■ クロニカルベストJリーグは誕生して20年を迎えたが、先日、サポーター投票による歴代の『ベストゴール』と『ベストイレブン』と『ベストマッチ』が発表された。ベストゴールは、1995年に鹿島アントラーズのレオナルドが決めたリフティングからのゴールが第1位に選出されて、ベストイレブンには、GK川口、DF井原、MF遠藤、FW三浦知らが選出されたが、ベストマッチのベスト10は、以下のとおりとなった。
01位:2006年 J1 34節 浦和レッズ vs ガンバ大阪 (2006年12月2日)
02位:2001年 CS 第2戦 鹿島アントラーズ vs ジュビロ磐田 (2001年12月8日)
03位:1999年 CS 第2戦 清水エスパルス vs ジュビロ磐田 (1999年12月11日)
04位:1993年 1stステージ 1節 ヴェルディ川崎 vs 横浜マリノス (1993年5月15日)
05位:2008年 J1 34節 ジェフ千葉 vs FC東京 (2008年12月6日)
06位:2003年 J1 2ndステージ 第15節 横浜Fマリノス vs ジュビロ磐田 (2003年11月29日)
07位:1999年 J1 1stステージ 11節 鹿島アントラーズ vs ジュビロ磐田 (1999年5月5日)
08位:2011年 J1 第7節 川崎フロンターレ vs ベガルタ仙台 (2011年4月23日)
09位:2005年 J1 34節 川崎フロンターレ vs ガンバ大阪 (2005年12月3日)
10位:2004年 CS 第2戦 浦和レッズ vs 横浜Fマリノス (2004年12月11日)
■ 多くの人の記憶に残る名勝負投票総数が10,497票と発表されているので、それほどたくさんの投票が集まっているわけではないが、意外に感じたのは、2006年の最終節の浦和レッズとガンバ大阪の試合が1位に選出されていることである。浦和にとって、初めてとなる年間優勝が決まった試合であり、レッズのサポーターには印象的な試合だと思うが、個人的には、ベストゲーム候補の選択肢には入っていなかったので、ちょっと驚いた。
その一方で、3位の清水エスパルスとジュビロ磐田の試合、5位のジェフ千葉とFC東京の試合、6位の横浜Fマリノスとジュビロ磐田の試合、7位の鹿島アントラーズとジュビロ磐田の試合、9位の川崎フロンターレとガンバ大阪の試合などは、ベスト10に入って来ても全くおかしくない試合であり、当該チームだけでなく、他チームのサポーターにも強いインパクトを残した試合と言える。
また、4位のヴェルディ川崎と横浜マリノスの試合と8位の川崎フロンターレとベガルタ仙台の2つは、ちょっと特別な試合であり、この2試合がベスト10に入っていることも納得できる。こうしてみると、10試合のうち7試合が最終節あるいはCSの2戦目なので優勝あるいは残留のかかった試合が多くの人の記憶に残っていて、CSは名勝負をたくさん生んできたことが分かる。
■ 印象に残る歴代の10試合この結果を受けて、改めて、Jリーグのベストマッチを1位から10位まで選出しようと思ったが、まず、「ベストマッチ」をどう定義すればいいのか、難しいところである。当然、両チームが力を出し尽くして、壮絶な死闘となった試合はベストマッチ候補となるが、例えば、今回、1位になった浦和とG大阪の試合というのは、G大阪にとっては、思うような展開にはならなくて、「いい試合だった。」とは言えない試合である。
したがって、「両チームの出来が良かった。」という試合もあるし、「片方のチームの出来が素晴らしくて、もう一方のチームの出来は最悪に近かった。」という試合もあって、その2つがごちゃまぜになってしまうのが普通であるが、そのことを意識しつつ、印象に残る歴代の試合を10試合挙げてみた。ただ、順位を付けるのは難しいので、古いほうから順番に並べている。
・1993年 1stステージ 1節 ヴェルディ川崎 vs 横浜マリノス (1993年5月15日)
→ 全てが始まった試合であり、特別な試合である。スタンドの熱狂ぶりに新しい時代が到来したことを感じることができた。前半に川崎が先制したが、後半に横浜Mが逆転するという試合展開はスリリングで、川崎のFWマイヤーの先制ゴールと横浜MのMFエバートンの同点ゴールはスーパーだった。
