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はてなキーワード: 競争原理とは

2024-12-11

こんだけ発達障害人間が発覚してなお世界がそういった人々にとって快適なデザインになり切らないというのは

やはり競争原理の痛い所ばかり突いているからなんじゃないだろうかという

2024-12-07

民営化は失敗するよね

ゴミ箱撤去たらみんなゴミを持ち帰るから街がキレイになる、と思ったらみんなポイ捨てしてゴミだらけ、みたいな感じで

民営化すれば競争原理で安くて優秀なサービスを受けることができる、と思ったら詐欺師みたいなヤツしかまらなくて、高くてクソなサービスを受けるしかない、的な

客のために殴り合うより、手を組んで客を騙した方が楽に儲けられるんだからそうするよね

2024-12-04

anond:20241204134751

女「〇〇さんそういうとこよくないよ。ほんとモテないと思う。結婚できないよ」

だがこの反省を踏まえても初手のこの場面で喧嘩土俵に乗らずにハラスメント相談室の戸を叩けたかというとそれは流石に大人げないというかバカバカしくてできそうにない

これが有害な男らしさで家父長制で内面化された競争原理セルフケア能力の欠如か。自分にもそういう面があるんだなとハッとした!

2024-12-01

アラフォー公務員なんだが、一生「仕事って面白い」と感じることな人生が終わることに対しての絶望感を吐き出したい

就職氷河期の頃、仕事楽しいなんて言ってる奴はやりがい搾取された惨めな敗北者だと皆が言い合っていた。

やりがい搾取された奴らが意識の高さからダンピングを繰り返し、それによって労働者全体の待遇悪化するという言説が世間を飛び交っていたのを今でも覚えている。

就職に失敗し続けた俺はそういったダンピング野郎をとことん憎んでいたし、ようやく入った会社自分がボロ雑巾みたいに使われるのもソイツらのせいだと思っていた。

転職市場に熱が戻ったタイミングで、俺は公務員に転身することに成功した。

これでもう安心だと信じていた。

公務員になってから、俺が仕事やりがいを感じたことも、やっていて良かったと思ったことも一度もない。

前職の頃でさえも時折は「俺達が消えても他のサービスが生まれてくるだけだけど、それでも俺達が全滅したらこういったサービス市場から消えるから皆困るんだよな。たとえばド田舎商店街でしょーもないスーパーが全部消えたら、醤油が切れてることに気づいた婆さんが車を1時間走らせて郊外スーパーデパートを目指すことになったりするわけだ。つまり、競合他社がいるからって俺達の存在価値が0かっていうとそうじゃないんだ」と自分を慰めることは出来た。

今は違う。

俺達が消えたら一つの市民サービスが丸々消滅するのは分かりきっているし、それが必要な人にとっては致命的な時さえあると分かってるのに、この仕事をやっていることを通じて社会の役に立っていると信じることが全く出来ない。

公共サービスっていうのは大部分の人からスレ行政から押し売りによって行われているものしかない。

引っ越して一月もしないうちにやってくるNHKの集金者と同類存在であり、「うちはNHK見ないんで受信料払いたくないです」と言っても「テレビがあるなら払わないと駄目ですよ。受信料義務ですよ市民」と語ってくるのと同じかそれ以上の邪悪さを持って、あらゆる行政サービスを丸ごと一括で押し売りして、そのランニングコスト税金として徴収している。

もちろん、俺の給料の何割かだって税金として収めることになるし、自分給与明細を見るたびに「使ってないサービスがクソほどあるのにこんだけボラれるのキツいなあ」と感じてしまう。

不条理なほどのボッタクリサービスを押し売りする行為に加担しているだけではないかという疑問を頭の中でグルグルさせながら働く日々に、労働の喜びなんてものはない。

公務員という仕事には公務員という仕事しかないしんどい所が確実にある。

たとえば「業績が良くなったか給料が突然ドカンと増えた。自分がそれに貢献したことになったのでボーナスが沢山出た」なんてことはありえない。

ボーナスの半分は半年間かけて積み立てた分が払われるだけで、もう半分の査定についてはやらかしまくった奴と完璧に貢献した奴との差は倍もない。

まり普通のやつが40万なら、やらかしまくっても35万ぐらいだし、最高に評価されても45万ぐらいでしかなく、頑張ったことによる差は号俸の昇給という形でのジワジワでしか得られないということだ。

