■ J1の第2節J1の第2節。開幕戦はアウェーで仙台を下して白星スタートを切ったアルビレックス新潟と、宿敵の浦和レッズにホームで0対1で敗れたガンバ大阪が今シーズンから名称が変わったデンカビッグスワンスタジアムで対戦した。新潟はもともとホームで非常に強いチームだったが、2013年のリーグ戦はホーム9連勝でシーズンを締めくくった。勝つと区切りのホーム10連勝達成となる。
ホームの新潟は「4-2-2-2」。GK守田。DF松原、大井、大野、金珍洙。MF成岡、レオ・シルバ、田中亜、岡本英。FW田中達、川又。仙台との開幕戦で負傷交代したFW川又は怪我の影響が心配されたが2試合連続スタメンとなった。同じく負傷交代したDF舞行龍ジェームズは欠場で、湘南から復帰のDF大野がスタメン起用された。仙台戦で決勝ゴールを挙げたMFホージェル・ガウーショはベンチスタートとなった。
対するアウェーのG大阪は「4-2-2-2」。GK東口。DF加地、岩下、丹羽、藤春。MF内田達、今野、米倉、遠藤。FW佐藤晃、倉田。開幕戦はスタメンだったMF二川はベンチスタートで、千葉から加入のMF米倉が右サイドハーフでスタメン起用された。日本代表のMF遠藤は開幕戦はフォワードに近いポジションだったが、この試合は左サイドハーフに入った。新潟から加入のGK東口は古巣対決となる。
■ 2対0でG大阪が勝利試合の序盤はホームの新潟がペースを握る。FW田中達のドリブルが効果的で、最初の20分は相手を圧倒するが、前半20分あたりを過ぎるとG大阪もパスが回るようになってきて、FW佐藤晃が2度ほどチャンスを迎えるが、いずれも決めることができない。新潟も前半終了間際にセットプレーからゴール前のFW田中達に絶好のチャンスが訪れるが、あと少しのところで合わせることができない。前半は0対0で終了する。
後半は互角の展開となる。新潟は後半14分にFW田中達に代えてFW鈴木武蔵を投入するが、次第に攻めきれなくなる。すると後半24分に左サイドでG大阪がFKを獲得すると、MF遠藤が蹴ったボールをCBのDF岩下が豪快に決めてアウェーのG大阪が先制に成功する。さらに後半37分にはFW倉田の絶妙のスルーパスを受けた途中出場のMF大森が決めて2対0とリードを広げる。MF大森はJ1では初ゴールとなった。
新潟は終了間際に右サイドを崩して古巣対決となるMF岡本英に絶好機が訪れるが、シュートを枠に飛ばすことができない。結局、試合は2対0でG大阪が勝利してJ1復帰後の初勝利を飾った。一方の新潟はホーム10連勝とはならず。2013年7月13日(土)のFC東京戦以来となるホームでの黒星となった。新潟は3節はアウェーで甲府と対戦して、G大阪はアウェーで仙台と対戦する。
■ サプライズ召集はあるか?試合の立ち上がりは新潟がペースを握ったが、勢いのある時間帯に先制できなかった点が響いた。古巣対決で過剰な意識があったのか、G大阪のキーパーのGK東口のプレーが安定せずに、付け入る隙はあった。FW田中達のプレーがキレていて、FW川又を中心とした中央からの崩しもまずまずだった。序盤はバリエーション豊富な攻撃ができていたが、時間が経つにつれてG大阪が相手の攻撃に慣れてきた。
トータルで考えても新潟の出来は悪くなかったが、後半14分にFW田中達がベンチに下がってからはややパワーダウンした。交代出場のFW鈴木武蔵のプレーが極端に悪かったわけでないが、前半からFW田中達のプレーが効いていたので、彼が交代で下がってG大阪は楽になった。また、FW川又は前半は怪我の影響を感じさせないプレーを見せたが、やはり万全ではなかったのか、後半は消える時間が長かった。
FW田中達は最初からフルパワーで戦う選手なので、早い時間帯にスタミナが切れて後半15分あたりでベンチに下がることが多い。よって「後半14分での交代」は想定内と言えるが、FW田中達が下がった後、どうするかは今シーズンの課題と言える。昨シーズンはMF岡本英と交代するケースが多かったが、MF岡本英はスタメンに昇格した。FW鈴木武蔵やMF加藤大などが頑張らないといけない。
