■ オマーン戦ワールドカップアジア3次予選の第3戦。
日本がホームでオマーンと対戦した日本は前半10分にMF遠藤のCKからDF中澤が決めて先制。前半22分にも、FW大久保が決めて追加点。前半を2対0で折り返す。
後半も、開始4分にMF松井のパスからMF中村俊が個人技で決めて3点目。守備面でもほとんど危ないシーンは無く、当面のライバルに快勝した。
■ 大きかった2点目日本はいい時間帯に先制すると、さらに前半22分にFW大久保のゴールで追加点。流れの中から、誰も予想しないタイミングでDF闘莉王が前線に駆け上がってMF中村俊のロングボールをヘディングで落とし、FW大久保のゴールをアシストした。
オマーンの攻撃力と日本の守備力を考えると、アウェーのマスカットで対戦したとしても、日本が3点差以上で敗れることはほとんど考えられず、予選突破に向けて大きな前進となった。
リードセーフティーリードを奪った後はMF香川を試す余裕も出て、DF長友の怪我はやや想定外だが、問題なく勝利を勝ち取った。
■ 成功した攻撃型の布陣日本は、MF遠藤とMF長谷部のダブルボランチで試合に臨んだ。オマーンが守備重視の戦法を取ることは試合前から想定できたことであったが、これまで起用してきたMF鈴木やMF今野といった守備力のあるボランチを外し、攻撃に特徴のあるMF遠藤とMF長谷部を同時起用。
MF長谷部はミスが多く出来は良くなかったが、MF遠藤は抜群の存在感でほとんどの攻撃は彼を経由してスタートし、中盤に落ち着きをもたらした。
ボランチがほとんど守備に追われるシーンは無かったため、守備力の不安が露呈することは無く、岡田監督の選手起用がはまった形となった。
■ 左サイドを活性化する長友3月の代表戦と比べると、やはり左サイドにDF長友が入ったことが大きい。DF長友は裏のスペースに飛び出す意識が極めて高く、イーブンのボールであってもマイボールに出来る身体能力と技術がある。チーム全体でDF長友の前のオープンスペースを活用すればチャンスにつながるという理解が生まれたことも大きく、攻撃に幅が生まれた。
右のDF駒野はもう一つの出来が続いており、右サイドをもう少し有効に活用できるようになれば、さらにDF長友が生きてくるだろう。DF長友は日本代表の中で大きな存在になった。
■ 中村俊輔の存在感MF中村俊は見事な個人技から追加点をマーク。2点目のFW大久保のゴールにも絡むなど、大きな存在感を示した。体の切れ自体はそれほど良くは無かったが、ここぞというところで仕事ができるのは彼の強みであり、相手チームにとって脅威となる。
後半4分のゴールは非常に珍しい右足のシュートでの得点だったが、相手チームが左足を警戒する中、逆に切り込んでいって、最後はコースを狙った丁寧なシュートを放ってゴールを生み出した。
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