■ Jリーグがいよいよ開幕Jリーグがいよいよ開幕した。前・大分の片野坂監督を招聘したガンバ大阪はホームのパナソニックスタジアム吹田で鹿島アントラーズと対戦した。鹿島はスイス出身のレネ・ヴァイラー監督を招聘したがオミクロン株の影響で来日できず。岩政コーチが代行で指揮を執る形になっている。1週間前に行われたいばらきサッカーフェスティバルは水戸に0対1で敗れており、不安視される中で開幕を迎えることになった。
ホームのG大阪は「3-4-2-1」。GK石川慧。DF高尾、昌子、柳澤亘。MFチュ・セジョン、倉田、小野瀬、黒川、石毛、宇佐美。FWパトリック。フルタイム出場を続けていたGK東口はベンチ外。GK石川慧はJ1通算でも3試合目の出場となる。2011年に仙台でプロキャリアをスタートさせたが仙台時代の2016年にJ1で2試合に出場している。DF三浦弦はベンチスタート。やはりと言うべきか、3バックを採用してきた。
アウェイの鹿島は「4-2-2-2」。GKクォン・スンテ。DF常本、キム・ミンテ、関川、安西。MFディエゴ・ピトゥカ、樋口雄、土居聖、荒木遼。FW鈴木優、上田。水戸戦(H)はプレーしなかったMF土居聖とFW上田がスタメン出場。右SBはDF広瀬ではなくてDF常本が起用された。MF三竿健はベンチスタート。鳥栖から獲得したMF樋口雄がWボランチの一角でスタメン出場となった。FW鈴木優は2年半ぶりの復帰となる。
■ 数的優位を生かした鹿島が完勝!2016年の開幕戦と同じカードになったが鹿島ペースで進んでいく。前半20分にMFディエゴ・ピトゥカのパスを受けたFW上田が右サイドから強烈なシュートを放つとGK石川慧は触ることが出来ず。鹿島が先制に成功する。1点を追うG大阪だったが前半26分にCKを獲得するとこぼれ球をMF小野瀬がコース隅に決めて1対1の同点に追いついた。2021年は無得点に終わったMF小野瀬は2020年以来のJ1でのゴールとなった。
追いつかれた鹿島だったが直後の前半30分に高い位置でボールを奪うと最後はFW鈴木優が流し込んで2対1と勝ち越しに成功する。FW鈴木優は復帰戦でいきなりゴールをゲットした。前半38分にはG大阪のFWパトリックが相手に暴力行為を働いて一発レッドで退場。G大阪は前半のうちに10人になった。「4-4-1」にシステムを変更したG大阪だったが数的不利になった後は最後までほぼ防戦一方の展開になった。
数えきれないほど沢山の決定機を作りながらなかなか3点目を奪えなかった鹿島だったが後半21分にFW荒木遼のパスからFW上田が決めてダメ押しの3点目を奪った。FW上田は開幕戦から2ゴールを挙げる活躍だった。後半開始から大卒ルーキーのFW山見を投入したG大阪は彼の仕掛けから何度かチャンスを作ったが厚みのある攻撃ができない。3対1で勝利した鹿島は久しぶりとなる白星スタートを切った。
■ 「FW鈴木優とどんな関係を築くのか?」鹿島はいばらきサッカーフェスティバルで水戸に敗れたことがいい薬になったのか、見違えるような動きを見せてアウェイで完勝した。やはりと言うべきか、FW上田の存在感は別格だった。彼もたくさんのシュートを外してしまったがたくさんある中で2つのチャンスをものにしていきなり2ゴール。見事な活躍を見せた。前半はFW鈴木優、後半はFW荒木遼と2トップを組む形になったが動き出しの良さは天下一品である。
自身1点目のゴールはゴラッソだったが自身2点目のゴールは崩しも完璧だった。チームとして狙っている形からパーフェクトに相手の守備を崩した。ゴールに近いエリアであったにもかかわらず、相手のマークを外してフリーになっていた。「フィニッシュの精度」というのは目下の課題の1つになる。この日もフィニッシュの精度はあまり高くなかったが「たくさんのチャンスに絡めている。」というのは評価できる。
「FW鈴木優とどんな関係を築くのか?」が注目されるがこういうプレーを続けていたら高確率で夏の移籍市場で欧州に旅立つことになるだろう。五輪代表でプレーした同世代の選手の多くが海外に挑戦していることを考えると焦る気持ちも芽生えつつあると思うがJリーグあるいは日本代表の試合でしっかり結果を出すことが出来るとより規模の大きいクラブやより規模の大きいリーグに移籍することが出来る。
むしろ、「早く欧州に渡ってイングランドやスペインやドイツといった世界のトップリーグで活躍している姿を観たい。」と思うほど。FW鈴木優とFW上田の2トップを鹿島で観ることが出来る期間は長くはなさそうだ。自身1点目のゴールはコース自体はそこまで良くなかったがパワーとスピードがあったのでGK石川慧は止められず。後半19分に放ったバーに直撃した直接FKもインパクトを残すシュートだった。
鹿島は白星発進となったがマイボールになったときの動きの量が昨シーズンと比べると格段に増えている。もちろん、FWパトリックが退場になった後、ずっと数的優位だったのでそのあたりは割り引いて考える必要はあるが攻撃はかなりダイナミックになった。開幕前の評価は上位候補止まり。川崎Fはもちろん、横浜FMや浦和と比べるとやや評価は低かったがタレントは豊富。優勝争いに絡んでくる可能性は高い。
■ 残念だったFWパトリックの退場新生・G大阪はキャンプ期間中に多くの感染者を出すなど今年も厳しい出だしになったが前半38分のFWパトリックの退場は痛かった。もつれた後、FW鈴木優に対して肘打ちをしたことがレッドカードの対象になったと思うが映像を見る限りではFW鈴木優はオーバーリアクションだった。クリーンヒットしたわけではないが報復は行為自体が厳しい取り締まりの対象になる。荒木主審は即座にレッドカードを提示した。
数的不利になった後はほぼ守る時間になった。GK東口が欠場となったのでJ1では3試合目の出場となるGK石川慧に注目が集まったが1失点と2失点目の対応はやや残念だった。もちろん、簡単なシュートではなかったが手の届く範囲内だった。J1の舞台でプレーすることに慣れているキーパーであれば何とかセーブできた可能性は高い。特に2失点目はゴールを決められた後、本人も相当に悔しがっていた。
2016年以来のJ1の舞台が辛いステージになりかけていたが1対2のスコアになった後の奮闘ぶりは称賛に値する。何度もスーパーセーブを見せてチームを助けた。「3失点で済んだのは不思議」に思えるほど決定機をたくさん作られた。29歳なのでプロキャリア自体は長いがやはり久しぶりのJ1。「前半の途中までは地に足が着いていなかった。」と言える。吹っ切れた後は良いプレーをたくさん見せてリカバーした。
50分以上は数的不利だったのでG大阪にとっては評価の難しい試合になったが報復行為でレッドカードというのは愚行というしかない。鹿島との開幕戦に向けて監督やコーチ陣はキャンプ前から入念に準備を重ねて来たと思うが退場によってすべてが台無しになった。次はミッドウイークに行われるルヴァン杯の1節のC大阪戦(A)。J1の2節は浦和戦(A)、その次は3節の川崎F戦(H)になるはず。いきなりの正念場である。
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