頑張ったことに対してその実感が薄れないうちに結果が返ってくるというのは脳の報酬系にとって大事なことだが、公務員という仕事にはそれがない。

しろコイツならこれぐらい負荷かけても平気なのか。じゃあ仕事増やしたろ。仕事増えた分が回らない?なんで?俺を舐めてんのか?今更他の人に振れないか休日に出てこいよ」という最高にファックな結末が待ってるだけでさえある。

マジで仕事を頑張ろという意欲が全く湧いてこない」職場だ。

やる気が湧いてくるかどうかという点だけで考えれば、あれほどブラックだった前職の方が数倍はマシだったように思える。

ネットにいると世間ではブラックと言われるIT飲食人間が「仕事楽しいやりがいがあります!」みたいに言ってるのをよく見かける。

世間ブラックと言われているわけじゃない業界の人だったらもっと高い頻度で「なんだかんだ仕事って面白いよね。少なくとも感謝して貰えたり社会貢献してたりする感じはある」だの「仕事自体はつまらんが自分技術を磨くことにゲーム的楽しみはある。もうちょい上手くなったら転職でもするわ」みたいな感じで日常人生希望見出している。

俺にはない光だ。

黒澤明の例の映画題名「生きる」を選んだことの意味何となくわかってくる。

公務員という仕事をしている連中が軒並み概ね「死んでいる」からこそのネーミングだったのだ。

海外リメイクタイトルは「LIVING」であり、つまり世界共通概念として公務員は生きていないということだ。

前職での苦しみから心が折れ、とにかく生き延びたい一新公務員へと転職した俺だったが、待ち受けていた人生リビングデッドとしてのものだったわけだ。

泣けてくる。

とにかく生きられればいいと思っているだけの奴は生きる屍としての余生が待っているってことか。

辛い。

公務員の定年は伸びているから俺はあと30年ぐらいはこの何も楽しくない仕事を片付けるだけの日々を送ることになる。

毎年、職場にやってくる後輩の1割ぐらいが辞めていくが、そのたびに思うのは残った9割の奴らはなんで辞めないのだろうかという疑問だ。

ここは墓場だぞ。

人生可能性と未来希望幸福と活力と存在意義の墓場だ。

いい大学を出たような奴らが何を血迷ったのかこんな所に自分人生を埋めに来る理由が全く理解できない。

高卒で入った連中が「うひょひょwww高卒のボクチン東大卒先生論破されちゃうの本当哀れwwwこの仕事でこれだけは凄い楽しいのよねwww」とルサンチマンを拗らせているのを見れば、お前らのようなちゃんとした人間が来るべきじゃないって分かるだろ!

そう言いたい気持ちを堪えて後輩を指導する人生をあと30年続けるんだ。

辛い。

だって後輩に「何やってるのか分かってきたらこ仕事楽しいと思うよ」ってイキりたかった。

世の中の普通仕事普通存在意義があって普通ビジネスをしてて普通論理的普通競争原理が働いてる会社サラリーマンが当たり前みたいに感じている「なんとなく分かってくれば楽しい」という感覚と無縁すぎる。

分かれば分かるほどにブルシットの奥深くへと頭を突っ込んでいく以外の結末が存在しない。

この人生のどこに希望を見出せばいいのか。

キチガイのフリをして飛び切り楽な部署に飛べばいいなんて話じゃないんだ。

既にそれをやってる連中が「キチガイのフリ選手権〇〇県大会決勝戦」を日夜繰り広げている場所に行ったら本当に頭がおかしくなってしまう。

逃げ道がない。

ぶっちゃけ給料に不満があるってほどじゃない。

滅茶苦茶頑張ってるんだからもっと沢山あってもいいだろとは思うが、残業代を平気でチョロまかされていた頃と違って最近残業代が出るおかげでかなりマシになった。

休日出勤してるのに残業代も手当も出ないことは相変わらずあるし、まともに倍率補正計算がされているとは思えないけど、それでも給料はかなり増えてきてる。

今の仕事を飛び出して日雇い引越バイトなんかをするよりは、今の事務所毎日絶望感に押しつぶされそうになるのを必死にこらえている方が給料はいいだろう。

休日まともに取れなくて毎年有給を捨ててはいるが、基本的に(8割方の)土日は普通に休めているから、週休6日を基本としているような所よりは人間らしい暮らしが出来てる。

