■ 天皇杯決勝戦新年最初のゲームは、天皇杯決勝。浦和レッズと清水エスパルスの対戦。浦和がDF闘莉王とMF鈴木、清水がFWマルキーニョスとMF太田を欠く苦しい布陣だが、ここまで来たらどうこう言ってられない。
注目は、両サイドの攻防。浦和は、右が俊足の岡野で、左が三都主。清水は、右が左利きの兵働で、左が韓国代表経験のあるチェ・テウク。ともに両サイドからのアタックに特徴のあるチームだが、ファーメーションは浦和が<3-2-4-1>で、清水が<4-2-2-2>。某ライターの理論では清水有利となるが・・・。
■ 堀之内の先制ゴール浦和優位と思われたが、ペースを握ったのは清水。CFのチョ・ジェジンをターゲットにシンプルなプレーからゴールを狙う。たびたび、セットプレーでチャンスを迎える。しかしながら、劣勢のレッズが先制点を奪う。前半39分に、セットプレーの流れから、三都主のクロスにDFの堀之内が得意のヘッドで決めた。
そして後半。相変わらず、ペースは清水。浦和は、ポンテと長谷部にボールが集まらず、右の岡野が目立つくらいで、攻撃は低調。それでも、追加点は浦和。後半28分、赤星→ポンテ→マリッチとつないで鮮やかなゴールを挙げた。マリッチの浦和でのラストゴールは、貴重な得点となった。清水は、そのすぐ前にMF平松とDF市川を投入して、攻め込む勢いを見せていただけに、痛い失点となった。
しかし、清水もすぐあとに、コーナーから市川が左足でゴールして、追い迫る。好試合に水を差したのは、後半39分の平松の退場。イケイケムードだっただけに、もったいない出来事だった。試合は、2対1で終了。浦和がタイトルと来シーズンのACLの出場権を獲得した。
■ 安定感のある浦和の守備ライン浦和は、内容では劣っていたが、DFラインの頑張りで勝利をつかむことが出来た。シーズンとおして最終ラインは安定感があってよかったと思う。攻撃では、いまひとつだったが、やはり、三都主やポンテは決定的な仕事が出来る選手であることを示したと思う。
マリッチに関しては、ワシントンの加入もあり、退団は致し方ないが、CFを必要としているチームはぜひ獲得に動いてほしいと思うが・・・。
■ モダンな清水のサッカー清水は立派な試合をしたと思う。攻撃の中心のマルキーニョス不在が痛かったが、素早いプレスからシンプルにサイドを使って攻める攻撃は、好感が持てる。
そんなに評価の高くない長谷川健太新監督だが、ボクはなかなかいい監督だと思っている。山西、チェ・テウクら、監督のカラーに合った選手を集めて、モダンな面白いサッカーをしていると思う。マルキが怪我なくシーズン通して働ければ、DF森岡やMF伊東ら経験豊富な選手もおり、来シーズンは期待できると思うが、爆発力のあるやんちゃな選手の台頭を待ちたい。
最後に、平松の退場に関してだが、この大舞台であまりにも軽率な行為だった。非常に残念。あの程度でレッドを出すほうが悪いという言い方も出来るが、SRの前で、やってはいけない言動・行動だった。
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