新型コロナウイルスの感染が、昨年の11月後半から、落ち着いてきたと安心していた矢先、
オミクロン株の猛威が、過去最大の感染拡大となっている。
1月28日も感染者は、全国で8万人を超えた。
デルタ株と比べて、オミクロン株は、重症者がほとんどいない。
ただの風邪と変わらないのではないかと言われている。
「ただの風邪」とは、何か?
正式には、風邪という病名はなく、「普通感冒」とか、
「風邪症候群」という。
「ただの風邪」とか、「普通の風邪」とは何か。
ちょっと発熱し、咳や鼻水が出て、数日で快方に向かうことをいうのだろう。
実際、オミクロン株の感染者のほとんどは、
軽傷または、無症状と言われ、
感染から5日程度で快方するという。
感染力は強いが、重症化率は極めて低い。
しかし、新たな変異株が現れる度に、
濃厚接触者を追い、隔離を義務付けてきた。
さすがに、それでは医療機関もホテル療養もひっ迫してしまう。
そのため、ここへきて濃厚接触者の待期期間が7日間に短縮され、
濃厚接触者への連絡も感染者自らすることになった。(一部自治体)
保健所機能がもう回らないからだ。
果たして、この風邪と同じようなオミクロンに対して、
今までのような対応は必要なのか。
肺炎を起こさないので、呼吸器を必要とする患者は、今のところいないという。
とはいえ、「普通の風邪」よりも症状がきつかったり、
後遺症や合併症の不安はある。
感染症の2類相当から5類に変更すればいいという意見も多い。
しかし、5類(インフルエンザ等)になると、
PCR検査や投薬、治療すべてが、自己負担になる。
最近、使用が認められるようになった経口薬は、
1瓶6万円以上で、一人に6瓶が必要だという。
となると、3割負担の人で、10万円以上の自己負担だ。
PCR検査も診察と一緒で1万8千円くらいだ。
入院したら、今は国費だが、自己負担になる。
かなりの負担になる。
5類にするというより、5類のような扱い、
つまり、発症した人だけ隔離するでいいのではないか。
陽性者の数を毎日発表する意味も今はない。
なぜなら、無症状者が大半だからだ。
毎日、検査をしている芸能関係者は、毎日、陽性者が発表される。
今や、PCR検査の試薬、抗原検査のキットが不足する事態でもあり、
生産を急げと言っても限りがある。
喉が痛いとか、咳が出るとか、症状のある人は、
薬を飲んで3~5日自宅待機してもらえばいいのではないか。
症状が重い人は、医療機関を受診する。
それ以外は、市販の薬でも症状は軽減する。
陽性者の数には信ぴょう性がない(無症状で検査しない人が多いから)。
毎日、何倍になったと報道すれば、気にする人は気にするし、
どうでもいいと思う人は気にしない。
大事なのは、病床のひっ迫や、
社会活動の停止だ。
重症者はいないのに、医療機関のスタッフが自宅待機で足らない、
病床を確保したため、他の救急患者などの受け入れが出来ないなど、
影響は大きい。
オミクロン株は、別物なのではないか。
オミクロン株も更に感染力が強いものに変わりつつあるというが、
対応については、柔軟性が大切だ。
重症化率は低いとはいえ、後遺症や合併症の不安はあるので、
今まで通り、マスクの着用や消毒、手洗いは続けるべきだろう。
ちょっとでも風邪に似た症状があったら、外出を自粛する。
大拡大していた沖縄県では、すでに感染者が減り始めた。
全国的にも、2月中には、ピークアウトしそうだ。
3回目のワクチン接種が救世主とはならないが、
打てる人から打つことは重要かも知れない。