新型コロナウイルスの感染者は、日々過去最高を更新し続けている。
12月12日、初の3000人超えとなった。
各都道府県でも感染者数が右肩上がりで、
旭川市と大阪市は、医療ひっ迫であるとして、
自衛隊の看護官の派遣が決まった。
医療は、すでに限界だと、医師会の会長が何度も訴えていた。
しかし、政府は、耳をかさず、
勝負の3週間と言いながら、
GOTO事業を止めるでもなく、
首長の要望があれば、検討するなどと軽口だ。
大阪府は、コロナ専用病院を自前で作ったと言っていたが、
現実には、医師、看護師が集まらず、
十分な体制が取れない状況で、
自衛隊への要望となった。
吉村知事は、
「人員不足は分かっていたが、まず箱を用意しなければ先へは進めないと思った。」
と弁解していたが、
自衛隊の看護官の派遣は、2週間程度の限定で、
その間に看護師を増やすことは出来ないだろう。
和歌山県知事が、
「高い技術を持った看護師を派遣して欲しいというが、そういう数少ない看護師は、こちらでも貴重だ。」
と言っていた。
そうだろう。
医師も看護師も有資格者だ。
足らないから誰でもいいというわけではないし、
突然資格を与えるわけにもいかない。
まして、ekumoを扱える、コロナ対応に耐えられる人となれば、
かなり限られる。
今更ながら、医療関係者になりたい希望者が少ないのだなと思う。
コロナ禍で疲弊して、看護師の多くが離職したという。
この年末の賞与も減額され、
家族とも離れ、誹謗中傷にさらされ、
それは、耐えられまい。
せめて、十分な賃金や手当は与えるべきだ。
国は、医療者への予算は取っており、
都道府県に割り当てたと言っている。
しかし、現実には、医療者へはほとんど届いていない。
6月に申請した手当が、未だに入ってこないと言われている。
維持出来ない病院が出てもおかしくはない。
GOTOに回せるお金を、まず、医療者個人に支払ったらどうか。
もう、モチベーションも限界だろう。
個人の精神に頼っているだけだ。
各都道府県や医師会が危機的状況を、毎日のように訴える中、
菅総理は、ニコニコ動画で、
開口一番
「ガースーです」
とニタニタしながら発言。
その危機感のなさ、更にGOTOを止める気はないと言う。
今、全国的に行動自粛を呼びかけている時に
国のリーダーである総理が、国民全体に協力を呼び掛けるべきではないか。
イギリスでもドイツでも、海外のリーダーは、日々発信を続けている。
各自治体の判断で、などと言っている状況ではないはずだ。
どうも菅総理には、
「国民の命と暮らしを守る」気はないようだ。
安倍さんよりもひどい。
コロナ対策は、西村経済担当大臣に任せられているようだが、
これがまた、リーダーシップを取っているとは言えない。
分科会の尾身会長も「GOTOは止めて頂きたい」と何度も言っているのに
そこは、無視している。
菅内閣は、まとまりがない。
責任感がない。
何より、危機感がない。
田村厚労大臣には、多少期待していたが、期待外れだった。
何度も書いているが、
感染者数だけで一喜一憂するのはもうやめたらどうだろう。
そもそもPCR検査は、100%の信頼性はなく、
日本のPCR検査のCt値は、他国より高いために陽性率が上がると指摘している医師もいる。
陽性が出ても、その多くは、無症状か軽症だ。
大事なのは、治療を要する陽性者がどれだけ出たかなので、
報道の仕方として、陽性者の数だけを報道するのは良くないと思う。
コロナパニックの原因だ。
無症状でも感染させるリスクはあるが、
春先と違って、ウイルスについて分かってきたことも多く、
2週間も隔離する必要はないとか、
感染後6,7日からは、感染させないとか、
空気感染はしないとか、
正しい知識をもっと発信して欲しい。
数字だけが1人歩きしてはいないか。
そういう発信も1人の信頼出来るリーダーがすべきなのだ。
本来なら楽しく、華やかなはずの12月が、
暗く沈んだ年の瀬になっている。
お正月も家族に会えず、初詣も出来ず、
ひっそりと過ごすことになりそうだ。
クリスマスもお正月もまた、来年以降もやってくる。
今は、我慢の年末年始に
と言えるリーダーがいない日本。