テレビ朝日の「モーニングショー」に日々出演し、歯に衣着せぬ発言で
話題を集めてきた玉川徹氏が、
安倍元総理の国葬には、電通が絡んでいるといった発言をした。
実際には、電通の関わりはなかったと翌日誤りを認め、番組内で謝罪した。
しかし、SNS上で批難が沸き上がり、テレビ朝日にも降板させろなどと
電話やメールも多数で、会社として処分に出た。
10日間の出演禁止。
私は、長くこの番組を観ている。
この番組は、ニュース番組ではない。
時事ネタを伝えたり、掘り下げたりするワイドショー番組だ。
ワイドショーに出演する人物が、間違ったことを言ったからといって、
謝罪以上のことを求めるということには、いささか違和感がある。
もちろん、事実に基づかないことを伝えて良いわけではないが、
そんなことを言ったら、多くのワイドショーは放送禁止だ。
今回の問題の時も観ていた。
菅氏の弔辞を電通が書いたと言ったわけではない。
国葬の演出に電通が入っているはずだという思いが、
エスカレートしていた。
国政の新たな仕組みや制度設計に、
電通が関わっていることが多いのは事実で、
コロナの持続化給付金事業で
電通が落札して、孫請けに投げている事案などは、よく知られているところだ。
マイナンバーカード事業にも深くかかわっている。
電通は、巨大広告企業だ。
東京オリンピックの汚職事件の高橋容疑者も、電通出身だ。
政治の中枢にも入り込んでいるブラック企業という印象は否めない。
「また電通か」
そんな思いが、強く出た発言だったように思えた。
分からないでもないが、弔辞が感動的だったという話題の場での発言は、
タイミングとして良くなかったかも知れない。
ただ、玉川氏は、「そもそも総研」などで、国政や
社会の不正などに切り込んでいき、
問題点を世間に見せてくれた。
司会の羽鳥真一さんには、善を
自分は、悪役でいいと言っていたとか。
2人のやり取りも秀逸で面白い。
政権や大きな物に媚びないところが、この番組の魅力でもあるから、
降板などせず、せめて停年まで務めて欲しい。
最近の世の中で気になるのは、
香川照之氏の問題にしても、過去のことをほじくり出して、
叩きのめして、潰してしまおうとする人々がいることだ。
現在の活躍が気にいらなくて、足を引っ張ろうとする奴の策略にまんまとハマる人。
番組降板や、CM終了にまで追い込まなければいけないことなのか。
人が何か過ちを犯しても、頑張っている今を評価してあげるべきで、
一度でも過ちを犯したら、抹殺する世の中は、恐ろしい。
もっと寛容であるべきではないか。
まして、テレビでの発言を実際に聞いておらず、
ネットニュースなどで切り取った一部に反応してネトウヨとなり下がっている人。
その声は大きいけれど、数としては多いわけではない。
批難する気のない人や、良いと思っている人は、声を上げていないのだ。
そんな下品な行動をしない人の方が、圧倒的に多い。
企業側が、一部の下品な人たちに屈するのが、残念でならない。
芸能人だけでなく、一般社会でも
許すこと、寛容であることが大切。
人を叩く人は、いつか自分も叩かれる。
許す力
許す社会であって欲しい。
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