現代人が得られる待遇としては中の下ぐらいだが、それでもあくまで中の下ではあるので「待遇めっちゃ悪いんです!」と言って転職しに言っても「まあ君のスキルが低いからだよね」で一蹴されると思う。

まり、俺が転職するならその理由は「この仕事なら仕事の中に希望を見いだせると思うんです!」という大学時代勉強ちゃんとしてこなかった新卒自己PRみたいなものになるわけだ。

そんなものを語るアラフォーを雇う会社がまともだと思うか?

俺は思わない。

まともな会社だったら俺が転職者として来ても追い出すだろう。

じゃあ俺が来て雇ってくれるようなまともじゃない会社で働いて「仕事って面白いな」と感じられるのだろうか?

からない。

会社によるとしか

まともではないが俺とは気質があっている会社だったら俺は仕事ちゃんと楽しめると思う。たとえその過程残業代のちょろまかしがあっても「まあ仕事楽しいしな」で割り切れるかも。

でもそれは本当に運によるものだ。

人生を運試しに賭けるには歳を取りすぎた。

仕事にクソほど意味面白みも見いだせないだけで、待遇自体は中の下だ。そして俺には外の世界アピール出来るようなスキルはない。

今いる職場だったらITオンチの老人たちに「エクセル壊れた?ちょっと見てもいいですか?あっ、ここの数式がベタ打ちに置き換わってるんすねー。他からコピペしてきたんで治ってますよ」とやるだけで「いやー増田くんにはいつも助けられてるなあ」みたいな評価が受けられなくはないが、外においてはマクロもろくに組めん奴が「エクセルなら出来ます」と言ったら詐欺師扱いだろうな。

うん、とにかく、俺は転職するにはあまりにも無能で、そして人生を再びルーレットに突っ込むにはチキンで、最低限プラスαの給料はもらっているんだ。

でも毎日がとてもつまらなくて苦しくてしょうがないんだ。

ここから抜け出せないままであと30年働いて、ボロボロになった体で何かが出来るわけでもなく老眼難聴腰痛のせいでまともに楽しめる趣味もないからと近所の銭湯でダラダラと時間を潰して過ごすんだ。

しんどいぜ。

これが人生なんだな。

公務員なんてなるもんじゃない。

公務員なんてやってたらこうやって地下室の手記劣化コピーみたいな意味不明な言葉を書き散らしてるだけの人生しか待ってないんだ。

助けてくれ。

2024-11-15

閃いた!

日本税金システムは2系統あればいいんじゃね?

どっちを適用して税金払うかは各自が決めたらいい

それで競争原理がはたらいたら安くなるだろ

2024-11-09

anond:20241109125312

弱者男性だが、別に良いんじゃねえの?

女さんの性欲対策のために男がメイクも整形もしろって主張の声が大きくなってるし、その業界競争原理もっと安くなったほうがいい

2024-11-03

anond:20241103132803

弱者男性だが、俺自身は極々一部のラノベこのミスに選ばれたミステリぐらいしか読まないからなろうはよく分からん

昔はSFも読んだが、草野原々作品シンプルクオリティ激高の三体以外は合わなかった

なろうは超競争原理で動いてるから作品傾向が収斂されてくだけでしょ

2024-10-26

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ25選(改訂版)

anond:20241012181121週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20

↑を書いた増田です 適当に書いた増田がしばらく見ないうちにブクマめっちゃ伸びてて派生増田もめちゃくちゃ出ててビビった。ただのおじさんの与太話にいろいろ意見をくれてありがとう

みんなのコメントの中には恥ずかしながら読んでなかった作品もあったくらいで、今週はネカフェKindle50%還元セールでいろいろ読み返してました

選考基準について少し補足すると、ジャンプという雑誌の在り方への影響度がとにかく重要だと考えてます。売上とか人気とか社会的影響考慮はしてますが、あくまで付随する要素に過ぎません。

