スタメンGK 西川周作 6.0
→ 出場停止のGK川島に代わって先発出場。安定したキャッチングでほとんどミスはなかった。唯一、危なかったのは後半のフリーキックのシーンで、ややポジショニングを誤ったがかろうじてセーブしてゴールは許さず。完封勝利に貢献した。GK西川にとってはいいアピールになったので、次の試合もGK西川を先発で起用するという考えも生まれるが、ザッケローニ監督はGK川島の心情も考慮して、カタール戦はGK川島に戻してくるのではないかと思うが、果たしてどうなるだろうか?
DF 内田篤人 5.0
→ 前半早々にイエローカードをもらったことでカタール戦は出場停止。DF伊野波を試す目的もあって前半のみの出場となった。出来が悪かったから前半のみで交代となったわけではなかったとはいえ、この日は序盤からパスミスが多く、攻撃でブレーキになった。後半から出場したDF伊野波のパフォーマンスも良かったので、危機感は少し生まれただろう。
DF 吉田麻也 5.5
→ 3試合連続でスタメン出場。初戦から戸惑った様子は見せていなかったが、この日も落ち着いたプレーを見せた。相手のハイ・ボールを跳ね返すだけなく、しっかりと味方につなぐことが出来るのがストロング・ポイント。キックの精度も高いので、バイタルエリアに入り込んだ味方に速くて正確なパスも送ることが出来る。リスクのあるパスなので、奪われると危険であるが、チャレンジするのは悪くない。イエローカードの累積があったので、後半途中に交代。
DF 今野泰幸 5.5
→ すっかり代表のレギュラー・センターバックとして定着した。DF吉田とのコンビも急造とは思えないほど違和感無くプレー出来ており、ここまで3試合で大きなミスもない。グループリーグは全く問題なかったが、本番はここからであり、オーストラリアや韓国といったワールドカップ出場国を相手にどういった対応が出来るか。特にオーストラリアにはMFケーヒルがいる。身長は178㎝で同じであるが、跳躍力を含めたフィジカルでは見劣りする。このときにどんな対応が出来るか、楽しみである。
DF 長友佑都 6.0
→ 無駄なファールもあったが、先の2試合に比べるといい状態になってきており、運動量を生かした攻撃参加とクロスで貢献。3点目のFW前田へのクロスなど、クロスボールの精度も非常に高かった。余裕のある展開になるとスペースも生まれてきて、DF長友が攻撃でも生きる展開となるが、スペースがあまりない状況でも貢献できるようになることが次のステップとなる。
MF 遠藤保仁 6.0
→ タフな試合となったシリア戦では大車輪の働きだったが、この日は余裕の展開。ボランチの位置で落ち着いてボールをキープし、機を見た縦パスで攻撃に変化を加えた。攻撃面では問題はなかったが、守備のシーンでは過密日程でコンディションが万全ではないのか、体を張りきれていないシーンがこの3試合で何度か見受けられるのが気になるところであり、この試合のようにうまく休ませながら決勝までたどり着きたいところである。代役はいないので、パンクさせてはいけない。
MF 長谷部誠 5.5
→ 楽な展開となったこともあって攻撃参加は控えめ。運動量はここ2試合よりも少なかった。シリア戦でもバックパスのミスがあったが、3試合を通じて、何度かイージーなパスミスがあるので、気をつけたいところである。決勝トーナメントではフル稼働となることが予想されるので、この試合は「いい休息」になったのではないだろうか。
MF 岡崎慎司 7.5
→ 初のスタメン出場でハットトリックの活躍。裏に飛び出して決めた1点目、ヘディングで決めた2点目は見事なゴールで、早々に試合を決める立役者となった。右サイドが基本のポジションであるが、ゴール前の危険なエリアに入っていくタイミングがいいので、いつの間にかいいポジションにいて、シュートまで持っていくことが出来る。MF松井が離脱したので、今後はスタメンで起用されるのは間違いないだろう。日本代表での得点率は驚異的である。
