いよいよリオデジャネイロオリンピックが開幕する。
あまり盛り上がりを感じないのは、
この開催には、色々ケチがついたり、不安があるためか。
ロシアのドーピング問題や、治安の問題、
施設やインフラ整備の遅れ等々
経済的にもブラジルでの開催には、問題が多すぎたのではないだろうか。
無事に開催されることを祈っている。
その一方で2020年の東京オリンピックに
野球やソフトボールなどが追加種目として決まったというニュースもあった。
追加で種目数が増えれば、ますます予算が膨れるのではないかと危惧するが…
特に、野球やソフトボールは、アジアやアメリカでは馴染みがあるが、
世界中で見ると、その競技人口は多くない。
こんな競技まで、オリンピック競技にする必要があるのだろうか。
さらに、今のオリンピックには、どんな意義があるのだろう。
かつては、
「参加することに意義がある」
とされ、アマチュアの最高のスポーツ祭典だったはずだ。
それが、いつ頃からか、
国の威信をかけた戦いになり、
競技によっては、プロ選手ばかりになっている。
プロ選手がいない国やお金をかけられない国では、
メダルの可能性のない大会になっている。
たとえば、今大会で122年ぶりに復活したゴルフも
世界ランキング上位の選手が選ばれるが、
そのほとんどがプロ選手だ。
サッカーやテニス、バスケットなども
多くのプロ選手が出場する。
野球もアメリカのメジャーリーグ選手で固めれば、
どこも勝てないだろう。
テニスやゴルフなどでは、メジャー大会との絡みもあって
オリンピックに出たくない選手もいる。
それぞれの競技には、
ワールドカップや世界選手権などの世界一を決める大会がある。
各選手にとって、オリンピックが最高の大会ではなくなっているし、
プロであれば、賞金のかかっている大会を重視するのは当たり前のことだ。
2020年の東京オリンピックも、当初は、コンパクトで復興のためのオリンピックに
と言いながら、あれもこれもと、
競技場や選手村、交通網の整備などに
天文学的な数字に膨れ上がっている。
経済効果を期待しても、税金という形で戻ってくるのはわずかだ。
近年は、オリンピックの開催が大きな経済負担となって
開催を希望する国も少なくなってきたし、
開催出来る国が少なくなっている。
かつてほどの魅力もないようである。
オリンピックというもの自体が本当に必要なのか、
今のままでいいのかをもっと議論すべき時にきているのではないだろうか。
国際社会が、その緊張状態にある中で
大きな事故や惨事が起こらないうちに
いま一度、立ち止まってもいいのではないだろうか。