■ J3はFC岐阜と松本山雅の2チームが中心2022年のJ3は良くも悪くもFC岐阜と松本山雅の2チームが話題の中心になるだろう。もっとストレートに言うと「J3の話題の大半はこの2チーム絡みになる。」と思われる。注目度は他のクラブと比較して段違いに高いがFC岐阜の補強は評価が分かれる。賛否両論あると言える。DF宇賀神(浦和)、FW田中順(神戸)などネームバリューのある選手を複数獲得したがこういう選手がなかなか活躍しないのがJ3リーグである。
代表経験のある選手が鳴り物入りでJ3のクラブに加入することは近年ではそこまで珍しくないが「明確な違いを見せた選手」は皆無に近い。地方のクラブが多いので移動が大変。夏場は照明設備の問題で昼間に猛暑の中で試合を戦うこともある。J3はかなり特殊である。ベテラン主体のチームがJ2昇格を果たした例も2015年の町田、2020年のSC相模原くらい。昨シーズンも若手集団の熊本がJ3を制覇している。
「ネームバリューのある選手は当てにならない。」というのはJ3では定説になっているが昨シーズンに加入したMF柏木を含めたネームバリューのあるFC岐阜のベテラン勢が定説を覆すことができるか?否か?は注目点になる。むしろ、今オフの補強で評価できるのはFWンドカ・チャールス(YS横浜)とFW藤岡(宮崎)というJ3の移籍市場の目玉だった選手をW獲得した点。FW川西(→富山)の抜けた穴はそこまで大きくはない。
心配されるのはチームの顔だったDF甲斐(→岩手)の抜けた穴になる。期限付き移籍だったDF三ッ田(→松本山雅)もレンタルバックとなったが守備陣は不安を抱えている。DFフレイレ(長崎)とDF岡村和(北九州)を獲得したが補強ポイントだったキーパーの補強は進まず。不安要素は少なくない。中堅世代が相当抜けてスタメンの平均年齢は30歳を超える可能性もあるがこれでJ2昇格を達成できるようだと快挙達成である。
■ 戦力がアップしたのは昇格4年目の八戸当然のことながら「FC岐阜の補強は物凄い。」と高評価する人も少なくないと思うのですでに触れたとおりで賛否両論あると思うが明らかに戦力がアップしたのは昇格4年目の八戸になる。埋蔵金が見つかったのか?と思うほどの積極的な補強を見せた。DF宮尾(FC今治)、DF藤井航(岩手)、FW萱沼(鹿児島)、MF山田尚(秋田)、FW有間潤(FC今治)など実績のある選手をたくさん獲得してDF國分将(秋田)も復帰する。
獲得した選手の年齢はやや高めになるが今オフもDF下堂(高知ユナイテッド)やFW佐藤碧(ソニー仙台)を獲得するなどJFLなど4部以下でプレーする選手も積極的に獲得した。Jリーグのクラブとしての歴史は浅いが「クラブ史上最高の補強が出来た。」と言える。上位争いに絡める戦力になったとはまだ言えないが初の1桁順位を狙える戦力になった。FW上形(→北九州)の穴をどう埋めるのか?が注目点に挙げられる。
J1やJ2のクラブになると「主力ならびに有望株の流出はゼロ。その上で即戦力や有望株を多数獲得できた。」というクラブはいくつか存在するがJ3だと主力や有望株の流出をゼロにするのは難しい。ほぼ無理と言える。長野も主力のDF広瀬健(→鹿児島)が流出して有望株だった右SBのDF吉村弦(→秋田)が流出したがFW宮本拓(藤枝)やDF船橋(YS横浜)などシュタルフ悠紀リヒャルト監督の教え子を4人も獲得した。
「監督がチームを移ったときに教え子をたくさん集めること」に関しても賛否両論ある。「教え子をひいきしているのでは?」、「チルドレンを優遇している!」、「××は監督の愛人だ!」など低レベルな批判が発生しやすい日本国内ではあまりうまくいかない補強のやり方になるが監督のやり方をよく知っている選手を何人か獲得するとチーム作りはスムーズに進む。4人の教え子を獲得して長野も補強に成功した。
■ 降格組の4チームは対照的なオフJ2と同じで降格組の4チームは対照的なオフになった。2度目のJ3降格となった北九州はMF高橋大(→清水)、DF村松航(→長崎)、MF新垣(→山形)など主力がたくさん抜けて2020年のJ2で快進撃を見せたときの主力はほぼいなくなった。苦しいオフになったが話題の中心であるはずの松本山雅は静かな動きに終始した。J3レベルでは突出した資金力を武器に移籍市場を荒らすかに思えたが極めて紳士的だった。
GKビクトル(山形)とMFパウリーニョ(岡山)を獲得できたのは相当に大きいが攻撃陣はMFセルジーニョ(→未定)、FW伊藤翔(→横浜FC)、FW鈴木国(→山形)、FW阪野(→東京V)、MF河合秀(→山形)が抜けたのでかなりパワーダウンした。もともと不安だった攻撃陣はさらに脆弱になったが普通に考えると開幕までに誰かしらの補強が行われるはず。「どんなフォワード or アタッカーを獲得するのか?」が注目点になる。
SC相模原と愛媛FCも主力数名が抜けたが予想に反していいオフになった。どちらももっと大変なオフになる可能性はあったがうまくまとめることができた。SC相模原はFW船山貴(千葉)とDF水本(町田)を獲得したがFW船山貴は2021年もJ2で38試合で8ゴールを記録するなどJ2でも十分にやれる選手である。所属クラブで出場機会が減少してJ3のクラブにやって来た過去のネームバリューのある選手とは事情は異なる。
愛媛FCもいいオフになったといえる。さすがにエースのFW藤本佳(→山形)と期限付き移籍のMF川村(→広島)の引き止めには成功しなかったが守備の要であるDF栗山は残留。補強ポイントだったキーパーは実績のあるGK徳重(長崎)を獲得した。フォワードもJ3で実績のあるFW進昂平(群馬)を獲得。2列目もJFLで12ゴールを挙げたMF佐藤諒(FCティアモ枚方)を獲得。MF佐々木匠(仙台)やMF矢田(千葉)も獲得した。
鳥取は「J3のクラブではほぼ無理」と思われていた流出ゼロをストーブリーグの早い段階で達成した。FW田口裕、DF魚里、MF安藤一、MF世瀬、MF新井泰などJ2のクラブへの個人昇格が考えられた選手も全てチームに残った。即戦力の補強はFC琉球時代の金鍾成監督の教え子であるDF増谷(岡山)くらい。動きは少なかったがここ2年間は怪我の影響でほぼプレーできなかったDF増谷が復活するようだと大きい。
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順位予想バトル (2022年) ・・・ 受付期間 : 2022年1月7日(金)~2月18日(木) ・順位予想 J1編 (投稿用フォーム) → https://bit.ly/3t4gcW5
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