■ 決勝Tがスタートした。第46回となる日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会はGLが終了して決勝Tがスタートした。同組のロアッソ熊本がコロナの影響で大会途中で辞退をしてGLは2試合のみだったFC東京U-18はGLを2勝1敗で通過したセレッソ大阪U-18と対戦した。FC東京U-18はプレミアリーグEAST、C大阪U-18はプレミアリーグWESTに所属している。勝ったチームは中1日で行われる明後日の準々決勝に進出することが出来る。
FC東京U-18は「4-1-4-1」。GK小林将天。DF岡崎大智、東廉太、土肥幹太、伊藤ロミオ。MF永野修都、田邊幸大、佐藤龍之介、俵積田晃太、渡邊翼。FW熊田直紀。189センチの大型CBのDF東廉太ならびに184センチのDF土肥幹はU-18日本代表に選ばれている。DF土肥幹の父親はFC東京や柏などで活躍した元・日本代表の土肥洋一さんになる。高校1年生のMF永野はU-16日本代表に選ばれている。
対するC大阪U-18は「4-2-3-1」。GK春名竜聖。DF中山聡人、白濱聡二郎、川合陽、西川宙希。MF清水大翔、伊藤翼、皿良立輝、エレハク有夢路、末谷誓梧。FW緒方夏暉。高校3年生のMF北野颯、高卒2年目のMF石渡ネルソンはともにトップチームの練習に帯同しているので不在。プレミアリーグWESTの得点ランキングで首位を走るFW木下慎之輔も不在。2年生のレフティのMF皿良がここまで4ゴールを挙げている。
■ 死闘を制したのはC大阪U-18!会場は群馬県前橋市にある前橋総合運動公園・群馬電工陸上競技サッカー場。8時45分KickOffで40分ハーフで行われた。強豪チーム同士の対戦だったが稀に見る死闘になった。試合を優位に進めたのはFC東京U-18だった。前半9分にMF田邊幸のドリブルからPKを獲得。エースのFW熊田がキッカーを任されたがU-19日本代表のGK春名が好セーブを見せた。ど真ん中に蹴られたボールにしっかりと対応できた。
命拾いしたC大阪U-18は前半31分に左SHのMF末谷のトリッキーなパスからFW緒方が決めて先制に成功する。1対0で迎えた後半2分にFC東京U-18がFKを獲得するとこぼれ球を右SHのMF俵積田が押し込んで1対1の同点に追いついたが直後の後半4分にU-16日本代表のMF皿良が得意とする「カットインからの左足のシュート」で勝ち越しに成功する。MF皿良はプレミアリーグWESTで2位タイの9ゴールを奪っている。
またもリードを許したFC東京U-18だったが後半8分に右SHのMF俵積田が個人技から豪快なミドルシュートを決めて2対2の同点に追いついた。追いつかれたC大阪U-18は後半13分にC大阪U-18らしい見事なコンビネーションから最後はMF皿良が決めて3点目。MF皿良は2ゴールの活躍だった。しかしながら、またしても直後の後半15分にFC東京U-18のMF田邊幸がゴールを決めて3対3の同点に追いついた。
三度追いつかれたC大阪U-18だったが後半35分に右サイドから崩すと最後は途中出場したMF佐野のパスからFW緒方が決めて4点目を奪った。FW緒方も2ゴールの活躍だった。しかしながら、またしても直後の後半38分にFC東京U-18がエースのFW熊田のヘディングシュートで4対4の同点に追いついた。試合はPK戦に突入したがFC東京U-18は2人目と4人目が失敗。4人全員が決めたC大阪U-18が勝利した。
■ MF皿良はプレミアリーグWESTでゴールを量産中!C大阪U-18が4度リードを奪ったがそのたびにFC東京U-18が同点ゴールを奪った。激闘だったが常にリードを奪う展開になったC大阪U-18がベスト8に進出した。ゴールを奪った直後に簡単に失点するシーンが続いたのでC大阪U-18は守備の不安は大きいが持ち前の技術を生かしてうまくボールを運ぶことが出来たら完ぺきに崩してゴールを奪うことが出来る。3点目ならびに4点目のゴールは圧巻だった。
ヒーローは何と言ってもPKを計3つも止めたキーパーのGK春名になる。今年の3月にはU-19日本代表に選出されているが1つ上の世代となる2003年生まれの選手が中心となる代表チームだった。「世代屈指のキーパー」として期待を集めているがビルドアップ能力が非常に高くて足元の技術に定評がある。185センチなのでサイズもまずまず。「未来のC大阪の守護神候補」として大きな期待を集めている。
