セレッソ大阪U-23→ 尹晶煥監督になって2年目となるC大阪のトップチームは煮え切らないシーズンになっている。MF清武、MF山口蛍、FW柿谷、MF水沼など年齢的にピークの時期となる選手が多いので「リーグ初優勝」が期待されたが28節を終えた時点では7位。優勝は絶望的となった。2年連続となるACLの出場権獲得を目指しているがルヴァン杯と天皇杯の2冠を達成した2017年と比べるとJ1の中での存在感は希薄である。
「ジェットコースターのようなクラブ」と言われるC大阪にしては静かなシーズンになっているが、弟分のC大阪U-23は浮き沈みの激しいシーズンになった。秋田との開幕戦こそ0対1で敗れたが、3節から10試合負けなしと突っ走った。一時は2位に付けるなど序盤戦のJ3の主役になったが、13節からの10試合は1勝8敗1分けと低迷。上位争いから脱落した。ただ、ここに来て3連勝。順位も8位まで再浮上している。
弟分のC大阪U-23は何とも波の大きいシーズンになっているが「9勝9敗6分けで8位」というのはまずまずの成績である。3年目にしてクラブ史上最高順位の可能性が高まっているが、J3での活躍が認められてトップチームの戦力になる選手はほぼ出てこなかった。昨シーズンは大卒2年目だったDF木本が台頭したが、今シーズンは若手の台頭はほとんどなかった。主力の高齢化が気になる状況になりつつある。
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U-23の目的は「トップチームで活躍する選手を多く生み出すこと」なので、U-23からトップチームに昇格して存在感を発揮する選手がなかなか出てこないのは今のC大阪の大きな問題点の1つに挙げられる。先のとおり、今のC大阪のトップチームは脂の乗り切った年代の選手が多いので若手が割って入るのは極めて難しいのは間違いないが怪我人が多く発生した時期もU-23世代からの突き上げはほとんどなかった。
トップチームの高齢化対策として今オフは「意図的に世代交代が進みやすい環境」を整える必要がある。C大阪にとっては極めて大事なオフになるが能力の高い選手がC大阪U-23にたくさんいるのは間違いない。将来を嘱望される選手は多いので危機的な状況とは全く言えない。J3で能力の高さを証明している選手は少なくないが高卒2年目のMF山根永とGK茂木秀、高卒ルーキーのMF中島元の成長&活躍が目立っている。
ここからはC大阪U-23のオフの動きに考えてみたいと思うが、新シーズンにU-23の対象から外れるのは9月上旬に町田に育成型期限付き移籍となったFW山内のみ。これまでの3年間、C大阪U-23の中心となってチームを引っ張ってきたFW米澤、MF西本、DF沖野などの1996年生まれの世代は(一応の)ラストイヤーになるが、この3人は昨オフのDF温井(栃木SC)やDF池田(愛媛FC)のような完全移籍での退団もあり得る。
MF丸岡満(山口)、DF庄司(金沢)、MF岸本(水戸)、MF前川(徳島)などがJ2のクラブに修行に出ているが、「J2のクラブでも出場機会が得られそうな選手」は積極的に他クラブに貸し出す方針を取っている。育成方法は分かりやすいが、今オフ、その対象になる可能性が高いのはDF森下怜、DF舩木翔、MF山根永、MF中島元あたりだろう。期限付き移籍先のJ2のクラブでレギュラーを獲得しても不思議はない。
J1の上位クラブから有望な若手を借りることで戦力を整えてきたJ2の中規模以下のクラブにとっては変わらず、C大阪の若手は魅力に感じると思うが、このあたりの選手の動向が今オフのC大阪U-23の最大の注目ポイントと言える。特に五輪代表に選出された経験のあるDF舩木翔はJ3屈指の左足を持ったハイスペックな左SBなので4バックを採用しているJ2のクラブが獲得できたら大きな戦力になるだろう。
C大阪U-23で選手が不足した場合はC大阪U-18から選手を借りることもできるが、「フォワードの競争は極めて激しく。アタッカーの競争も激しいが、ボランチとCBはやや手薄」というポジションバランスを考えるとボランチとCBの有望株を獲得したい。「C大阪のトップチームで出場機会が得られなかったとしてもC大阪U-23でプレーできるチャンスがある。」というのは選手にとっては安心できるポイントになる。
左SBは本職の選手がDF舩木翔しかいない。高いレベルを経験させるためにJ2のクラブに修行に出すのであれば左SBを補強しないとC大阪U-23の戦力ダウンは必至である。一方の右SBは肺血栓塞栓症で3か月ほど離脱した時期もあった高卒2年目のDF大山武が覚醒中。復帰後、好プレーを連発しているのはポジティブなニュースと言える。序盤の快進撃を支えた高校3年生のDF石尾はJ2の金沢入りが内定している。
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