いつも訪れる田んぼに、見たことあるようなないような、水草みたいな一群が田んぼの一部を占拠していました。
これは湿地でよく見る水草かな・・と思ったら、小さいながらも紫色の花を咲かせてるじゃありませんか。
花の咲く水草って、狭山丘陵では珍しいかも。
これは撮らねば・・と思ったものの、相手は水田の中だし、こっちは畦の上にいます。
段差50cm、さてどうするか。
まずは200ミリ望遠で撮ってみましたが、このレンズの最短焦点距離は1.2mなので大きく写せません。
マクロはレンズの先6cmまで寄れますが、花に近づけない・・
幸い畦の上には草刈りした雑草が敷き詰められていました。
畦の上に腹這いになって寝そべり、カメラにアングルファインダーを付けて、田んぼに転落しないギリギリまで身を乗り出して、やっとこんなものです。
思ったとおり、起き上がったら全身泥んこでした。
この次はレジャーシートでも持っていきますか・・
さてこの花はなんだろう・・と調べてみると、キクモというやつのようです。
熱帯魚を飼っている人なんかにはおなじみのようですね。
ただ、売っているキクモは輸入品らしく、そういうのを野に放つと同じキクモでも日本在来種と交雑してしまう危険性があります。
狭山丘陵でもそういう水草が一部で問題になっています。
これが在来種のキクモだといいんですが。
【写真】
キクモ(菊藻) オオバコ科(ゴマノハグサ科)
新エングラー体系ではゴマノハグサですが、APG植物分類体系ではゴマノハグサ科の多くが他の科に移行しており、キクモはオオバコ科だそうです。
似たような草が多いので、見逃すところでした。
カメラ機種名Canon EOS 40D
撮影日時2011/09/11 13:46:36
Tv1/320
Av5.6
ISO感度100
レンズEF-S60mm f/2.8 Macro USM
在来種なら、準絶滅危惧(埼玉県レッドデータブック2005)
私としてはちょっとした新発見だったんですが、昨日のツリフネソウを撮ってからこの田んぼに来るまでの間にもうひとつ発見がありました。
狭山丘陵の埼玉県側で、初めてナンバンギセルの花を見つけました。
しかも大柄で色も鮮やかです。
全体の姿は
8月29日の日記に載せたので、今日は花の先端から中を覗いたところを載せましょう。
なんだか不思議な感じです。
上に見える梨かネーブルみたいなのが雌しべで、奥に見えるのが雄しべ。
雄しべは上下左右2個ずつで計4個。
見えているのはそのうち下の2個で、両脇に見える棒みたいなのが上の雄しべを支えています。
ナンバンギセルの花の中ってスッカラカンだと思ってたら、案外いろいろ詰め込まれていたんですね。