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【移籍市場】 2020年-2021年オフの補強ポイントについて考える。 (川崎フロンターレ編) | | |　

川崎フロンターレ

→　J1は23節を終了したが首位を独走する川崎Fは21勝1敗2分けで勝ち点「65」。圧倒的な強さを見せている。2位のC大阪との差は「17」と大きく広がっており、「3度目のJ1制覇は確実」と言える。24試合で68得点/19失点。得失点差「+49」というのは異次元の数字である。得失点差がJ1で2番目に優れているのは名古屋で「+12」なので図抜けた存在と言える。たくさんのJ1記録を更新しそうな状況になっている。

18チーム制になった2005年以降で年間勝ち点が最多だったのは2015年の広島ならびに2016年の浦和の勝ち点「74」になるが仮に今のペースで勝ち進んだ場合の最終の勝ち点は「90.7」になる。1試合平均の得点数がJ1史上最高となるのは1998年の磐田の「3.15」になるが現時点での川崎Fは「2.83」。記録更新は十分に可能と言える。同じく18チーム制になった2005年以降の最多得点は2006年の川崎Fの「84」になる。

記録づくめのシーズンになるのは確実と言えるがルヴァン杯の準決勝で敗れたのは残念だった。今シーズンは異例のレギュレーションなので首位を走る川崎Fが天皇杯を制する可能性は大。史上3クラブ目となる三冠の可能性はそれなりに高かった。1つ目のタイトルを取り逃がす形になったが「Jリーグ史上最強のクラブの1つ」として永遠に語り継がれるだろう存在になった。異次元のチームと言っても過言ではない。

「選手層の厚さ」は驚異的である。15名の選手が「900分以上のプレー時間」を得ている。JリーグのMVP候補に挙げられるMF三笘は20試合で11ゴールを挙げているがプレー時間は923分のみである。温存されるケースも少なくない。後ろの5人についてはある程度は固定されているが中盤から前目のポジションはいろいろな選手が起用されて誰が起用されても好プレーを見せてチームの勝利に貢献している。

「これだけ選手を入れ替えながら結果を出し続けたチーム」はJリーグの長い歴史を振り替えても初めてである。鬼木監督のマネージメント力は称賛に値する。リーグ制覇は確実なので「2021年の連覇達成」と「ACL初制覇」が次の大きな目標になる。ACLでは、ここ数年、なかなか結果を出せていない。浦和・G大阪・鹿島などに並んでJリーグのビッグクラブになるためには「アジアタイトル」は不可欠である。

2019年にレギュラーを固定できずに苦しんだ右SBをDF山根視で固定できたのは大きかった。湘南のときは「3バックの右」でプレーすることが多かった選手を右SBとして獲得したフロントの眼力はさすがである。DF山根視の獲得に成功したことが昨オフの最大の成果と言えるが今シーズンはこれほどの結果を残しているので「今オフの移籍市場で川崎Fが積極的な動きを見せる可能性は極めて低い。」と言える。

静かなオフになる可能性は高いがJリーグで躍動しているMF三笘に関しては「欧州のクラブが関心を寄せる可能性大」である。最近のJリーガーはオランダやポルトガルやベルギーのクラブから欧州キャリアをスタートさせる選手が増えているがMF三笘であればドイツやスペインの1部のクラブから好条件のオファーが届いても不思議はない。「今のMF三笘が欧州でどれくらいやれるのか？」は興味深いところである。

23試合で5ゴール4アシストのFW旗手に関しても「欧州のクラブが関心を寄せる可能性がある。」と言える。他にはMF大島僚やMF田中碧なども欧州のクラブが獲得に乗り出してもおかしくない選手と言えるので「主力の欧州進出があり得る点」が今オフの川崎Fの一番の心配材料と言える。Jリーグで評価を高めた選手が欧州でプレーしたいと考えるのは自然なことであり、フロントが強く引き止めるのは難しい。

もう1つの不安材料は「ずっとスタメンでプレーしたい。」と考えている選手がいても不思議はない点である。MF三笘やFW旗手はもちろん、FW小林悠、FWレアンドロ・ダミアン、MF守田、MF田中碧、DF車屋なども「ほぼフルタイムで起用されてもおかしくない選手」になるがいずれの選手も4割～6割程度の出場時間にとどまっている。ベンチに座る機会も多いが「ずっとプレーしたい。」と考えるのも自然な感情である。

何人かの選手が「絶対的な主力としてプレーできる環境を求めて移籍を決断すること」は考えられる。選手層が厚すぎるが故の悩みであるが数少ない川崎Fの補強ポイントを挙げると「控えキーパー」と「右SBのDF山根視の控え」と「CBの控え」の3つである。GKチョン・ソンリョンが不動のレギュラーに復帰してC大阪から加入したベテランのGK丹野が2番手になるが「GKチョン・ソンリョンとの差は大きい。」と言える。

岡山に期限付き移籍しているGKポープ・ウィリアムが急成長して大きく評価を高めているので「GKポープ・ウィリアムを呼び戻す。」というのがまず考えられるが「GKチョン・ソンリョンの控えになる可能性が高い状況」なので川崎Fへの復帰を拒否する可能性はある。右SBは新外国人のDFジオゴ・マテウスに期待がかかったが3試合の出場にとどまっている。ACLを考えると「計算できる右SBの控え」は必要である。

CBの控えとしてはDF山村和がいるが8試合の出場のみ。C大阪時代の輝きを放てていないことを考えると「移籍を決断する可能性は高い。」と言える。DF車屋をCBで起用した試合もあったが同じように「計算のできるCBの控え」は必要である。最後に「今オフに川崎Fが獲得できたら面白いと思う選手」を挙げてみるとキーパーではGK増田(広島)、GK高木駿(大分)、GK笠原(大宮)、GK吉田舜(大分)あたりになる。

右SBの候補としてはDF宮原(名古屋)、DF蜂須賀(仙台)、DF三鬼(山形)、DF飯田貴(京都)などが狙い目になる。CBの候補としてはDF伊藤槙(横浜FM)、DF櫛引(広島)、DF吉野恭(仙台)、DF鈴木大(浦和)、DFエドゥアルド(鳥栖)などが挙げられる。チームの平均年齢が27.97歳でJ1の18クラブの中では3番目に高いことを考えると「若手の有望株」も獲得したい。大卒の選手が多いのでチームの平均年齢は高めである。

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