■ 5連勝中5連勝中のジェフ千葉が小瀬で16位のヴァンフォーレ甲府と対戦。
千葉は、<3-5-2>。GK立石。DF斉藤・中島・水本。MF佐藤勇・下村・水野・山岸・工藤。FW巻と新居。
対するホームの甲府は、<4-4-2>。GK阿部。DF山本・増嶋・池端・井上。MF林・藤田・石原・宇留野。木村とアルベルトの2トップ。甲府は、DF秋本とDF杉山とMF茂原が出場停止。
■ 好ゲームの末に・・・試合は、両チームとも、攻撃的な姿勢を失わない好ゲームとなった。
前半は運動量で優った甲府がやや優勢で進むが、後半に入ると千葉が巻き返しいくつかの決定機をつかむ。しかしながら、両チームともにディフェンダーが体を張ってしのいでスコアレスのままロスタイムを迎えたが、そのロスタイムに、右サイドでFWレイナウドからのパスを受けたMF佐藤勇がクロス。そのクロスをFW青木が胸で合わせて均衡を破る。
そのまま試合は終了し、千葉は6連勝を達成し10位に浮上。対する甲府は、ロスタイムで勝ち点を失って、17位の大宮との差は「1」のまま。
■ 切り札の差試合の明暗を分けたのは、切り札の差だった。
千葉は後半16分にFW巻に代えてFWレイナウド、後半32分にFW新居に代えてFW青木を投入し、この2人が決勝ゴールにからんだ。巻や新居の出来も悪くなかったがレイナウドと青木というまた違ったタイプのフォワードを投入したことで、甲府のDFを混乱させた。
対する甲府は、後半32分にFW木村に代えてFW久野、後半37分にFWアルベルトに代えてFWラドンチッチを投入したが、有効な策とはならなかった。この試合に限っては、交代要員の働き振りが勝敗を左右した。
■ 青木の決勝ゴール決勝ゴールをマークしたのは、千葉のFW青木孝太。一昨年の高校選手権で全国制覇を果たした野洲高校のエースストライカーであり、プロ2年目の新星である。この試合の決勝ゴールは、右からのクロスボールを胸に当ててコースを変えるという、イマジネーション溢れるものだった。
フィジカル的な強さは感じないが、しなやかさがあって、キープ力が高く、スーパーサブとして大きな成果を上げている。左足のキックも正確かつ強烈であり、非常に将来性の高い選手である。
巻や新居、レイナウドといったポジションを争う選手のレベルは高く、出場は簡単ではないが、もっと長い時間見てみたい選手である。
■ ハイパフォーマンスを見せるダブルボランチ千葉は、ダブルボランチの佐藤勇と下村が攻守にわたって大活躍を見せた。ともに守備でバランスをとるだけではなく、積極的に攻撃にからんでシュートチャンスをうかがって、攻撃チャンスを拡大させた。
2人の関係は、下村が左のやや下がり目で、佐藤が右でやや上がり目に位置するが、積極的に前に出る姿勢を見せながらも、全く守備でのバランスを崩すことなく、高度な関係を保った。
■ ニューパワーとなるか木村甲府は、高卒ルーキーのFW木村がスタメン出場。前半14分には、決定的なシュートを放つなど、大きな存在感を発揮した。
綺麗に崩そうとする意識の高い甲府にあって、木村のスピードや思い切りの良さは異質であり、他の選手には無い違った魅力をもつ。同じく高卒ルーキーのFW久野とともに、今後、フレッシュな力が降格争いをするチームを救うような活躍を見せるかもしれない。
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