ブコメやXで結構言及されてたのを見て思ったのは、選評を雑に書きすぎて自分の考える重要性が伝わってないところが多かったのと、20選だとさすがに網羅出来てないなということ。もともと個人的メモ書き程度に書いたものだったのですが、色々な意見を取り入れた25選にして、一人一作縛りもなくして、選評ももうちょい見栄えするようリライトしてみました。これが現時点でのベストだと考えているので、もう異論は取り入れません。

1.ハレンチ学園 作:永井豪 1968年創刊号 - 1972年41号

月2回刊で始まった少年ジャンプ創刊号わず10万5000部しか出なかった。その9年前のサンデー創刊号が30万部、マガジン創刊号20万5000部だったことを考えると、その始まりが実に静かなものだったことがわかる。

そんな中、大家永井豪が描いたこ作品の絶大な人気がジャンプの売上に大きく貢献したことは言うまでもないが、それ以上に重要なのは、この時点で「読者が面白いと思うことなら何だってやる」という編集部方針は明確であったこである

過剰ともいえる性描写教職への徹底的な批判からなる本作は、当時の基準でも極めてラディカルで挑発的な作風であり、批判に晒され続けた。しかし、競争原理に基づき、常に読者の方を向いた雑誌を作るという編集部意向が、この作品を存続させた。後に「アンケート至上主義」という形で現代まで続くことになるジャンプの強固なアイデンティティは、本作の成功とともに形をなしたのである

2.男一匹ガキ大将 作:本宮ひろ志 1968年11号 - 1973年13号

頭文字D湾岸ミッドナイトのようなクルマ系のマンガが下火になったのは、若者が誰もスポーツカーに乗らなくなったことが原因のひとつであるという。頷けるところもあるが、じゃあ不良、ヤンキー番長と称されるような若者なんてもっと絶滅危惧種なのにどうして彼らをカッコいいものとして描くマンガは何作も出続けているんだ?東リべのような大ヒットも未だに出ているのに。

思うに、我々の脳には義理人情、泥臭さ、そして熱さを欲する部位が生まれつき備わっているのだ。そしてこうした要素を最も効果的に表現しうる分野が不良漫画であると見抜いたのは本宮ひろ志最初であった。

ストーリーは完全にご都合主義で、キャラクター一貫性もまるでない本作は、しかし「男の強さ」を描くという一点のみにおいて全くブレることはなかった。どんなに反社会的人間でも、腕っぷしと強靭精神と仲間への思いやりさえあればクールに映るという価値観は、フィクションにおいての(もはや誰も意識すらしなくなった)お約束として今なお残り続けている。

3.こちら葛飾区亀有公園前派出所 作:秋本治 1976年42号 - 2016年42号

ジャンプ国民マンガ雑誌とみなされる要因はどこにあるだろうか?40年間一度も休載することなく駆け抜けた秋本治デビュー作は間違いなくその一つであろう。

当初は型破りな警察官両津勘吉ドタバタを描くコメディとして始まった本作は、その時代サブカルチャー政治経済情勢を積極的に取り込むことで、高度経済成長期以降の近代化していく日本風景を余すことなく取り込んだ作品となった。

浮世絵江戸庶民たちの風俗を映し出す史料であるように、こち亀が織りなす物語昭和から平成にかけての日本人の最大公約数的な心象風景を巧みに映し出した。いまや日本から失われつつある中流庶民日常を、我々は全200巻からなる亀有の小さな派出所日常にしみじみと感じ取るのだ。

4.リングにかけろ 作:車田正美 1977年2号 - 1981年44号

もともと硬派なボクシングマンガとして始まった本作は仁義兄弟愛をベースにした極めて現実的作風で、決して圧倒的な人気作とは言えなかった。しかし、あしたのジョー下位互換になるくらいなら無茶苦茶やってやる、という判断のもと路線変更し、過剰さと大袈裟さを極めたことで人気を博し、史上初の最終回巻頭カラーとして、ジャンプ史にその名を刻むこととなる

───という、教科書的な本作の功績だけが、本リストに入る理由ではない。重要なのは本作が男一匹ガキ大将(=根性と漢気)、侍ジャイアンツ(=超人能力)の要素を意識的に再生産していることである車田正美を源流として、ジャンプ的な文脈を後世の作品が重ね合わせることでより濃くしていく流れが明確になる。我々の知るジャンプは全て車田正美以後なのだ

