7月1日から、全国的にレジ袋が有料となる。
プラスチックごみの減量と、環境保全がその目的だ。
私の住む町では、4,5年前から多くのスーパーなどでレジ袋は有料になっている。
なので、驚きはしないが、
レジ袋を有料化することが、本当に環境改善や、海洋汚染の防止になるのだろうか。
プラスチック製の袋は、分解されて自然に戻ることはない。
海の中で、多くの魚などが飲み込んで死んでいるのも事実だろう。
しかし、レジ袋を有料にしたからと言って、それらが改善するとは思えない。
プラスチックごみの多くは、ペットボトルだ。
海の中のマイクロプラスチックは、このペットボトルがほとんどだ。
ペットボトルは、リサイクルされるからいいということか。
しかし、全てがリサイクルされるわけではない。
飲料のほとんどが、ペットボトルになって、40年ほどだ。
それまでは、瓶と缶が主流で、
瓶は、回収され、リサイクルされた。
缶は、資源回収ごみだった。
一部の飲料メーカーでは、プラスチックごみ減量のため、
コーヒーなどの飲料をアルミ缶に変更する動きもある。
レジ袋は、ごみの分別や、今ならマスクを捨てる際に利用される。
エコバッグも衛生面からは、疑問や問題もある。
ウイルスの感染リスクもあるとして、
アメリカでは、エコバッグは、持ち込めない。
手軽なレジ袋がないと困る人は、3円、5円程度なら購入するかも知れない。
あるいは、ホームセンターなどで売られているポリ袋を購入して利用するかも知れない。
果たして、それで環境改善になるのだろうか。
昭和30年代、40年代の日本は、本当に環境に優しい生活習慣だった。
買い物かごを持って、買い物に行き、肉や魚は、竹の皮や木由来の物に包んで、
最期は、新聞紙にくるんだりしていた。
お豆腐は、鍋を持って
醤油は、一升瓶を持って行って
という具合だ。
高度成長と共に、欧米化に生活様式が変わり、
使い捨ての生活へと変わって行った。
なかなか昔には戻れないが、
捨てる文化を見直す機会にはなるはずだ。
レジ袋が有料だと、袋を忘れたら、買うのをやめたり、
小さい袋しかなかったら、買い控えたりというのが現状だ。
購入の抑制にも働く。
本当は、今年東京オリンピックが開催される予定だったので、
環境に配慮していることを、世界の人々にアピールすることが目的だった。
今年、新型コロナウイルスの感染を考えると、
今、有料化することはどうなのか。
不衛生なエコバッグを持って歩く人も多くならないのか。
エコバッグを洗ったことはないから。
新型コロナウイルスで外出自粛や経済活動が停止したことで、
皮肉にも大気汚染がなくなり、
海や川がきれいになったという。
新型コロナウイルスの混乱は、
経済至上主義で、人間のエゴで進む自然破壊を止めるために
起きたことなのかとさえ、思う。