攻撃陣はシュートは7本だけ。チャンスの数はそこまで多くなかったがともに2ゴールを奪ったFW緒方ならびにMF皿良の活躍が光った。先のとおり、MF皿良はプレミアリーグWESTで2年生ながらゴールを量産している。チームメイトで3年生のFW木下慎之輔と激しい得点王争いを繰り広げているが左利きで高い攻撃センスを持っている。2005年生まれなので「ロス五輪の攻撃の中心候補の1人」に挙げられる。
もともとテクニックとアイディアに関しては早くから高く評価されていたがハイペースでゴールを積み上げることができる選手になって価値はさらに高まった。フォワードやトップ下の選手はもちろん、サイドアタッカーの選手にも昨今はゴールが求められる。自身の1点目は右サイドから仕掛けて得意の左足でゴールを奪ったが「十八番」と言える。10年ほど前にC大阪で活躍したMFキム・ボギョンを彷彿とさせる。
■ U-19日本代表のストライカーのFW熊田直紀敗れたもののFC東京U-18の頑張りは称賛に値する。80分の戦いの中で4度リードを許したが4度同点に追いついた。最後まであきらめることなく戦い続けたが悔やまれるのは前半11分のPK失敗になる。序盤から試合の主導権を握ったのはFC東京U-18だったのでここで先制ゴールを奪っていたらペースを握ることはできたはず。エースのFW熊田は思い切って真っ正面に蹴ったが相手キーパーに対応されてしまった。
悔やまれるPK失敗だったが1点を追う後半38分にFW熊田は同点ゴールを奪った。こちらもプレミアリーグEASTでゴールを量産しており、得点ランキングは2位。横浜FMユースのFW内野と激しい得点王を繰り広げている。6月に行われたモーリス・レベロ・トーナメントの代表メンバーに選ばれていたがこのときはコンディション不良で辞退。G大阪のFW坂本一が追加招集されたが能力の高い大型ストライカーである。
183センチ/79キロとサイズに恵まれているが左利きというのも大きな武器となる。同点ゴールはヘディングだったが打点の高いヘディングシュートだった。FC東京U-18も年代別の代表の選手をたくさん擁しているが左SBのDF伊藤ロミオは攻撃力が高くてこちらも左利きの選手になる。トップチームで活躍し始めているDFバングーナガンデ・佳史扶によく似ている。FC東京はSBの有望株が次々に出てくるチームである。
▼ 動画の投稿日 (2022年7月7日)
★ 現在の投票数 → 157票
→ 最大で30チームまで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー 2022/01/10 【J1】 順位予想バトル 2022年版 受付終了 (参加者:240名)
2022/01/08 【J2】 順位予想バトル 2022年版 受付終了 (参加者:139名)
2022/01/09 【J3】 順位予想バトル 2022年版 受付終了 (参加者:52名)
2022/01/22 【J1編】 2022年の順位予想 ~ 1:川崎F、2:浦和、3:横浜FM、4:鹿島、5:神戸、6:名古屋~
2022/01/19 【J1編】 2022年の順位予想 ~ 7:東京、8:C大阪、9:G大阪、10:札幌、11:福岡、12:広島~
2022/01/16 【J1編】 2022年の順位予想 ~ 13:清水、14:磐田、15:鳥栖、16:湘南、17:京都、18:柏~
2022/02/07 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~1:C大阪、2:湘南、3:浦和、4:横浜FM、5:FC東京、6:福岡~
2022/02/06 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~7:清水、8:神戸、9:鹿島、10:磐田、11:札幌、12:京都~
2022/02/06 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~13:広島、14:川崎F、15:G大阪、16:名古屋、17:柏、18:鳥栖~
2022/07/10 【エントリー一覧】 2022年シーズンのいろいろ
- 関連記事
-