■ 準々決勝の第2戦第1戦は川崎フロンターレが2対1で勝利。川崎Fは引き分け以上で勝ち抜けが決定。さらに2点以上奪って1点差負けの場合(2対3、3対4 etc.)でもOKという有利な条件である。
ホームの名古屋は<4-2-2-2>。GK広野。DF田中隼、増川、吉田、阿部。MF中村直、三都主、小川、マギヌン。FWケネディ、玉田。MF吉村を外してMF三都主をボランチで起用。MFブルザノビッチはベンチスタート。
対するアウェーの川崎Fは<4-2-2-2>。GK川島。DF森、菊地、伊藤、村上。MF横山、谷口、中村憲、レナチーニョ。FW鄭大世、ジュニーニョ。
■ グランパスがベスト4入り試合はMF三都主をボランチで起用し、攻撃的な布陣で挑んだ名古屋が優勢。
前半27分にフリーで駆け上がったMF小川が目の覚めるようなロングシュートを決めて先制に成功。さらに、前半35分にもFKからDF吉田がヘディングで決めて2点リードを奪う。しかし、川崎Fも前半38分にMFレナチーニョのパスからFW鄭大世が決めて1対2。これでトータルスコアでもイーブンになる。
試合は、このまま進んで延長戦も見え始めた後半43分に名古屋は右サイドDF田中隼がクロス。ファーサイドのMFマギヌンのシュートはGK川島がはじいたが、つめていたFWケネディが決めて3対1。
これでリードを奪った名古屋がトータル4対3で勝ち抜け。準決勝進出を決めた。
■ 日本勢3連覇へ・・・試合は後半43分のFWケネディのゴールで名古屋が勝利。
川崎Fは1点を返して2対3になれば、アウェーゴールによって立場が逆転する状況であったが、FW黒津らの投入も実らず。トータルスコアで4対3と上回った名古屋が川崎Fとの同国対決を制して準決勝に進出。日本勢3連覇の夢は名古屋に託されることになった。
11月7日に行われるACL決勝の舞台は東京の国立競技場。この舞台まであと1つに迫った。
天皇杯で2度のタイトルを獲得しているが、Jリーグでも屈指の勝負弱いチームという評価もある名古屋が大一番で苦手の川崎Fを撃破。FWダヴィの移籍騒動等の影響で一時期、チーム状態が最悪に近い状況に陥ったが、うまくACLに合わせてチーム状態が上がってきている。鹿島スタジアムでの中断騒動の後、やや調子が下降気味の川崎Fとのチーム力の差はほとんどなかったが、コンディションの差やバイオリズム等の微妙な差が結果に現れた。
■ ボランチ起用の三都主①スタメンを入れ替えて臨んだ先週末の鹿島アントラーズ戦で4対1の快勝。代役の選手も高パフォーマンスを見せて、この大一番でどういうスタメンで来るのかが注目されたが、レギュラーのMF吉村が外れてMF三都主をスタメンで起用。ボランチという不慣れなポジションでの先発あったが、2点目のDF吉田のゴールをアシストするなど、ストイコビッチ監督の采配が見事に的中した形となった。
交代出場するまでのMF三都主は守備面でも奮闘。MF三都主は国際経験も豊富なベテラン。MF三都主の加入は戦力的な部分の他にも、精神的な部分での好影響も大きかった。不慣れなポジションでも、タフな試合に闘える選手であることを改めて印象付けた。
■ ボランチ起用の三都主② ボランチというか<4-2-2-2>システムのセンターハーフの位置には、昨シーズンからMF中村直とMF吉村が起用されている。が、このポジションが名古屋のウイークポイントだという人は多い。それ以外のポジションには日本代表クラスの選手が揃っているので、やや見劣りするポジションであるのは事実だが、なかなか他に適任者が見当たらないのも、また事実である。
特にMF吉村については、攻撃面で能力的な限界が見えるのは間違いないが、それでも、この二人はストイコビッチ監督の高い要求によく応えているという感じはする。名古屋のサッカーにおいて、多彩な能力が求められるポジションであり、多くの役割を求められるポジションなので、不満足な部分もあるが、仮に、日本代表クラスのボランチを獲得したとしても、すぐに、チームにフィットさせるのは相当に至難の業ではないかと考えられる。
この日のMF三都主のプレーは非常に良かったが、名古屋の得意のサイド攻撃が、一番いい頃と比べて、6割・7割のパフォーマンスだったのも間違いない。名古屋のサイド攻撃を機能させるためにはセンターハーフの出来に大きく左右される。今後、どういう起用方法を見せていくのかは分からないが、大きなノビシロがあるポジションともいえる。
■ 立場の違い0対0の引き分けでもOKという川崎Fと、ゴールを奪って勝つことが求められた名古屋。この両チームの立場が、両監督にも微妙な影響を与えた。
関塚監督はMF横山をボランチで起用するなど、やや守備的な布陣。一方で、名古屋はMF三都主を起用する攻撃的な布陣。このスタメンの差が試合開始からの両チームのパフォーマンスにも心理的な影響を与えたような気はする。
もし、1戦目が1対1のままで終わっていれば、川崎Fも、もっと積極的に攻めに出たはず。川崎Fには伝家の宝刀のカウンターがあるので、引き気味に戦うのも慣れているが、消極的過ぎた感はある。初戦に勝利したことが、逆に仇となったかもしれない。
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