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hiromi1960

Author:hiromi1960
広島県東広島市在住
政治や社会問題に物申す
子供たちにツケを回さない社会を目指す
中央大学法学部卒


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13年前に起きた光市母子殺害事件の「死刑」が確定した。

13年という長い年月を考えると 被害者遺族である本村さんの気持ちは幾ばくかと。

この事件は、多くの問題を社会や司法に投げかけた。
当時、加害者は、18歳と30日。
18歳以下は、少年法によって「死刑」判決を受けることはない。
18歳になったばかりの加害者を 少年法で保護するべきか、
ということと
2人の被害者で「死刑」と出来るか。
それ以上に 問題を投げかけたのは、
被害者の司法参加だ。

それまで 被害者やその遺族が、思いや感情を裁判で述べる機会はほとんどなかったし、
日本の憲法では、加害者の人権に配慮して、
「疑わしきは、加害者の利益に」と
限りなく、黒に近いグレーでも 無罪とされてきた。

被害者やその遺族への配慮は、ほとんどなかったのである。
日本は、法治国家であり、自力救済は、禁止されている。
仇討は出来ない変わりに 司法が裁くということを考えると
もっと 被害者感情に配慮すべきであったはずだ。

それが、ずっと置き去りにされてきた。
この裁判で 本村さんは、
「今すぐ無罪にして社会に出して下さい。僕が殺しますから」と
会見で言っていた。
多くの遺族の気持ちだろう。

殺された妻と娘の遺影を傍聴席に持ち込もうとして
禁止されたこともあったが、その後、持ち込めるようになったし、
被害者遺族が、意見を述べる機会も与えられるようになった。

当時23歳の本村さんも今は35歳。
当時は、いつ後を追って死ぬか分からない様子に
周囲が彼を励まし、支え続けてきた。

彼の孤独な戦いは、多くの人の気持ちを動かし、
被害者救済法が成立したり、
被害者の会「そらの会」などの活動も活発になっている。

被告の「死刑」が確定しても
「この裁判に勝者はいません」と言われていた。
長い戦いが、最後のページを迎えただけなのだろう。

ずっと、本村さんの時間が止まったままなのではと思っていたが、
再婚されたと聞いて少しほっとした。
これからは、自分の人生を歩いて行ってもらいたい。

「死刑」が確定して、
いきなりマスコミは、実名報道を始めたが、
それは、どうかと思う。
事件当時未成年であったことは事実で
今さら、実名報道することで 読者や視聴者に利益があるとは思えない。

被告の関係者に余計な苦しみを与えることもないだろう。

今後、この判決が基準となって 残忍な殺人事件には、
極刑が下されることになるだろう。

テーマ : 光市母子殺害事件 - ジャンル : ニュース

今日、人生初の手術を受けた。
3年前から患っていた手根管症候群の治療のため、
左手首の正中神経にさわる靭帯を切るためだ。

手術後、左手を三角巾でつっての帰宅となる。
医療センターまで  タクシーで行くと往復3000円を超える。
帰りはバスにしようと思っていたが、
何とバスは、1時間に1便。
仕方なく、タクシーで戻った。

帰路でタクシーの運転手さんと話した。
障害者や高齢者はタクシーを使わざるを得ないが、
障害者は、1割引きとなり、高齢者にはタクシー券80枚が支給される。
これらは、東広島市の制度であり、市町によって補助の内容は違う。

健常者である私が、利き手が使えないだけでも 随分不自由をする。
これが、障害者や病気の高齢者となれば、色々と出来ないこともある。

以前、足の悪い高齢者が、バスのステップを上がれなくて転び、
もうバスは諦めたと言われていた。
80枚のタクシー券も複数の医療機関に行くと足りないだろう。

障害者は、もっと深刻だ。
一人で通院出来なかったり、遠方の医療機関に行かなければならなかったりするだろう。
兵庫県から引っ越して来た人が、
兵庫県では、タクシー券もあったし、医療費の自己負担も少なかった。
広島県の認定基準も厳しく下げられたと嘆いておられた。

障害者や高齢者への補助は、年金制度よりも深刻な社会保障問題である。
障害にも その程度と状況は、様々だ。
知的障害のある子供や肢体不自由な家族がいれば、
家族のうちの働き手を一人失う。
付き添う家族の交通費などは、どこからも出ない。

自立支援など到底できない人たちに自己負担が求められている。
障害者年金や手当だけでは生活できない人は多い。

こうした声なき声、小さな声にもっと耳を傾けることが、
政治には求められると思う。
日本中どこに移動しても 同じ保障が受けられるべきだし、
働けない人の生活を支えられなければ、
国家が存在する意味がない。

今、世間では橋下氏率いる維新の会に注目が集まっているが、
「船中八策」にも 年金問題はあっても
障害者や高齢者への社会保障問題はない。
選挙を意識しているからだろう。

声の大きい人や数が多いところにしか目を向けないのは、
今までの政治と変わらない。

テーマ : 社会保障 - ジャンル : 政治・経済

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