然史博物館の標本を見て廻ったと聞く。その結果、埼玉、千葉の博物館に該当する標本(ツリフネソウと記載)があり、現地調査して同一種と確認した。
今回の新種発表は愛知教育大の渡邊助教 授と共同研究した成果である。大和田氏の熱意に深く敬意を表したい。
ツリフネソウの近縁と考えられる。ふつう花序に突起毛はないが、毛のある個 体も埼玉県岩槻市(現・埼玉県さいたま市岩槻区)で見つかっている。
突起毛の有無は大きな問題ではなく、変異内と大和田氏は記述している。 小花弁の先はあまり伸び出さず、壊死してやや黒ずんでいる。この部分が最大の特徴である。(ツリフネソウの小花弁は長く伸び出す)種子の色が褐色で表面の模様が網目状とならないなどの違いもある。ワタラセツリフネソウは4型の花が見られる。渡良瀬遊水地で見られるツリフネソウは全てワタラセツリフネソウである。

※ワタラセツリフネソウの花の4型には、黄色・斑点型、黄色・無斑型、白・斑点型、白・無斑型があります。
これは、黄色・斑点型です。
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これは、白・無斑型です。
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この他の型は、また見られた時に...。

これは、以前撮影したツリフネソウ(ツリフネソウ科・地域によって絶滅危惧種)です。
違いがわかりますか(・・?黒ずんでいるところがありません。
(群馬県吉岡町・船尾滝にて。2009年9月20日撮影)
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これも、以前撮影したツリフネソウ(ツリフネソウ科・地域によって絶滅危惧種)です。
(群馬県藤岡市・赤久縄山(あかぐなやま)にて。2012年8月15日撮影)
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渡良瀬遊水地の史跡ゾーンのあたりを~。
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旧・谷中村役場のそばに...。
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黄色・斑点型のワタラセツリフネソウ。
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白・無斑型のワタラセツリフネソウ。
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現地情報だと、お彼岸から9月末ぐらいが撮影に適しているのでは...と案内してくださったカメラマン(野鳥・蝶専門)におしえていただきました。
史跡ゾーン以外にも、ワタラセツリフネソウ(ツリフネソウ科・地域によって絶滅危惧種)が群生しているところ...渡良瀬遊水地の敷地内にあるそうです。

またの機会を楽しみに~それではまた~。

現地詳細・クイック→渡良瀬遊水地

(2016年10月2日撮影)


その他見られた植物~。
ヒメシロアサザ(ミツガシワ科・絶滅危惧Ⅱ類)。湿地園にて。
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ミズアオイ(ミズアオイ科・準絶滅危惧(NT))が綺麗に咲いていました~。湿地園にて。
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ミズアオイ(ミズアオイ科・準絶滅危惧(NT))のそばに、ミズトラノオ(シソ科・絶滅危惧II類(VU)が~。
このミズトラノオ(シソ科・絶滅危惧II類(VU)~はじめて見たかもしれません。
(以前の渡良瀬遊水地の絶滅危惧種植物リストでは見当たりませんでした。)
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タヌキマメ(マメ科・地域によって絶滅危惧種)が咲きはじめました~。
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もうじき開花が見られるセイタカアワダチソウ(キク科・要注意外来生物)に、アキアカネ(トンボ科)。
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史跡ゾーンの共同墓地の曼珠沙華(ヒガンバナ科)。やはり、もう見頃過ぎで...。
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今シーズンの史跡ゾーンの曼珠沙華(ヒガンバナ科)の見納めです。
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史跡ゾーンの旧・谷中村役場跡。
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今回はここまで...。
それではまた~。

↓以前の渡良瀬遊水地の植物のブログ
ナガバノイシモチソウ・2016年7月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧II類(VU))・2016年7月3日撮影
アゼオトギリ・2016年7月編(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧ⅠB類(EN))・2016年7月3日撮影
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ノカラマツ(ラムサール条約湿地・渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2014年7月6日撮影
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ゴマノハグサ(渡良瀬遊水地・絶滅危惧Ⅱ類)・2009年6月28日撮影
ノジトラノオ(渡良瀬遊水地)・2009年6月20日撮影

現地詳細・クイック→渡良瀬遊水地

(2016年10月2日撮影)

テーマ:地域情報 - ジャンル:地域情報

  1. 2016/10/05(水) 22:55:40|
  2. 渡良瀬遊水地の自然
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

ワタラセツリフネソウ

nomuさんこんにちは。
ワタラセツリフネソウ、興味深く拝見しました。
なるほど、今度ツリフネソウを見る目が変わりますね。
近くにないかな(笑)
  1. 2016/10/06(木) 12:43:28 |
  2. URL |
  3. 朝霧 #dStCnxEc
  4. [ 編集]

Re: ワタラセツリフネソウ

朝霧さん、こんばんは~。
ご覧頂きありがとうございます~。
やっと、ワタラセツリフネソウをじっくり拝見してきました~(^^ゞ
おっしゃる通り、ツリフネソウを見る目が変わります。
渡良瀬遊水地の他のエリアで見たツリフネソウは、これからじっと見てしまいます(^^;)
  1. 2016/10/06(木) 20:38:20 |
  2. URL |
  3. nomu #z.8xB7Ag
  4. [ 編集]

こんばんは!

nomuさん、ワタラセツリフネソウ・・いい色してますね。
渡良瀬遊水地ではいろいろなお花が、特に水性しょくぶつが・・。
nomuさんの撮影に寄り色々知る事出来ますよ♪♪
一度行って見たいものです(*^_^*)
  1. 2016/10/06(木) 22:27:28 |
  2. URL |
  3. ショット #ll2HEPEQ
  4. [ 編集]

Re: こんばんは!

ショットさ~ん、こんばんは~(^^)
いつもご覧頂きありがとうございます~(^^♪うれしいです~(^^♪
ワタラセツリフネソウ~じっくり拝見してきました~(^^ゞ
ツリフネソウも一緒に咲いていると、違いがよくわかるのですが、ワタラセツリフネソウしかないもので...(^^;)ちょっと見分けが...。
渡良瀬遊水地~あまりにも敷地が広くて、一日で周り切れませんが、開花ポイントだけだったら、そんなに時間をかけずに周れます。(^^)
まだまだ見たことない植物がありますので、機会があればいってみます。
  1. 2016/10/07(金) 20:19:02 |
  2. URL |
  3. nomu #z.8xB7Ag
  4. [ 編集]

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山野草や園芸品種の花々・山岳風景・清流の川や滝など色々な自然風景を見にドライブで周遊することが好きな自分です。
主に関東周辺を撮影エリアとしています。
様々な自然のなかに入るたびに、果てしない自然の奥深さ、美しさに感動します~(^^)

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