■ J2の第3節J2の第3節。開幕から2試合連続でスコアレスドローのツエーゲン金沢はホームの石川県西部緑地公園陸上競技場で1勝1分けで6位タイの町田ゼルビアと対戦した。1節の徳島戦、2節の群馬戦はともにアウェイ戦だった金沢にとっては待望のホーム開幕戦となる。柳下監督になって早くも6年目のシーズンとなる。「3年計画の3年目」となる町田はクラブ史上初のJ1昇格が大きな目標になる。2021年は5位だった。
ホームの金沢は「4-2-2-2」。GK白井。DF松田陸、松本大、庄司、毛利。MF藤村、松本大、嶋田慎、平松昇。FW豊田、林誠道。3試合連続でスタメンは全く同じとなった。鳥栖から期限付き移籍のDF松本大はCBの位置で定位置を確保しつつある。広島から期限付き移籍中のMF松本大もボランチの位置で定位置を確保しつつある。山形から完全移籍のFW林誠道が2トップの一角でスタメン出場している。
対するアウェイの町田は「4-2-2-2」。GK福井。DF奥山、深津、高橋祥、翁長。MF佐野海、高江、平戸、山口一。FWドゥドゥ、長谷川アーリアジャスール。注目の新戦力のFWヴィニシウス・アラウージョはこの日もベンチ外。まだデビューはできずにいる。ポジション争いの激しい2列目はMF太田修がベンチスタート。MF山口一が起用された。FW鄭大世、FW中島裕、MF安井などがベンチスタートになった。
■ アウェイの町田が逆転勝利!試合は静かな展開になったが前半21分に金沢が先制に成功する。MF嶋田慎が出したパスがMF高江に当たってコースが変わるといいところにいたFW林誠道がシュート。金沢にとっては待望の今シーズン初ゴール。FW林誠道にとっても移籍後初ゴールとなった。なかなか形を作れない町田は前半31分にMF長谷川アーリアジャスールがシュートを放ったが決められず。前半は1対0と金沢がリードして折り返した。
後半になると雪が強くなってきて視界が悪くなった時間帯もあった。選手たちの吐く息も白くなるなど過酷なコンディションの中での試合になったが後半26分に左SBのDF翁長が仕掛けてからグラウンダーのクロスを入れるとMF平戸が左足で合わせて町田が1対1の同点に追いついた。MF平戸は2試合連続ゴールとなった。後半39分にはゴール前の絶好の位置でFKを獲得したがMF平戸のFKはGK白井がセーブした。
1対1のままで後半の終盤を迎えたが後半44分に途中出場したMF太田修のダイレクトパスから抜け出した同じく途中出場のFW鄭大世がキーパーをかわしてから無人のゴールに流し込んで町田が逆転に成功する。FW鄭大世の今シーズン初ゴールが決勝点となって町田が2対1で勝利した。町田は2連勝。2勝1分けなので好スタートを切った。金沢は0勝1敗2分け。3試合を終えてまだ勝利をつかめていない。
■ 途中出場した2人で逆転ゴール雪の降る中での試合になったがシュート数は金沢が3本、町田も6本のみ。ともに見せ場はあまり作れなかった。お互いに攻めあぐねる展開になったが後半の半ば以降に2ゴールを奪った町田が鮮やかな逆転勝利を飾った。前半21分の失点シーンが町田にとっては今シーズンの初失点だったがアンラッキーだった。MF嶋田慎のパスがMF高江に当たって相手にとってはいいところにボールがこぼれてしまった。
不運な形で失点した町田だったがこういう試合で逆転できたのは大きい。膠着状態の中、後半26分のMF平戸の同点ゴールが大きかった。簡単なシュートではなかったがうまく左足で合わせた。2節のゴールはPKだったがこれで2戦連発。チームの顔として今シーズンはたくさんのゴールに絡むことが期待されるが幸先のいいスタートを切った。左SBのDF翁長の仕掛けと意表を突いたタイミングのクロスも良かった。
逆転ゴールを決めたのはFW鄭大世だったがこちらは今シーズン初ゴールとなった。2021年は33試合で5ゴール2アシスト。730分のプレー時間でこれだけの成績を残しているのはさすがと言えるが今シーズンはFWヴィニシウス・アラウージョが加入して競争は激化した。FW鄭大世といえども結果を残せないとベンチに入れない状況になったが見事な活躍を見せた。裏への飛び出しから生まれた逆転ゴールだった。
町田はMF平戸、MF佐野海、MF高江といった若手が注目になっているが年齢バランスは良い。MF平戸はそろそろ中堅世代に差し掛かっているがGK福井やMF太田修などは中堅世代で、DF深津やFW長谷川アーリアジャスールやFW鄭大世やFW中島裕はベテラン組になる。若手・中堅・ベテランはそれぞれ同じくらいの人数が主力を担っており、37歳のDF深津や38歳になったFW鄭大世も元気にプレーしている。
■ 3試合で1ゴールのみ。得点力不足の金沢。金沢は3試合目にしてようやくの初ゴールが生まれたが痛い逆転負けとなった。3節が終了して未勝利のままだとプレッシャーがかかってくる。3試合で1得点/2失点なのでロースコアの試合が続いているがこの日のシュートは3本のみ。攻撃力が不足している。怪我なのか、前半のみでMF嶋田慎が退いてMF大谷駿が起用されたが前半に攻撃の中心としてためを作っていたMF嶋田慎が下がったのは痛かった。
今シーズンから10番を背負っているMF嶋田慎のいる右サイドが今シーズンも金沢の攻撃の中心になる。右SBのDF松田陸との関係性も良かったことを考えると「MF嶋田慎は欠かせない選手」と言える。右サイドアタックが強みになっているので今後は左サイドからチャンスを作るシーンを増やしたい。左SHはMF平松昇、左SBはDF毛利が起用されているがこちらのサイドからチャンスが生まれるシーンは少ない。
すでに触れた通りでスタメン11人は3試合とも全く同じだったがそろそろテコ入れも必要である。どのシーズンも選手層があまり厚くないことは大いに関係していると思うが柳下監督はスタメンを固定しがちである。うまくいかない状況でも選手を信じて起用するタイプの指揮官になるがMF大石竜、FW杉浦恭、MF大谷駿など特徴を持った選手はいる。停滞ムードを打破できるフレッシュな選手の台頭が期待される。
▼ 動画の投稿日 (2022年2月9日)
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