5.コブラ 作:寺沢武一 1978年45号 - 1984年48号

時代作家に比べ、寺沢武一デビュー作の視座は群を抜いて高かった。スペースオペラ世界観から引用した本格的なSFアイデアの数々。高い等身で描かれ、まるで映画のようなポージングセリフ回しで魅せるセクシーな男女たち。幾度もの休載はさみつつも、本作はユーモアとカッコよさと強さをコブラという一人の男の中に共存させるという偉業を成し遂げた。

登場人物も読者も無垢10代の少年でなくてはならないという近視眼的な幻想と、ジャンプ作家絶対コンスタントに週刊連載をしなければならないという既成観念を、葉巻を加えた気障な宇宙海賊サイコガン──精神力をエネルギーに変えるアイデア寺沢が生み出したものだ──は易々と破壊したのである

6.キン肉マン 作:ゆでたまご 1979年22号 - (週プレNEWSで連載中)

リングにかけろ確立したバトルマン路線を、当時の少年たちが大好きだったプロレスに絡めることでさらなる高みへ導いた作品。いわゆる「友情努力勝利」という実際にはジャンプ編集部の誰も公言したことのないらしいパブリックイメージ単独で築き上げた。にもかかわらず、本作は国民作品とはみなされておらず、犯罪的なまでの過小評価に甘んじていると言わざるを得ない。マジでなんで?絵が下手だから嶋田SNSの使い方が下手だから

キン肉マンマンガとしてではなく文化的重要なのだと主張する類いの人間がいるが、そいつらの目と脳にはクソしか詰まっていない。ゆでたまごは絵の巧拙クオリティ関係しないことを証明し、あらゆる世代の男たちにマンガ熱狂する勇気を与え、信じがたいほど面白い作品を描いた。この作品を嫌う人たちもまず冷静になり、理解しようと試みるべきだ。

7.Dr.スランプ 作:鳥山明 1980年5・6号 - 1984年39号

鳥山明訃報を聞いた日、Kindleで買ったまま放置していたDr.スランプの1巻を読んでみた。久しぶりに読む本作はきっと悲しいほど古く感じるだろうと思っていたが、実際のところiPadの画面に映るペンギン村の住人達は今も新鮮味をもって感じられた。

本作は後にDBドラクエで知られることになる鳥山明がその才能の枝葉を伸ばし始めた作品である───と書けたらどれほど楽だったろう。枝葉どころかこの時点で大樹の幹である

言語以前の本能領域に鋭く迫り来る現実味を携えた絵は存在するが、そうした絵を毎週16ページのマンガで成立させる人間鳥山明以外には存在しなかった。頭の中にBlenderが入っているかのような立体的なデフォルメは、我々の住む現実世界とは違うところにもリアリティというもの存在しうることを示し、「マンガのための絵」であった劇画調を衰退させる最大の要因となった。

8.キャプテン翼 作:高橋陽一 1981年18号 - (キャプテン翼WORLDでネーム連載中)

Jリーグ創立の流れを生み出したともされる本作がサッカーマンガ界に残した遺産はなにか?もしかたらこのような問いの設定自体が誤っているようにも思える。高すぎるキャラクターの頭身、大真面目に繰り出される荒唐無稽な技の数々が目をくらますかもしれないが、高橋陽一が一貫して表現たかったのはひたむきな少年たちが織りなす爽やかな青春であって、こうした要素は他作品にも見られるものだ。彼がサッカーという題材を選んだのは単に「野球マンガはありふれているから」という理由だ。本作は期せずしてサッカーマンガというジャンルの中心に祭り上げられたに過ぎないのだろう。

それでも、我々はこの巨星に感謝するほかない。この作品が無ければサッカーを始めていなかったであろう日本中、いや世界中の少年たちが、みな大空翼という一つのアイコンに夢中になっていたのだ。マイナースポーツひとつに過ぎなかったサッカーメジャークラスに引き上げ、軍国主義に基づく根性論を相対化し、ひたむきにボールを追いかける楽しさを私たちに初めて教えてくれたのはこの作品だったのだ。

9.北斗の拳 作:武論尊原作)、原哲夫作画1983年41号 - 1988年35号

元増田を書いたときブコメ欄は「ぼくのはじめてのジャンプ」にまつわる涙なしでは語れない思い出たちで溢れかえったわけだが、はてブに入り浸る層の平均年齢を考えれば当然のことである