MF 柏木陽介 6.5
→ トップ下に入ってリズムを作った。「ボールを受けて簡単にはたいてスペースに走る」という得意のプレーを繰り返し、初スタメンとは思えないほど、周囲との連係も良かった。アタッキングエリアでパスの精度が低かったのは課題であるが、終盤には惜しい左足のシュートも放つなど、ザッケローニ監督にもアピール。MF岡崎がスタメンに昇格した後、チームのジョーカーになりうることを示した。ゴール、アシストという結果が残っていればよかったが、いいザック・ジャパンデビューとなった。
MF 香川真司 5.5
→ 右足のクロスで2点目のMF岡崎のゴールをアシスト。シリア戦に続いてゴールには絡んだが、もう一歩、という感じで自身のゴールは生まれていない。MF松井に代わってMF岡崎が右サイドに入ったこともあって、この日は左サイドのMF香川の位置から攻撃がスタートする回数が増えたが、ボールに触りたいタイプなので、先の2試合と比べてもストレスなくプレー出来ており、あとは「ゴールだけ」という状態であるが、なかなかチャンスが巡ってこない。後半に相手のセットプレーからカウンターでDF長友→MF香川→FW前田とつないでチャンスを作りかけたシーンがあったが、あのようなシーンをチームとしても増やしたいところである。
FW 前田遼一 7.0
→ 3試合目にして2ゴール1アシストと爆発。サイドからのクロスボールにいいタイミングで入り込んで決めた見事な2ゴールだった。ストライカーにとっては「ゴール」が大事が何よりも大事であるが、日本代表では結果が出ておらずに周囲も実力は認めながらも「半信半疑」な状態であったが、これで「エースストライカー」として認められるだろう。ポストワークではシリア戦ほどボールが収まらなかったが、周囲との連係は試合を重ねるごとに良くなっており、ゴール前で仕事の出来るMF岡崎がスタメンに入ってきてマークが分散されるのもFW前田にとっては好都合だろう。
途中出場MF 伊野波雅彦 6.5
→ 2007年のアジアカップのメンバーであるが、出場機会は無かったので代表デビューとなった。DF内田が前半早々にイエローカードを受けて決勝トーナメントの1回戦が出場停止になったので、どこかのタイミングで「右サイドの控え」を試すことは確実になったが、3点リードをしていたこともあって後半開始からの登場となった。デビュー戦という緊張も見られずに4点目のFW前田のゴールをアシスト。攻撃の組み立てのセンスではDF内田に劣るが、クロスを含めたロングキックの精度ではDF伊野波の方が上であり、高さ勝負でも相手に負けていない。カタール戦はDF内田が出場停止のためDF伊野波の先発が濃厚であるが、セットプレーが命といえるオーストラリア相手のときはDF伊野波が先発でもいいかもしれない。
DF 岩政大樹 6.0
→ シリア戦でイエローカードを受けているDF吉田を温存させる目的もあって、後半18分から登場。さすがに高さ勝負ではほぼ勝っていて、セットプレーでもいい形で絡んでいた。空中戦で競り合ったときに不必要なファールを取られるシーンもあったが、個人の出来としては全く問題ないものであり、この先、DF吉田の代役としてスタメンで起用されても、不安は少ない。
MF 本田拓也 なし
→ 後半37分からMF遠藤に代わって登場し代表デビュー。クローズ役はシリア戦で起用されたMF細貝との争いとなっているが、激しい守備で試合を締めた。MF遠藤を温存する意味でも、もう少し早い時間で交代しても良かったかもしれないが、3人を交代させた後に負傷者等が生じるリスクを考慮したのか、現実的な時間帯での交代となった。MF長谷部が前線に上がって行って、MF遠藤がカバーするという役回りになっているが、さすがにMF遠藤は1対1の守備では不安は残る。今後、競った試合でも「リードしていて逃げ切る展開」での投入はあるかもしれない。
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