「ニイガタ現象」という本を読んでみた。ボクは、アルビレックス新潟タのサッカーは好きではないけど、アルビレックス新潟というチームは、なんとなく、気になっている。アルビレックスというチームをもっと知るためには、なかなかいい教材なのかと思って、この本を購入してみた。
一時期、かなり話題になった、この”ニイガタ現象”という本だが、アルビレックス新潟だけを取り上げた内容ではない。新潟、山形、仙台、札幌、福岡といったJ2で戦うことの多かった、地方のチームにスポットライトを当てている。各チームの状況は、次のような感じで説明されている。(注意:初版は2004年。)
札幌 → チーム立ち上げの段階からJ1を目指して、強化を図る。昇格と降格を2度ずつ経験したが、降格するといろいろとデメリットが大きいことを痛感した。チーム立て直しのために、長期計画を実行中。
山形 → 田舎のクラブで、圧倒的に資金面で不利。J1昇格は目標のひとつだが、あせってチーム作りをしてその反動がくるのが怖い。J1昇格が全てではない。
仙台 → ブランメル時代の負の遺産を断ち切って、J1に昇格したものの、降格を経験。新潟は、永遠のライバル。
福岡 → J1から降格したあと、元J1という変なプライドが邪魔をした。後進クラブに抜かれていく現状に不安感もある。
新潟 → ビッグクラブを目指す県民の誇り。低迷期を知らない、新規サポーターがJ1で、”負けること”を受け入れられるのか?
この本を読んで、以下のことを思った。
・Jリーグ(特にJ2)のサポーターは、非常に冷静で客観的だということ。チームの勝利は大切だが、過去に、身の丈以上のチーム作りをして失敗したチームがあることをよく知っている。愛するチームが消滅することへの警戒心が強い。
・アルビレックスに大観客が集まるようになった経緯が、この本からは、はっきりとは分からなかった。「タダ券のばら撒き」はその一因かもしれないが、決定的な要素ではない。「カッコイイから」とか、「みんながスタジアムに行くから」とか、そういう、流行の類というわけでもないようだ。「アルビの試合があるんだから、スタジアムに行くのは当たり前でしょ。」という感じなんでしょうか。
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