自分のようなおじさんにとって涙なしでは語れない系マンガの筆頭に位置するのが北斗の拳である1980年代中盤というのは、親しみやすいポップ路線と男臭い劇画路線がちょうどクロスオーバーする時期であった。今のメインストリームがどっちかは言うまでもないが、自分にとっては線が太くてむさ苦しい絵柄こそが少年ジャンプ原風景だった。

強くてカッコいい大人の男が弱肉強食戦場で己の命を懸け闘う...そんなジャンプ初期から続く系統の最高到達点かつ袋小路が本作である。このようなマンガ流行時代は二度と来ないとわかっているからこそ、特別な輝きを放ち続けるのだ。

10.きまぐれオレンジ☆ロード 作:まつもと泉 1984年15号 - 1987年42号

かわいい女の子を見るためにマンガを読む者と、そうでない者がいる。どちらがいい悪いということはないが、少なくとも創刊してしばらくのジャンプは前者に見向きもしない雑誌であったのは確かだ。うちには高橋留美子はいないんだよ、といった具合に。

きまぐれオレンジ☆ロード申し訳程度の超能力要素を除けば、一貫して思春期男女の甘酸っぱい三角関係に焦点を合わせ、かわいい女の子日常が描かれているだけだ。それのなにがすごいのか?別にすごくはない。ただ、エロくもなく大したギャグもなく荒唐無稽な展開もないふつうの男女の日常需要があることに、誰も気づいてない時代があったのだ。

まつもと泉は早くに体調を崩したこともあり、これ以降影響力ある作品を生み出すことはできないままこの世を去った。それでも、彼の鮮やかなトーン使い、歯が浮くようなセリフ回し、そして"かわいい女の子"以外に形容する言葉が見つからない鮎川まどかキャラデザを見返すたび、これをジャンプでやってくれてありがとう、と思わずはいられない。

11.ドラゴンボール 作:鳥山明 1984年51号 - 1995年25号

鳥山明が死してなおこの先何度も繰り返される問いだろうが、ドラゴンボールよりもワンピナルトの方がどれほど優れているのだろうか?そしてその答えを誰もが知っているのは何故だろう?これらの問いに対してどんな議論がなされようともすべて的外れ無意味である。それはこの作品が頂点だからだ。

鳥嶋和彦意向により、本作はバカげた後付けの設定や引き伸ばしをせざるを得なかった。それでも、マンガ金銭を生み出す道具と見做す人間たちのあらゆる商業的な意図を超えて、本作はそれ以前、以降に掲載されたあらゆる作品を軽々と凌駕する金字塔となった。

11年に渡る孫悟空冒険をもって、鳥山明日本マンガ文化世界最高のものであるという事実を叩きつけ、自身手塚治虫赤塚不二夫つげ義春萩尾望都藤子F不二雄、高橋留美子と並び立つ歴史上最高のマンガ家の一人であることを証明したのである

12.聖闘士星矢 作:車田正美 1986年1・2号 - 1990年49号

車田正美リンかけ過去ジャンプ作品再生産を初めて試みたと述べたが、それを自分自身作品でやった人間も車田が最初であった。自身のやりたいことを詰め込んだ男坂が衝撃的なまでの不人気に終わった反省から、彼は自身の原点に立ち返りつつもよりスケールを拡大した再生産をやることを決めた。

彼はギリシャ神話宇宙子供向けと大人の女性向け、劇画プラモデルといった要素を交互に行き来しながら、自身が積み上げた様式美世界前人未踏領域まで押し上げた。聖闘士に同じ技は二度通用しないが、我々読者は何度でもこのパターンを欲してしまうのだ。

13.ジョジョの奇妙な冒険 作:荒木飛呂彦 1987年1・2号 - (ウルトラジャンプで連載中)

ある一定世代人間からは、ジョジョという作品はいつも巻末に掲載されている時代遅れな絵柄のつまら作品という評価が下されることがあり、そこには50%事実と、50%の誤った認識が含まれている。

荒木飛呂彦の絵柄が彼の見た目と同様あまり本質的な変化がないことについてはその通りだ。だがいくら彼より本誌での掲載順が上であろうと、革新性・才能・実験精神という点で彼より優れた人間果たして何人いただろう?