注目のFW川又は後半33分でベンチに下がった。フル出場は難しい状況だったのかもしれないが、存在感はあった。シュートチャンスはあまり無かったが、ポストワークは安定していた。シュート技術はもちろんであるが、ポストワークも、年々上達しており、特にダイレクトで落とすパスの正確さが格段に向上している。点を獲るだけの選手ではないところが、1つの魅力と言える。
ただ、ノーゴールという結果は悔しいところである。W杯までJ1は14試合が組まれているが、大逆転でブラジル行きの切符を獲得するにはゴールを量産するしかない。それこそ、1試合に1点以上のペースでゴールを決めることが期待されるが、メンバー入りのチャンスはあると思う。FW川又が選ばれたらサプライズ感は満載であるが、J1の序盤戦でザッケローニ監督の構想に入ってくるほどの大活躍を期待したい。
■ フォワードでは厳しいが・・・一方のG大阪は序盤は苦しんだ。相手にボールを回されたので、先に失点していると非常に苦しくなったが、何とか0対0のスコアを維持すると、後半24分にセットプレーから先制ゴールが生まれた。MF遠藤もコンディションは万全ではなかったと思うが、最高のボールをゴール前に供給した。近年のG大阪はそこまで高さのあるチームではないが、優秀なキッカーがいると高さ不足でも多くの得点が生まれる。
言うまでもなく、日本代表ではボランチでプレーすることがほとんどであるが、G大阪では前目のポジションで起用されるケースが増えている。CBの駒が豊富なので、CBがメインポジションであるMF今野やMF内田達をボランチで起用して、ボランチがメインポジションのMF遠藤のポジションを動かしているので、チーム事情から前目のポジションでプレーするようになったが、フォワードとなるちょっと厳しい。
FW宇佐美のような選手が1トップにいて、ちょっとレベルが落ちるJ2のリーグ戦であるならば、フォワードでも全く問題は無いが、FW宇佐美は怪我で離脱中で、FW佐藤晃がフォワードで起用されている。FW佐藤晃も悪い選手ではないが、スペシャルな選手ではないので、FW佐藤晃+MF遠藤という前線のコンビになると、相手に与える恐さは無くなってしまう。サイドハーフがベターなポジションだと思う。
■ 順調に進んだ世代交代G大阪はこれで1勝1敗になったので、ちょっと落ち着くことができるだろう。次もアウェー戦となるので、2試合目で勝ち点「3」を獲得できたのは大きいが、浦和戦も、新潟戦も、ユース出身で4年目のMF大森が非常に良かった。2試合とも後半途中にピッチに送り出されたが、運動量が豊富で、技術が高くて、試合の流れをG大阪側に引き寄せる働きを見せた。J1初ゴールは大きな自信となるだろう。
G大阪も数年前までは「世代交代の遅れ」が指摘されることが多かったが、J2を経験して、生え抜きの若手がレギュラーあるいはレギュラークラスに近いところまで力を伸ばしている。この試合のスタメン11人の中でベテランと言えるのは、MF遠藤とDF加地の2人くらい。ベンチも含めると下部組織出身の若手選手が多くなっており、年齢バランスも、生え抜きと外様のバランスも非常に良くなってきた。
J2降格がきっかけの1つになったのは間違いないが、いつの間にか世代交代が行われて、それも完了しつつある。唯一、MF遠藤の代わりは見つかっていないが、これは日本代表も同じ問題を抱えているので、どうしようもない。切羽詰まった状態から世代交代を行っても上手くいかないケースがほとんどであるが、G大阪は非常に上手くいった。「いつの間にか完了している。」というのが重要ポイントである。
ただ、00年代中盤の黄金期と比べると、やや粒は小さくなっている。当時のメンバーはほとんどが代表クラスで、外国人助っ人もJ1トップレベルの選手たちだったが、FW宇佐美も含めて、まだそこまでの選手ではない。FW倉田、DF藤春、MF米倉あたりはザックジャパンの次の代表に入ってもおかしくない選手であるが、MF大森、MF内田達、DF西野なども、候補に挙がってくるまで成長していくことが期待される。
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