イチビ(桐麻)
こってりした感じの黄色が目立ちます。
イチビという名前の漢字表示は調べても分かりませんでしたので、別名のキリアサを併記しました。
インドあたりの原産で、日本には中国から繊維を取る栽培種として持ち込まれたものと、近年アメリカから家畜の飼料に混ざって入り込んだものと2種類があるようです。
今見られるのは後者が多いそうで、熟した果実が黒くなります。
過去に見たイチビの果実はみんな黒っぽくなってましたので、狭山丘陵のイチビはアメリカ経由で入ってきたものでしょう。
【写真】
イチビ アオイ科
花は同じアオイ科のアブチロンを小型にしたような形ですね。
別名:キリアサ(桐麻)など
カメラ機種名Canon EOS 40D
撮影日時2009/09/06 15:09:33
Tv1/1000
Av3.5
ISO感度100
レンズEF-S60mm f/2.8 Macro USM
この植物の特徴は、何といっても種でしょう。
果実の形が独特で、花よりも大きいくらいです。
この中に40個くらいの種が入っています。
種の殻は非常に強靱で、水が染み込みにくく細菌やバクテリアも侵入できないので容易に腐らないそうです。
そのため、土中で20年くらいも眠り続けることができます。
「シードバンク」なんていうそうですね・・これも確実に生き残る戦術なんでしょう。
ある年が干ばつでも、種ができる前に刈り取られても、翌年以降目を覚ました種から発芽できるわけです。
しかもセイヨウタンポポ同様に単為生殖だそうなので、そう簡単には死に絶えることはなさそうです。
狭山丘陵でもところどころで咲いているのを見かけます。
私が見たところでは大繁殖しているということもなさそうです。