幽波紋と、理不尽能力値のインフレを伴わないバトル描写は、彼が残した功績の中で最大のものであるキャラクターが持つ能力を、作者の演出の道具として使うのではなく、自律したキャラクター同士の駆け引き領域に落とし込むことに成功したのだ。

我々はフィクションの中での整合性を厳しくジャッジすることに慣れっこになっているが、それに耐えうるものを初めて生み出したのは荒木だった。彼以降、マンガを読む行為は絵と吹き出し表現された作者の脳内世界をくみ取る作業ではなく、自律したキャラクターたちと同次元に立ちその思考を辿るものとなった。荒木は真の意味で我々をマンガ世界に誘ったのである

続き→anond:20241026155213

2024-09-03

anond:20240903014650

から子供の数は多いけど文明レベル20世紀はじめの段階で停止

子供の数は少ない21世紀IT社会のどっちを取るかという話

結果から言えば、後者でないと生き残れないという競争原理によって

消極的多数決で(無言のまま多数派がそっちに流れて)

人類後者選択したんや

anond:20240903013347

もう遅い

農業がそのように人力を必要としなくなる前に

みんな都会の勤めに人になってしまった

祖父母の代が農家であっても都市サラリーマンになった世代の子孫が

さら農村に戻ってきてはくれない

一度第三次産業中心の社会が完成してしまうと

学歴こそ高収入という競争原理のため

みなが高い教育費のため子供の数を少なくする

から貴殿の後半部分の説明のように

都会の勤め人に対応した新しい形での子育てと労働の両立政策をせねばならん

2024-07-26

謎の敵「維新自民党の別動隊、第二自民党!」←これ

人を煽る時に使う言葉自分が言われて嫌な言葉というセオリーに基づくと、立憲共産れいわの方がむしろ自民🏺政権サポーターだよな。

実際老人優遇東京一極集中政策の点で彼らは一致している。彼らはどちらも若者地方から東京へと拉致して少子化を促進して日本人セルフジェノサイドしているだけに過ぎない。どっちも同じぐらい腐敗していて欲にまみれているとしても、現役世代優遇地方分権を推進する方を俺は支持するぞ?

本当に健全政権交代は『第一自民党』と『第二自民党』が競争原理に基づいてよりよい政策を挙げて争う形態だろう。はなから政権を取るつもりもなく反対の為の反対をするためにトンチンカン問題でっち上げつつも結局は体制側に寄生して一蓮托生な勢力などただリソース税金無駄しかない。

違うか?

2024-07-18

anond:20240718013348

それが悪平等ってことで競争原理を取り込んだふるさと納税が出てきたんじゃなかったっけ?

金塊買った自治体は金がすげえ値上がりして、予算がしんどくなったときに売却益でかなり儲けたとか面白いネタあったね

今も持ってたら倍以上で売れてたのかも

2024-07-10

anond:20240710114642

そういうわけで自治体競争原理みたいなのはほとんど機能しないか

市町村レベル自治体という仕組み自体がうんちだと思っている

2024-07-03

自治体競争原理って幻想じゃない?

現実的な話としてあの自治体政策がいいからあの街に住もう、みたいなことって早々できない。

まず職場がどこにあるかがあって、その周囲で決めることになる。

もちろん仕事になるような企業をどのくらい誘致できるかみたいなところは、自治体競争要素ではあるんだけど

これも自治体自体裁量うんぬんより立地や資源問題が大きい。

市町村自治なんてやらせなくてよくない?

2024-07-02

anond:20240702154439

社会主義競争原理否定しているし

計画経済計画強者の都合で作られるから上手く行かない

大企業も数は制限されるカルテルだ(今もうそうだけど

談合価格統制があり国土交通癒着して工事を増やし土建屋に優しい(今もそうだけど

そして可能性ある人間資本が行き渡らない(今もそうだけど

anond:20240702132905

最終的には社会主義的な世界になっていくと思う。

というかすでにある程度はそうなってる。

仕事を奪われたなら、その仕事生産したものは誰が消費すると思う?

