不明瞭な後援会の収支報告で追求されていた小渕優子経産大臣が、
辞意を固めたと報道された。
小渕優子氏と言えば、父親の後を継ぐ形で
平成12年に立候補し、当選。
その後、史上最年少での入閣を果たし、
現安倍内閣の女性登用のシンボルのような存在である。
そのシンボルを内閣発足1か月余で失うことになった。
小渕氏の政界入りは、父親の死で急浮上したもので
彼女に政治家としての経験も資質もなかった。辞
地元群馬県の支持者に担がれての立候補である。
地元にとっては、父親に変わる国会議員が欲しかったのである。
今回の問題も、小渕氏は、本当に知らなかったのかも知れない。
もちろん、議員として知らなかったでは済まされないし、
格安の観劇ツアーは、有権者への寄付行為と見られても仕方がないだろう。
それ以外にも、実に説明のし難い支出の多いこと。
ある評論家は、「こんなずさんな収支報告書を見たことがない」
と言っていた。
父親の時代からの後援会の役員なのだろう。
彼女には、口出しも許さなかったかも知れない。
神輿に担がれた小渕家の姫君でしかなかったようだ。
ただ、彼女自身は、真摯に役目を果たそうとしていたのではないかと思う。
一方で、うちわ問題で追求を受けている松島みどり法務大臣は、
政治家としての経験は長いが、
人間長く「先生」と呼ばれ続ければ、
こんな感性になるのかと呆れてしまう。
せっかく登用された女性閣僚の脇の甘さが露呈した感じだが、
あの兵庫県の県会議員の問題とほぼ変わらない。
忘れてはいけない。
われわれの税金から多くのお金が支出されていること。
自ら身を切る改革をして
国民に負担をお願いする(消費増税)
と言いながら、全く身を切っていないこと
閣僚でなくとも、政治家すべて襟を正し、
もう一度足元から振り返るべし。
こうした金銭問題などの追求だけで大事な国会の場が終わってしまっては、
残念である。
アベノミクスも失速気味の中、平気な顔をして
消費増税を実行するかも知れない。
こうした閣僚の問題で目くらましされないようにしなければならない。