■ 若手を抜擢したチームがたくさんJ2がいよいよ開幕した。横浜FC・熊本・栃木SCなどは若手主体のメンバー構成だったが平均年齢は横浜FCが23.25歳、熊本が24.18歳、栃木SCが24.20歳となる。さらに山形が24.32歳、東京Vが24.57歳、岡山が24.80歳、徳島が24.98歳だった。平均年齢が25歳を切ったチームが7つもある。横浜FCは前・札幌の四方田コーチを監督に招聘したが目論見どおりなのか、大幅に若返ってJ2で最も若いチームになった。
2021年も2022年も共にJ2所属となるのは全部で16チームあるが水戸はコロナの影響で開幕戦はお休み。水戸を除く15チームの開幕戦の平均年齢を2021年と2022年で比較すると8割に当たる12チームは平均年齢が2021年の開幕戦よりも下がっており、長崎は全く同じ。平均年齢が上がっているのは金沢と大宮の2チームのみとなる。15チームの平均値も2021年が26.96歳、2022年が25.85歳。1歳以上も低くなった。
「若手を多く起用したチームが多かった。」というのは数字からも明らかとなるが大卒ルーキー以外で今後の活躍や成長が期待される若手プレーヤーを挙げてみるとまずは栃木SCのFW小堀空になる。時崎監督が就任した栃木SCは新たに「3-4-2-1」を採用しているがFW小堀空は栃木ユース出身で高卒2年目。186センチとサイズに恵まれている。プロ1年目の2021年はJ2で2試合のみだったが飛躍の1年になりそうだ。
186センチ/82キロという立派な体格になるが運動量が多くて「動ける大型選手」である。8年ぶりに栃木SCに復帰したFW瀬沼、元・日本代表でW杯戦士のFW矢野貴も動けるタイプの大型選手なので身近なところにいいお手本がいる。「3トップの右」あるいは「1トップ+2シャドーの右」がベースポジション。守備面での貢献も期待をされるポジションでプレーすることになる中、どこまでゴールを奪えるか?である。
■ パワフルさに関してはJ2でも屈指開幕戦で上位候補に挙げられる千葉をアウェイで下してJ2初勝利を手にした昇格組の岩手は最高のスタートを切ったが1トップのFWブレンネルの強さは際立った。なかなか起点になれなかったFW櫻川ソロモンとは対照的。FWブレンネルはしっかりとボールをキープして時間を作った。182センチ/85キロとサイズに恵まれているが目立つのは圧倒的なパワーになる「パワフルさに関してはJ2でも屈指」と言える。
性格的にはやや難しいところもある。開幕戦でも「自分のところにボールが来たら大チャンス」だった場面で味方がシュートを選択したときは激怒した。2021年は24試合に出場して計10枚のイエローカードを受けているので「カードを減らすこと」は今シーズンの大きな目標になるが精神的な面も含めて伸びしろは大きい。1999年1月生まれなので23歳になったばかり。規格外のフィジカルを持つモンスターである。
同じ昇格チームの熊本は若手タレントの宝庫と言えるが攻撃の中心となるFW杉山直がJ2でどれほどの数字を残せるのか?は大きな注目点に挙げられる。2021年は大卒ルーキーながら28試合で5ゴール3アシスト。熊本のJ2復帰に大きく貢献したがキレ味鋭いドリブルと正確な左足は魅力がある。山口との開幕戦でも何度か持ち味を発揮した。アタッカー系の選手としては「J2の中で上位クラスのタレント」と言える。
■ J2のクラブに期限付き移籍中J1のクラブからJ2のクラブに期限付き移籍している選手はたくさんいるが開幕戦でゴールを決めた選手も何人かいる。4対1で大勝して首位発進となった岡山は「3トップの中央」で起用された高卒3年目のFW川本梨がヘディングで同点ゴールをゲットした。先制された直後の価値ある同点ゴールとなった。清水からの期限付き移籍を延長して岡山に残ったが2021年は30試合で2得点。分かりやすい結果を残したい。
同じ試合で先制ゴールを決めたMF松本凪(栃木SC→甲府)はC大阪は保有権を持っている。2021年は栃木SCでプレーして今シーズンは甲府でプレーすることになったが開幕スタメンを勝ち取ってカウンターからゴールを決めた。カウンターの起点になったのもハーフウェイライン付近での彼のボール奪取だったので持ち味を発揮した。高いボール奪取力が武器となるが右足のキックも正確。黒子タイプのボランチである。
鳥栖から金沢に期限付き移籍したCBのDF松本大も開幕スタメンを飾るとクリーンシート達成に大きく貢献した。鳥栖では2試合の出場のみ。チャンスは限られたが金沢ではDF庄司とCBコンビを組んで躍動した。183センチ/79キロというのは現代のJリーグのCBの選手としては標準的なサイズになるがパワーがあって相手フォワードをしっかりと潰すことができる。金沢の柳下監督も若手の育成に長けた指導者である。
後半のアディショナルタイムにPKを献上して2対3で敗れた大宮は開幕前にコロナの感染者が続出した。10名ほどが感染したので「開幕戦に間に合わなかった選手が何人かいた。」と思われるが「3トップの左」で起用された高卒2年目のFW柴山は随所に持ち味を発揮した。161センチなのでサイズに恵まれているわけではないがキレ味鋭いドリブルはすでにJ2でもトップクラス。左サイドからの仕掛けは相手の脅威になる。
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2022/02/24 【J2】 22クラブの中で「前評判よりも良さそうなチーム」をいくつか挙げてみた。 (後編)
▼ 動画の投稿日 (2022年2月15日)
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