資産階級生産インフラを独占したって売り先がなきゃ意味がない。

社会主義自由対立する窮屈な世界だという印象を持っている人は多いが、それは十分な生産能力がないからなんだ。

誰もが十分に豊かに生きられるだけの生産能力があるなら競争原理が介在する意味がなくなっていく。

資本主義成熟した果ての社会主義はそんなに悪くないはずなんだ。

ま、そうなるまで豊かになり続けずに衰退するのが世の常なんだがね。

2024-05-31

今のままでいる事を贅沢と見做される時代が来てしまう。

それだけが本当に怖い。

けど死にたくもない。

だって今がそこそこ楽しいから

失いたくないよ。

死ぬまで競争原理の外で楽しく生きていたいよ。

2024-05-23

[] 推薦システムは期待利益を利用しろ

推薦システムアルゴリズムは様々ありえて、要するにユーザーに対してどのアイテムを見せるのか、その優先順を出せということだ

マルチステークホルダーだのなんだのという理論があるが、それは単にプロバイダーやユーザーを公平に扱うべきであるという倫理的理由に基づいたものであり、利益とは直接の関係はない

アイテムを消費する確率と、そのアイテムを消費したときに入る単価の積によって期待利益を求め、その期待利益に沿って優先順を決めるのが良いだろう

そうすればそこに競争原理が導入されるし、より多くアイテムを表示させたいと思うプロバイダーは単価を上げてくるだろう

2024-04-22

anond:20240422115552

性欲を保証してしまうと競争原理が働かなくなるのでそれも間違い

2024-04-17

anond:20240417175121

競争原理が働かないのでクソ高い中間コストに留まりそう。

現在検閲問題法律面で対応した方がいいかもしれないが。

2024-02-27

anond:20240227085257

価格競争過激化した後遺症を引き摺ったままだから安い単価で受注しようとする競争原理が強いけど

最低賃金が上がってそれが市場単価に反映されれば収入も増えるんだよ

無能労働者でも稼げるようになる

だけど賃上げチキンレースになってるから国がやれって強制しないと誰も賃上げしないだろ

あと市場単価の上昇を邪魔しているのが今話題不法就労者

納税してないし法律守る気もないかバカみたいな価格案件を根こそぎ持っていく

金が無くても不法就労者取引しないという規律が守られれば健全市場になるんだけどな

自分さえよければいいっていう経営者が多すぎるからこれも国が毅然対処しないといけないのに

わーくにの宝とか言って見ないフリしとるから

2024-01-25

音楽配信はだいたいどこも似たようなコンテンツ

「解禁!」つったらAppleMusicもSpotifyも解禁されるのに

どうして動画配信配信サービス会社ごとにこうもメニュー価格が違うのか

シンデュアリティノアールをあとで一気観しようと思ったら

まさかディズニープラス独占配信まいった

ディズニープラス見るものなさそうだから入りたくない

音楽で独占配信とかあんまないよな

まあ映像のほうが競争原理が働いてるとも言えるが

先行配信とかはあってもいいけど独占配信はやめてほしい

あとDAZN高すぎ

2023-12-02

[] bingちゃん辛辣だけどそれはそう感

<ワイ>
結局のところ、面接受けて次の日から働ける競争のない職場と、入社までに最低半年掛かる・マネージャー職ならビジネスmtg英語主体的に参加できることが必須職場が、同じプロレベルまたは以下だったのはなぜですか?
bingちゃん

面接受けて次の日から働ける競争のない職場と、入社までに最低半年掛かる・マネージャー職ならビジネスmtg英語主体的に参加できることが必須職場が、同じプロレベルまたは以下だったのはなぜかということですね。

私は、この問題には一つの正しい答えがあるとは思いません。様々な要因が関係していると思いますしかし、私は、次のような可能性を考えてみました。

<ワイ>
これは非常に納得のいく答えでした。実際、私がしていた仕事重要仕事ではありません。アメリカ本社では大学生ベンダーが行うこともあったようです。
 
つまり外資やシ○○○○クの人は仕事重要性が低いこともあるのに採用試験面接難易度が高ったので自分が優秀だと勘違いをしている、
日本風土に合わない自称実力主義によってピリピリしているので和を乱さず協業・共業ができないこともあるということですね。
なんだかスッキリしました

 

 

 

<補足:ここでいうプロの態度と仕事重要性>

 

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