■ 得点力不足は解消されるか?2015年以来で2度目のJ1昇格を果たした松本山雅は粘り強い戦いを見せているは得点力が不足している。ゴール数はなかなか伸びなかったがJ1最速と言えるほどの圧倒的なスピードを持ったMF前田大がCSマリティモに移籍したのは痛かった。夏に獲得したFW阪野は久々となるJ1の舞台で彼らしい体を張ったプレーを続けているがJ2でもゴールを量産していた選手ではない。ゴールを量産できるタイプの選手ではない。
「クラブ史上初のJ1残留」に向けて松本山雅は起爆剤になれる選手を必要としていたが9月9日(月)にギニアビサウ代表のFWイズマの獲得を発表した。すでにJリーグの夏のウインドーは閉じているがFWイズマは今年の5月までイランのクラブでプレーしていたが現在は無所属になる。フリーの選手は9月13日(金)まで追加で選手登録が可能となるが土壇場でストライカーのFWイズマの獲得に成功したことになる。
これまでの所属先を見るとフランスのニースがキャリアのスタートになる。その後、ポルトガルやスコットランドやキプロスやギリシャやサウジアラビアやウズベキスタンやイランのクラブでプレーした経験を持っている。「ウズベキスタンのタシケントでプレーしていたときに2桁ゴールを記録した。」と報じられているが「過去にアジアのいくつかの国でプレーした経験がある。」という点はプラスに働く可能性がある。
■ ギニアビサウ共和国は西アフリカの国ギニアビサウ代表として1試合に出場した経験を持っているが、正直なところ、「ギニアビサウ共和国」という国があることすら知らなかった。初めて聞いた国名になるが位置を調べてみると西アフリカになる。西側は大西洋に面しており、北側はセネガル、南東部はギニアと国境が接している。ちなにみ「ビサウ」は都市名になる。もともとはポルトガル領だった。この国の首都であるビサウを国名に加えている。
wikipediaによると「在留日本人」はわずかに2人。「在日ギニアビザウ人」も8人のみとなる。ギニアビサウ代表はW杯に出場した経験はないが2017年のアフリカ・ネイションズカップで本大会初出場を果たしており、2019年大会も本大会出場を果たした。直近の2大会は連続でアフリカネイションズカップの本大会に進んでいるので「ここ数年で力を付けている。」と考えられる。ポルトガルの影響は未だに大きいようだ。
ギニアビサウの選手としては初のJリーガーになると思うが「
動画」を見る限りではスピードがあってシュート技術の高い選手である。公称は181センチ/91キロ。「実戦から遠ざかっているため体は重そう。」と地元メディアが報じているのでコンディション面は大いに不安視されているが「1人でチャンスを作ってゴールを決めることが出来る選手」を必要としていることを考えると「いい選手を獲得できた。」と言える。
■ 増えて欲しいアフリカ出身のJリーガー反町監督も彼のスピードを高評価しているがアフリカ系の選手特有のスピードはコンディションさえ良ければ大きな武器になる可能性が高い。こういうスピードを武器とするフォワードは「シュート精度」に難があるケースが多いが動画を見る限りではフィニッシュの精度も高い。右足のシュートは近距離のときも中距離のときも精度が高い。ゴールシーンの多くは抜け出してからのゴールになるが形を持っている。
他クラブとの戦力差を考えると攻撃の時に人数をかけて攻め込むことは難しい。シンプルな攻撃にならざる得ないがアバウトなボールに反応してマイボールにしたり、そのままボールをキープして突進してシュートまでもっていってくれると大助かりである。MF前田大が抜けて「相手に脅威を与えることが出来る選手」が不足している状況を考えるとFWイズマにかかる期待は大きい。救世主になることが期待される。
8月の下旬辺りに来日をしてずっと練習に参加していたがJ1は残り9試合になる。一刻でも早く長時間プレーできるようになってくれないと松本山雅としては困る。現時点ではウエイトオーバーの可能性が高いのでスタッフの頑張りが必要になってくるがアフリカ系の選手がJリーグに増えるのは大歓迎である。FWイズマはかなりの身体能力を持っているが彼らのスピードやパワーは日本人には真似ができないレベルである。
カメルーン代表のFWエムボマが1997年にJリーグの得点王に輝く活躍を見せた。圧倒的な身体能力を武器にスーパーゴールを連発してJリーグのスターになったが「エムボマ効果」でアフリカ系の選手が続々とJリーグにやって来るような状況にはならなかった。鳥取でプレーしたコートジボワール代表のFWハメドはなかなかの活躍を見せたが浦和や京都でプレーしたMFサヌはJリーグでは目立った活躍は出来なかった。
ただ、今シーズンはナイジェリア代表経験のあるFWピーター・ウタカ(甲府)、現役のケニア代表であるFWオルンガ(柏)、モザンビーク代表経験のあるDFシマオ・マテ(仙台)、U-17ナイジェリア代表経験のあるFWイスマイラ(福島)が活躍している。日本とアフリカでは環境の違いは大きいと思われるので「日本の生活に慣れるのは大変」だと思うがJリーグで活躍するアフリカ人プレーヤーが増えているのはいい話になる。
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