■ J2の第7節J2の第7節。3勝3敗とまずまずのスタートを切った栃木SCはホームのカンセキスタジアムとちぎでV・ファーレン長崎と対戦した。長崎は3勝1敗2分けで勝ち点「11」。5位と絶好の位置に付けている。栃木SCは前評判は非常に低くて「降格候補の1つ」に挙げられていたがここ4試合は3勝1敗。3節は甲府、4節は横浜FC、6節は大分に勝利するなど上位候補を相手に奮闘している。長崎は3節で清水を下している。
ホームの栃木SCは「3-1-4-2」。GK丹野。DFラファエル、平松航、藤谷匠。MF神戸、石田凌、大森渚、小堀空、南野遥。FW大島康、矢野貴。4月5日が誕生日なのでもうすぐ40歳の大台に突入する元・日本代表のFW矢野貴は6試合連続スタメン。フォワードの中心になっている。G大阪から育成型期限付き移籍のMF南野遥は開幕の岡山戦(A)以来のスタメンとなった。少し下がり目の位置で起用された。
アウェイの長崎は「4-1-2-3」。GK原田岳。DFモヨ・マルコム強志、新井一、田中隼、米田。MF秋野、加藤大、マテウス・ジェズス。FW増山、フアンマ・デルガド、笠柳。3節から4試合連続スタメンだったFWエジガル・ジュニオはベンチスタート。FWフアンマ・デルガドが2節以来のスタメンとなった。大卒1年目のDFモヨ・マルコム強志はJリーグ初スタメン。181cmとサイズに恵まれた大型のサイドバックになる。
■ 後半45分に栃木SCが追い付いてドロー試合の前半はほぼ互角の展開で進んでいく。長崎はインサイドハーフのMFマテウス・ジェズスの攻撃参加からチャンスを作った。0対0で迎えた前半43分に左ウイングのFW笠柳が右足でクロスを入れると187cmのMFマテウス・ジェズスが頭で合わせてアウェイの長崎が先制に成功する。加入2年目のMFマテウス・ジェズスはここ4試合で3ゴール。早くも今シーズン3ゴール目となった。前半は1対0で折り返した。
後半1分にもMFマテウス・ジェズスが惜しいシュートを放った。1点を追う栃木SCは後半7分に元・日本代表のFW矢野貴を下げて184cmのFW宮崎鴻を投入。後半12分にアンカーの位置でプレーするMF神戸の絶妙な裏へのパスから抜け出したMF南野遥が倒されてPKを獲得。これを自ら蹴ったがシュートコースが甘くてキーパーのGK原田岳にキャッチされてしまう。栃木SCは同点に追いつく絶好のチャンスを逃した。
栃木SCは後半24分にFW奥田晃とMF青島太、後半34分にDF大谷尚とMF森俊貴を投入する。追加点の欲しい長崎はDFモヨ・マルコム強志やFWエジガル・ジュニオに決定機が訪れたが決められず。すると後半45分に右WBのMF石田凌のクロスからMF南野遥にチャンス到来。上手くボールをコントロールしてから得意の左足で豪快に決めて栃木SCが土壇場で1対1の同点に追いついた。試合はそのまま終了した。
■ 19歳のMF南野遥海が移籍後初ゴール!後半45分に追い付いた栃木SCは貴重な勝ち点「1」を獲得した。ここまでの相手は「1節:岡山(A)→2節:山形(H)→3節:甲府(A)→4節:横浜FC(H)→5節:秋田(A)→6節:大分(H)→7節:長崎(H)」なので上位候補に挙げられた力のあるクラブとの対戦が多かったが3勝3敗1分け。いい成績を残している。先のとおり、田中誠監督が就任した栃木SCの前評判は非常に低かったが「2月・3月は健闘した。」と言える。
19歳のMF南野遥は後半14分にPKを失敗してしまったが後半45分に自らのゴールで取り返した。開幕戦で先発出場した後、2節から6節までは5試合連続で途中出場。まだゴールがなかったが久々に巡ってきたスタメンのチャンスを生かした。この日はフォワードではなくてインサイドハーフの位置でプレーしたが守備面でもチームに貢献。新しいポジションで結果を残したのでこれから出場機会は増えるだろう。
PKに関しては勿体なかった。助走の距離が短くてシュートコースも非常に甘かった。キーパーにキャッチされてしまったのは残念だったが同点ゴールにつながったシュートは巧みだった。ゴールシーンはその前のボールコントロールが非常に良かった。得意の左足でいいシュートが打てるところにボールを置くことができた。もともとシュートは上手い選手なので「自らの形」になると高確率でネットを揺らすことができる。
同点ゴールをお膳立てしたのは右WBで起用されているMF石田凌だったが今シーズンは攻守で活躍が目立っている。フォワードや2列目でもプレーできるほど攻撃力が高いが体の強さを生かして守備面でも大きな貢献をしている。栃木SCはインサイドハーフで先発したMF小堀空もフォワード系の選手なのでMF南野遥も含めて「攻撃的な選手を本来のポジションよりも低い位置で起用するケース」が多くなっている。
■ MFマテウス・ジェズスが先制ゴール長崎はこれで3勝1敗3分け。3連勝した後、2試合連続で引き分けとなった。1対0とリードを奪って後半の終盤を迎えたので「逃げ切らないといけない試合だった。」と言えるが2点目を奪えるチャンスがたくさんありながらも追加点のゴールを奪えなかったのは悔やまれる。栃木SCは7本のシュートを放ったが長崎は倍以上の15本のシュートを放っている。決定機もいくつかあったので悔やまれるドローと言える。
失点シーンはボールの失い方が悪くて「1対0とリードを奪っている後半の終盤」であるにも関わらず、栃木SCにショートカウンターを食らってしまった。中盤でMFマテウス・ジェズスがボールを失ってカウンターの機会を与えてしまった。長崎側はファールをアピールしたがリスクの高いプレーを選択したことが仇になった。無理につなごうとはせずにシンプルに前もしくはサイドにボールを蹴る選択がベターだった。
終盤の戦い方に課題を残したが先制ゴールのMFマテウス・ジェズスは相手の脅威になり続けた。昨夏に加入したが昨シーズンはコンディションが万全ではなくて「才能の片鱗を見せる程度」にとどまったが今シーズンは3節からスタメン出場が続いており、7試合で3ゴール。インサイドハーフとして絶大な存在感を発揮している。187cmのサイズを生かしたスケールの大きなプレーは魅力いっぱいと言える。
右SBのDFモヨ・マルコム強志はJリーグ初スタメンだった。DF飯尾竜が怪我をして離脱中。この日の長崎は控えにディフェンダー(CBやSB)が1人もいない非常事態。4月2日(火)にJ1の名古屋からDF成瀬を緊急補強したがDFモヨ・マルコム強志は大きな存在感を発揮した。パワーとスピードを生かしたプレーは圧巻。惜しいシュートも2つほど放った。粗削りなところは否めないが大きな可能性を秘めた選手と言える。
※ 投稿日:2024年3月20日(水) (総再生数:5,116回)
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