■ アジア年間最優秀ユース選手賞に輝いたMF堂安(G大阪)アタッカーのポジションは人材が豊富なポジションであり、いくつかあるポジションの中でも最も競争が激しいポジションと言える。数年前までは一般的な評価があまり高くなかった選手が突如としてブレイクして一流選手になるケースも珍しくない。昨シーズンはU-20日本代表のMF三好(川崎F)が15試合に出場して4ゴールを挙げてブレイクを果たしたが、将来が楽しみなアタッカーはJリーグにもたくさんいる。
今、最も注目を集めている若手アタッカーというとやはりMF堂安(G大阪)だろう。昨秋に行われたU-19アジア選手権のときは先のMF三好(川崎F)と両サイドハーフを形成。攻撃の中心としてアジア制覇に貢献して大会のMVPに選出されている。技術とフィジカルとイマジネーションを兼ね備えた選手で、昨シーズンはJ3リーグのG大阪U-23で21試合で10ゴールを記録。「高校生で2桁ゴール」というのは快挙である。
MF堂安(G大阪)の名前はすでに多くの人に知られているが、「まだ、一般的にはそこまでメジャーではない。」という選手の中で有望視されるアタッカーの名前を挙げると高卒2年目のMF中坂(神戸)になるだろう。昨シーズンの秋あたりにネルシーニョ監督の信頼を勝ち取って一気に出場機会を増やした。高い技術とイマジネーションを持っており、J1の序盤戦の大一番だった5節の浦和戦(H)ではゴールを決めている。
MF中坂は1997年生まれの東京世代となる。今後、「東京世代の逸材の1人」としてクローズアップされる機会はますます増えていくだろう。また、開幕から好調の神戸がこのままの勢いで上位争いに参加し続けるようだとMF中坂に対する評価や注目度もアップするだろう。興味深いのは19歳の選手とは思えないほどふてぶてしさが感じられる点である。初々しさはほとんどなくて、ピッチ上では気の強さを随所に見せる。