■ J2の第8節J2の第8節。4勝1敗2分けで勝ち点「14」。4位と好スタートを切ったヴァンフォーレ甲府はホームのJIT・リサイクルインク・スタジアムでベガルタ仙台と対戦した。仙台はここまで2勝3敗2分けで勝ち点「8」のみ。16位と大きく出遅れた。甲府は開幕3試合は0勝1敗2分けだったが4節から4連勝を達成して一気に順位を上げてきた。J2は8節と9節と10節が3連戦になる。ここからの3試合はシーズン序盤の山場と言える。
ホームの甲府は「4-2-3-1」。GK河田。DF須貝、井上詩、エドゥアルド・マンシャ、小林岩。MF松本凪、品田、鳥海芳、三平、長谷川元希。FWピーター・ウタカ。MF武富、MF品田、FWピーター・ウタカ、MF長谷川元希の4人がチーム最多タイの2ゴールを挙げている。開幕戦で山形に敗れた後、左SBはDF小林岩が起用されており、CBもDF山本英に代わって大卒ルーキーのDF井上詩が起用されている。
アウェイの仙台は「4-2-2-2」。GK林彰洋。DF小出、若狭、菅田、キム・テヒョン。MFエヴェルトン、鎌田大、郷家、秋山陽。FW山田寛、中島元。2連敗中と結果が出ていないこともあってメンバーを入れ替えてきた。「4-2-2-2」を採用して古巣との対戦になるDF小出が右SBでスタメン出場。DFキム・テヒョンは左SBでプレーする。2トップはともにC大阪U-18出身で期限付き移籍のFW山田寛とFW中島元となった。
■ 前半は風上の仙台ペースに・・・。試合の前半は風上の仙台ペースになった。前半11分にはFW中島元のCKがバーに直撃した。前半19分にはFW山田寛のスルーパスから抜け出した右SBのDF小出に決定機が訪れた。劣勢の展開になった甲府は前半20分に好調のMF品田が負傷交代。MF中山陸が投入された。優勢に試合を進める仙台は前半25分にMF秋山陽のクロスから逆サイドのFW中島元がボレーで合わせてようやく先制に成功する。
FW中島元は今シーズン初ゴールとなった。さらに前半47分にもFW中島元の絶妙なスルーパスから抜け出したFW山田寛がキーパーとの1対1を冷静に決めて大きな追加点を奪った。FW山田寛は今シーズン2ゴール目となった。前半は2対0と仙台がリードして折り返した。後半は風上の甲府が攻め込むかと思われたが後半6分にCKから新加入のMF郷家がヘディングシュートを決めて仙台がダメ押しの3点目を奪った。
甲府は後半15分に途中出場したMF宮崎純が抜け出してキーパーと1対1に近い決定機を迎えたが決められず。3対0で大勝した仙台は今シーズン3勝目。3勝3敗2分けで勝ち点「11」となった。敗れた甲府は開幕戦以来の敗戦。今シーズン2敗目となった。甲府は4勝2敗2分けで勝ち点「14」となった。仙台は相手の倍以上となる21本のシュートを放った。浮上のきっかけを掴みたい試合でゴールラッシュを見せた。
■ 1ゴール1アシストの活躍大型補強に成功して「昇格候補の1つ」に挙げられながらここまで2勝3敗2分けだった仙台にとっては大きな勝利となった。なかなか結果が出ておらず。選手層は厚いチームなのでメンバーは固定できずにいろいろと模索をしていたが甲府を相手に完勝したことで「この試合のメンバー」がひとまず中心になる可能性が高まった。ポジション争いが激しい中、スタメンで起用された選手は総じていいアピールが出来た。
期限付き移籍の期間を延長して仙台に残留しながらここまで持ち味を出せていなかったFW中島元がついに本領を発揮した。4節のいわきFC戦(H)はベンチスタートで出番なし。6節の金沢戦(H)は前半のみで交代、7節の長崎戦(A)はベンチスタートでラスト15分の出場のみ。絶対的な存在ではなくなりつつあった中、1ゴール1アシストの活躍でチームを救った。フォワードでの起用となったが何度もチャンスに絡んだ。
自身の先制ゴールで気持ち的にはかなり楽になったと思うがC大阪U-18の頃からコンビを組んできたFW山田寛との2トップが機能した。フォワードもFW中山仁やFWホ・ヨンジュンがいて競争は激しいがフォワードで起用されて最初の試合で文句なしのパフォーマンスを見せたことで今後もフォワード起用が続く可能性が高まった。前半47分にFW山田寛に出したスルーパスはタイミングもコースも完璧だった。
3点目を奪ったMF郷家は今シーズン2ゴール目。仙台Jrユース出身で、かつ、完全移籍での加入なのでチームの顔であるFW中島元に負けないほどサポーターから期待を受けていると思うが長身を生かした見事なヘディングシュートだった。守備陣はどちらかと言うとCBが本職となるDF小出ならびにDFキム・テヒョンをSBで起用。守備力の高い選手を最終ラインに4枚並べるやや変則的な布陣が機能。甲府を完封した。
■ 好調の甲府は連勝が「4」でストップ好調の甲府は連勝が「4」でストップした。今シーズンは序盤戦から怪我人がたくさん出ているがこの日もボランチのMF品田が怪我をして前半20分で交代。FC東京から期限付き移籍して中盤で大きな存在感を発揮していたMF品田が早い段階で退いたのは甲府にとっては大きなマイナスだった。代わってパリ世代のMF中山陸が起用されたがチームとして流れが良くない中、自身の攻撃的な良さは出せなかった。
後半6分にCKから失点して0対3になった後、後半9分にFW松本孝やMF宮崎純を投入。後半17分にはFWピーター・ウタカとMF松本凪を下げてMF荒木翔とDF山本英を投入。次の水曜日に9節が控えていることも考慮して早い段階で動いてきたがMF中山陸を含めて途中出場した選手は良さを出し切れず。悪い流れを変える働きは出来なかった。大型フォワードのFW松本孝にいいボールは入らなかった。
当面の注目はボランチになる。2節でMF佐藤和が負傷交代して3節以降はずっとベンチ外。今節に負傷交代したMF品田もしばらくの間はプレーできないと思われる。ここまでずっとスタメンで起用されているMF松本凪がボランチの中心として起用されると思うが相方が誰になるのか?大ベテランのDF山本英をボランチで起用することがまず考えられるが連戦になると大変。やり繰りをしないといけない状況になった。
FWピーター・ウタカの使い方も注目に挙げられる。先のとおりでこの日は後半の早い段階でベンチに下がったがFWピーター・ウタカも39歳と高齢。フル稼働はさすがに厳しい。長期的な視野で考えると「中2日や中3日の試合ではスタメンから外した方がベター」と言える。フォワードはFW松本孝やMF三平もいるので怪我人が出ているボランチよりはかなりマシな状況と言えるが代わりの選手は結果を残せるか?否か?
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