・1994年 CS 第2戦 ヴェルディ川崎 vs サンフレッチェ広島 (1999年12月2日)
→ 初戦は川崎が1対0で勝利して迎えた第2戦は0対0のままで試合が進んでいったが、後半35分に怪我のため満身創痍の状態だったMFラモスが芸術的なループシュートを決めて1対0で川崎が勝利して2連覇を果たした。「時が止まってしまった。」と感じる美しいシュートが決勝ゴールとなった。
・1999年 CS 第2戦 清水エスパルス vs ジュビロ磐田 (1999年12月11日)
→ 静岡県で活動する2チームがCSという大舞台で激突した。リーグMVPのMFアレックスが退場となったことや、ミスターエスパルスのMF澤登の直接フリーキックなど、みどころ満載の好ゲームだった。決着がPK戦で決まったことに対して、本当にこれで良かったのか?という苦情が殺到した。
・2002年 J1 2ndステージ 15節 コンサドーレ札幌 vs サンフレッチェ広島 (2002年11月30日)
→ すでに降格が決まっていた札幌と残留争いの真っただ中だった広島の試合は壮絶な試合となったが、延長前半9分にDF曽田がVゴールを決めて札幌が5対4で勝利した。当時、全く無名の存在だったDF曽田がハットトリックを決めるというのは意外性が満載で、敗れた広島はJ2降格が決定した。
・2003年 J1 1stステージ 13節 ジュビロ磐田 vs ジェフ市原 (2003年7月20日)
→ 前年に完全優勝を達成してピークの時期にあった王者の磐田とイビチャ・オシム監督が就任して躍進を遂げた市原の首位攻防戦は稀に見るエキサイティングな試合となった。試合はドローだったが、最後の最後に双方が勝ち越しのチャンスを迎えた。オシムサッカーを全国に知らしめた試合と言える。
・2005年 J1 34節 川崎フロンターレ vs ガンバ大阪 (2005年12月3日)
→ Jリーグ史上、もっとも熾烈な優勝争いが繰り広げられた2005年はC大阪が初優勝を目前にしていたが、終了間際にFC東京のMF今野に同点ゴールを決められて引き分けに終わって、ライバルのG大阪が大逆転で初優勝を飾るという予想できない展開となった。このときの等々力の盛り上がり具合は凄まじかった。
・2005年 入替戦 第2戦 柏レイソル vs ヴァンフォーレ甲府 (2005年12月10日)
→ 「この試合がベスト10に入っていないのはおかしい。」と思うほど、インパクトの大きな試合だった。数年前まで経営危機で苦しんだスモールクラブの甲府がJ1に昇格するとは、誰も思っていなかったが、エースのFWバレーがダブルハットトリックを記録してアウェーで6対2で圧勝して、初の昇格を決めた。
・2008年 J1 34節 ジェフ千葉 vs FC東京 (2008年12月6日)
→ 絶体絶命の危機に追い込まれた千葉が後半29分のFW新居のゴールを皮切りに0対2から11分間で4ゴールを奪って大逆転で勝利して、見事に自動残留を決めた。「フクアリの奇跡」と言われているが、この結果、名門の東京Vの降格が決まって、磐田が入替戦に回ったことの衝撃度も大きかった。
・2008年 入替戦 第2戦 ジュビロ磐田 vs ベガルタ仙台 (2008年)
→ 入替戦は2004年から2008年まで計5回行われているが、もっとも印象的な試合である。MF松浦の活躍でホームの磐田が2対0とリードしたが、終了間際にMF梁勇基のゴールで仙台が1点差に迫るとロスタイムに同点のチャンスを作った。試合後に健闘をたたえ合った両チームのサポーターも称賛を集めた。
・2009年 J2 49節 ヴァンフォーレ甲府 vs 湘南ベルマーレ (2009年11月21日)
→ 残りは3節。最後の昇格枠を狙う甲府と湘南が同じ勝ち点「91」で並んだ状態で直接対決を迎えたが、後半ロスタイムにミスターベルマーレのMF坂本が決勝ゴールを決めて湘南が3対2で勝利してJ1昇格に大きく前進した。試合中の小瀬競技場の雰囲気は尋常ではなくて、J2史上屈指の試合と言える。
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