■ J3の開幕戦 J3がいよいよ開幕した。2021年のJ2で最下位になって初のJ3降格となった松本山雅はアウェイのPikaraスタジアムでカマタマーレ讃岐と対戦した。松本山雅は賛否両論ある中で名波監督が続投。「1年でのJ2復帰」は至上命題と言える。降格して4年目となる讃岐は最下位からの巻き返しを図るシーズンになる。こちらも昨シーズンの終盤に就任した西村監督が続投した。「2024年のJ2昇格」を目標に掲げている。
ホームの讃岐は「3-1-4-2」。GK高橋拓。DF小松拓、西野、遠藤元。MF長谷川隼、内田瑞、臼井貫、後藤卓、中村駿。FW松本孝、小山聖。大卒ルーキーのMF内田瑞とMF臼井貫が左右のWBでスタメン出場。讃岐U-18出身でクラブ期待のFW小山聖もスタメン出場を果たした。オフにフォワードをたくさん獲得したがFWイスマエル・ドゥンガはベンチ外。FCティアモ枚方から獲得したFW松本孝が起用された。
アウェイの松本山雅は「4-2-2-2」。GKビクトル。DF前貴之、宮部、常田、下川陽。MFパウリーニョ、米原、山本龍、佐藤和。FWルカオ、横山歩。期待の新戦力のGKビクトルとMFパウリーニョがスタメン出場。怪我の影響もあって2021年は3試合の出場にとどまったFWルカオはスタメン出場。高卒2年目のFW横山歩と2トップを組む。電撃加入したDF安田理はベンチ外。FW小松蓮などがベンチスタートになった。
■ CKから2ゴールを奪った松本山雅 「上位候補の松本山雅 vs 下位候補の讃岐」という構図だったが前半28分に左WBのMF臼井貫を起点に讃岐が左サイドを崩すと左サイドを抜け出した18歳のFW小山聖がゴール前に鋭いクロスを入れる。GKビクトルが何とか触ったがこぼれ球をFW松本孝が押し込んで讃岐が先制に成功する。名古屋やSC相模原やマルヤス岡崎などでプレーした経験のある186センチのFW松本孝は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。
松本山雅は3月4日生まれなので19歳になったばかりのFW横山歩がアグレッシブなプレーを見せた。持ち味であるスピードを生かしてチャンスに絡んだ。1対0で前半が終了しそうな流れだったが前半46分に松本山雅が右サイドのCKを獲得するとニアサイドに入ってきたボールをDF常田がフリックして後ろに流れたボールをドフリーになっていたFW横山歩が押し込んで1対1の同点でハーフタイムに投入した。
迎えた後半は松本山雅がペースを握った。FWルカオやMF佐藤和にもチャンスシーンが訪れた。同じように1対1で終わりそうな空気だったが後半48分にまたしても松本山雅が右サイドのCKを獲得すると途中出場した大卒ルーキーのMF菊井がファーサイドに蹴ったボールを同じく途中出場したMF外山がダイレクトで合わせて土壇場で2対1と逆転に成功する。CKから2ゴールを奪った松本山雅は白星発進となった。
■ 開幕戦の平均身長はJ3の中では一番上。 オフの移籍市場で攻撃的なポジションの補強があまりなかったこともあって松本山雅の前評判はそこまで高くない。4番手あるいは5番手評価なので「上位候補の1つ止まり」と言えるがセットプレーから2ゴールを奪って大きな勝ち点「3」を獲得した。サポーターのフロントならびに名波監督への不信感は相当に強いので序盤で躓くようだと重苦しい空気になったと思うが勝ち続けることが出来ると空気は良くなる。
CKから2ゴールを奪ったが今シーズンの松本山雅には高さがある。開幕節のJ3全体の平均身長は176.52センチだったが松本山雅は179.74センチ。これはJ3の中では最も高かった。176.52センチというのは例年のJ3の平均値と同じくらいになるが平均よりも3センチほど高かった。しかも、相手の讃岐も平均身長は177.70センチでJ3で3番目。「J3の中で高さはある讃岐でも松本山雅の高さに苦しんだ。」と言える。
2番目に高いのはFC岐阜で179.29センチとなる。なので松本山雅とFC岐阜の高さはJ3の中では図抜けている。4位がいわきFCで177.19センチ、5位がY.S.C.C.横浜で177.07センチとなるが177センチを超えているのはこの5チームのみ。松本山雅(とFC岐阜)の高さは2022年のJ3で猛威を奮う可能性は高い。松本山雅に関してはMF佐藤和、MF山本龍、MF菊井などが務めるだろうキッカーの役割は相当に重要になる。
カウンターも大きな武器になると思われるが飛躍が期待されるのは高卒2年目のFW横山歩になる。昨シーズンはプロ1年目ながらJ2で16試合に出場。まずまずの1年になったがゴールはなかった。FW横山歩にとっても嬉しいJリーグ初ゴールとなった。「ネクスト・前田大然」と言われるがJ3の中ではトップクラスのスピードを持っている。強靭なフィジカルを持つFWルカオとの2トップは他クラブの脅威になる可能性あり。
■ 内容的には決して悪くなかった。 讃岐は逆転負けを喫したが内容的には決して悪くなかった。ホームとは言っても上位候補を相手にもう少しで勝ち点を獲得できるところまでいったので「まずまずの開幕戦になった。」と言える。J3で最下位のチームなので落ちるところまで落ちてしまったがここ2年ほどの間に大胆な血の入れ替えを図った結果、才能のある若手が増えてきた。結果はなかなか出ないが2020年あたりと比べると希望の光は差してきた。
注目と期待が集まるのは18歳のFW小山聖になる。2021年も特別指定選手としてJ3で3試合に出場。才能の片鱗を見せたがパワフルなストライカーである。開幕スタメンをゲットして先制ゴールをお膳立てする活躍を見せた。174センチ/75キロなので高卒ルーキーとしてがっちりした体格になる。2021年にはプリンスリーグ四国で得点王に輝いているがこのまま順調に成長してクラブの顔になることが期待される。
FWイスマエル・ドゥンガ、FW青戸、FW吉井も加入したのでフォワードの層は厚くなったがFCティアモ枚方から獲得したFW松本孝は久々のJリーグの舞台で先制ゴールをゲット。幸先のいいスタートを切った。国士舘大のときに「スピードのある大型フォワード」として大きな注目を集めたが名古屋では不発。JFLが主戦場となったが2021年は30試合で12ゴールと活躍した。ポテンシャルの塊のような選手である。
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