Y.S.C.C.横浜→ J3参戦初年度の2014年から3年連続で最下位と低迷した。樋口監督の初年度となった2016年も5勝20敗5分けで勝ち点「20」のみ。30試合で15得点/51失点と散々な成績に終わったが、2017年は8勝16敗8分けで勝ち点「32」。14位と初めて最下位を脱出した。樋口監督にとって3年目となる2018年の前評判はまずまず高かったが、26節を終えた時点で6勝9敗9分けで勝ち点「27」。13位に位置する。
最近の試合は思うように勝てていないがボール支配率は1位、パス数は2位、シュート数は3位、枠内シュート数は2位。24試合で30得点なので攻め込みながら点は取れていない試合が多くなっているが、それでもJ3の中では屈指と言える攻撃型のサッカーを展開している。3年連続でJ3の最下位だった時期は「J3のお荷物」と言われたが、上位チームにとっても侮りがたいチームになっている。着実に前進している。
J3は守備重視のサッカーを展開するチームが多くなっているが、17クラブの中でY.S.C.C.横浜は指折りのエンターテイメント性の高いサッカーを披露している。J3の中ではかなり異質な存在と言えるが、チームを大きく変えた樋口監督の手腕はさすがと言える。金銭面等の条件は決して良くないと思うが辛抱強く自分のやりたいサッカーをチームに浸透させつつ、成績も向上させている点は称賛に値する。