■ タイトル獲得のチャンスがやってきた。川崎Fならびに鹿島を追う2番手グループに組み込まれる磐田は久々となるタイトル獲得のチャンスを迎えている。攻守の要として絶大な存在感を発揮したMF川辺(→広島)は抜けたがMF田口(名古屋)を獲得。「MF川辺の穴は埋まった。」と言える。「4-2-3-1」にトライしているといわれているがMF中村俊、MFアダイウトン、MF松浦、MF山田大、MF太田吉と2列目のタレントは多いので興味深いチャレンジと言える。
東京世代のFW小川航、即戦力のFW中野誠(筑波大)もいるので攻撃陣は駒が豊富である。ボランチもMF松本昌、MF上原力、MF針谷、MF伊藤洋が控えているので中盤から前目のポジションは有望株が目白押しである。魅力的なメンバー構成になっているが不安要素はリーグ最少失点だった守備陣になる。昨シーズンの34試合で30失点というのは出来過ぎのところはある。DF大井を中心にどこまで踏ん張れるか?
ピンポイント補強に成功した浦和はACLの負担が無くなってリーグ戦に専念できる。「優勝候補の一角」に挙げられているが各ポジションにタレントを揃えているのでリーグ屈指の陣容であることに疑いの余地はない。FWラファエル・シルバ(→武漢卓爾)の移籍は想定外だったと思うがMFマルティノス(横浜FM)は堀監督のサッカーに合った選手である。DF岩波(神戸)とともに主力として活躍することが期待される。
不安要素は堀監督になる。守備陣を立て直してアジア制覇を果たした点は高評価できるが攻撃力はダウンしている。攻撃に関しては「個の力」を持った選手への依存度が高い。ACLでは堀監督の慎重な戦い方がハマったが長丁場のリーグ戦になると勝ちきれずに勝ち点が伸び悩む展開になる可能性は決して低くない。専門家が極めて少ない左右のSBに誰を起用するのか?も今シーズンの浦和のキーになるだろう。