多くの物議を醸しながら開催された東京オリンピックが閉幕した。
「復興五輪」とか、
「コロナに打ち勝った証」とか言いながら、
蓋を開ければ、コロナ禍の五輪となり、
どこか、コソコソな感じが否めなかった。
参加した選手の活躍には、拍手を送るし、
何も否定はしない。
しかし、今、この時の開催は本当に正しかったのか、
やり方に問題はなかったのか、
十分な検証が必要だ。
このオリンピックには、当初からケチが付きっぱなしだった。
国立競技場の設計にケチが付き、
ロゴのデザインに盗作疑惑が上がって取り消し、
そこへコロナの感染拡大、
組織委員長の女性蔑視発言、
開会式の演出家やプロデューサー、作曲家などの辞任などなど
上げればキリがないほどのケチがついている中での開催だった。
多くの国民が、延期か中止を望む中、
政府は、無観客での開催をギリギリで打ち出す。
どんなに多くのメダルを獲得しても
どこか盛り上がらないのは、
東京には、緊急事態宣言が出されており、
首都圏を始め、国民には、外出の自粛を求めながら、
オリンピックだけは大丈夫という矛盾。
無観客にしても、
北海道でのマラソンを見ても、沿道に多くの観客が集まっていた。
選手にもコロナの陽性者が出て、大会関係者にも入院した陽性者もいたという。
メダルラッシュの報道にかき消された。
開会式の日、ボランティア用のお弁当が、約４０００食食べずに廃棄されたと報道されたが、
実は、期間中、１３万食が廃棄されたという。
持続可能な五輪と言っていたのではないか、
食料を廃棄するなど、最もやってはいけないことだ。
ボランティアの数が減っているのに、当初の数を発注していたというのもダメだが、
初日に分かったはずなのに、変更せず、
まだまだ、コロナ禍で仕事や住まいを失い、
今日の食事にも困っている人がたくさんいる。（まるで報道されないが）
NPO法人などを頼って、配布してもらうとか出来なかったのか。
１年延期し、開催してもらったオリンピックだからと
選手には、大きなプレッシャーがかかっていたのか、
期待されていた多くの選手が、早々に姿を消す番狂わせ。
バドミントンの桃田選手や女子ダブルス、
テニスの大阪なおみ選手、
体操の内村航平選手、
そして、陸上男子４００ｍリレー等々
自国開催で、過度な期待をその背に背負っていたのだろう。
逆に何も期待されていなかった知らない選手が多く活躍した。
特に若い選手の活躍が目立った。
私自身、多分初めて開会式をまともに見た。
なぜ、あんなに長く、ダラダラとやるのだろう。
一人のアスリートが、ルームランナーを使ったり、座り込んだりする。
その背景に過去の映像や意味不明の人の映像が流れる。
大工らしき人たち、なぜかタップダンス。
積み木のような物を組み合わせるとロゴに。
演出意図がよく分からない。
ドローンで地球は、そうだろうなという感じ。
中国だったら、もっと大きな地球を作ったのでは。
夜８時半から始まって、日本の選手団が入場するのは、３時間くらい経過してからだ。
先に入場した外国の選手は、座り込んだり、
スマホで撮影したりで、ダラダラだ。
開会式長過ぎないか。
良かったのは、今はなかなか見られない花火がたくさん上がったことだ。
菅総理は、オリンピックでコロナ感染者が増えてはいないと言うが、
東京は、過去最高の感染者数を更新し、
神奈川県も大阪府も全国多くの県で感染者がうなぎ昇りだ。
緊急事態宣言だ、
まん延防止措置適用だ、
とか言っても
もう人々の心には響かない。
人流は減っていると言い張るが、むしろ増えている。
お盆は帰省を控えてという言葉も遅すぎる。
ワクチン接種も頭打ちになり、
若い人への接種が進まないまま、感染者が増え続ける。
変異株の影響か、若い人の重症化が増えている。
これは、オリンピックが影響していないとは言えまい。
IOCだけが、儲けて、日本は多額の負債を抱える。
そこまでして開催したオリンピックを検証し、
反省すべきは反省するべきだ。
この先の増税や負担は、孫子の代まで続くのだ。
