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ファイザー社のワクチン治験時の複数の不具合を関係者が内部告発

ファイザー社のワクチン治験時の複数の不具合を関係者が内部告発

<記事原文   寺島先生推薦>

Whistleblower exposes multiple issues with Pfizer’s Covid-19 vaccine trial

Russia Today  2021年11月3日

キット・クラレンバーグ

By Kit Klarenberg, an investigative journalist exploring the role of intelligence services in shaping politics and perceptions. Follow him on Twitter @KitKlarenberg

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2021年11月28日



 有力な医学雑誌であるBMJ誌が、驚愕の記事を掲載した。その記事が明らかにしていたのは、ファイザー社のCOVIDワクチンの第Ⅲ相試験において、数値の誤魔化しや、治験の失敗を見えなくしていたこと、ワクチンを接種する側の人たちの訓練が不足していたことや、副反応の追跡調査が遅れていたことなどについて、だった。

 この暴露記事の主要な情報源はブルック・ジャクソン氏だ。彼女はベンタビア研究グループの支所長として2週間勤めていた。ベンタビア研究グループは、重要な治験の補助を行うという契約をファイザー社と結んでいた。ジャクソン氏は自身の主張を裏付ける、同社の内部資料や、画像や、音声記録や、メールを数十件、BMJ誌に提供していた。

  ジャクソン氏が明らかにしたのは、ベンタビア・グループ社の品質管理点検を行っていた職員たちは、明らかにすべき問題が山積していて、てんやわんやの状況だったことだ。そして、ジャクソン氏は上司に繰り返し、研究室の運営や、患者たちの安全確保や、正確なデータ管理の杜撰さを伝え続けていた、とのことだった。

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 ジャクソン氏が示した、ファイザー社が治験を開始したばかりの2020年8月の内部文書には、ベンタビア・グループ社の重役のひとりが調査し把握していた事実が書かれていた。それは3人の職員が「電子日記問題や、データの偽造など」を行っていたということで、1人の職員は、その後「データの書き換えを行っていたことと、データ入力の遅延を知らせなかった」ことに対して「口頭で注意を受け」たそうだ。

 ジャクソン氏は自身の懸念をFDAに伝えたのだが、その後、同日中に解雇された。その理由は、ジャクソン氏が、「この職場に向いていないから」ということだった。

 ジャクソン氏が提示した9月下旬の会議の音声記録によると、その会議でジャクソン氏はベンタビア・グループ社の2名の支所長と話していたのだが、その会話の内容は、FDAによる調査を嫌がっていることについてあからさまに話しているものだった。「FDAの調査が入れば、後に少なくとも一通は何かしらの書簡が来るだろうな。分かるよ」と、1人の所長がジャクソン氏に語っている音声が残っていた。

 別のベンタビア・グループ社の元職員が明言したところによると、ベンタビア・グループ社は、ファイザー社のワクチン治験を行うFDAの監査があると予想していたようだ。しかし、実際は実現しなかった。2007年の保健省の報告によると、2000年から2005年の間に、FDAが臨床実験の現場の調査に入ったのは、全体のたった1%だったことがわかる。また2020年においても、FDAによる現地調査が行われたのは、たった50箇所にすぎなかった。

 先述の録音記録の中で、1人の重役が以下のような発言をしていたことが確認できる。その内容は、治験の品質管理に関する書類を調べた際、ベンタビア・グループ社は、発生が確認された誤りの種類や数を把握することができていなかった、というものだ。「毎日毎日、新しいことが起こっているように思える」と、高い地位の職員が語っていた。「これは深刻なことだとは分かっているのだが。」

 ベンタビア・グループ社にアイコン社から届いた一通のメールが明らかにされている。アイコン社とは、ファイザー社が治験において提携している研究機関だ。そのメールによれば、アイコン社は、ベンタビア・グループ社が、アイコン社からの問い合わせの回答に対応しきれていないことに対して不満を持っていたことがわかる。このメールで、アイコン社がベンタビア・グループ社に確認していたのは、「この問い合わせに対して、24時間以内に回答することが求められている」ということだった。さらにその時点で、3日間のうちに答えを出さないといけない100以上の問い合わせが残っていたことも記されていた。

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 これらの問い合わせのうち、治験を受けた人が、「深刻な症状や、副反応を受けた」ケースが2件あった。手順に従えば、患者に3級に値する局所反応(「深刻な」発赤や、腫れや、注射した箇所の痛みなど)が生じたことが報告された場合、その患者と連絡を取ることになっている。アイコン社は、そのような患者との連絡が行われたかどうかを確認するよう要請していたのだが、その目的は「その事例をさらに詳しく調査し、患者に直接診断する必要の有無を決定するため」だった。そしてその結果に応じて、患者の診察記録が書き直されたかを確認するためだ、とのことだった。

 上司たちとの会合があった翌日、ジャクソン氏はFDAに異議申し立て書を提出した。その中でジャクソン氏は、自身が目撃した12件の事例をあげていた。その中には、「治験を受けた人々が、注射の後廊下に放置されていて、担当医の観察を受けていなかった」ことや、副反応が生じた患者たちの追跡が適切な時間管理の元で行われていなかった」ことや、「本来の手順とは違うやり方をしたのに報告されなかった」こと、「ワクチンが適切な温度で保管されていなかった」ことや、「検体のラベルが間違っていた」こと、さらにはそのような問題を指摘した職員たちがベンタビア・グループ社から攻撃の対象になっていたこと、などだった。

 ジャクソン氏の主張は、以前ベンタビア・グループ社に勤務していたが、離職したり、同社から解雇された数名の元社員たちからも裏付けされた。9月の会合に出席していた1人の所長は、ジャクソン氏に謝罪を行っており、ジャクソン氏が指摘していたすべての主張について、「その通りです」と語っている。

 これらの元社員のうち2名が匿名でBMJの取材に応じ、ジャクソン氏の主張をさらに上乗せするような話をしている。これまで40回以上臨床実験に関わってきた経歴のある1人の元社員の話によると、ベンタビア・グループ社によるファイザー社の治験ほどの「混乱を来した」労働環境は経験したことがなかった、とのことだった。さらにその元社員は、ジャクソン氏が焦点化して指摘していたような問題は、ジャクソン氏が解雇された後も続けられていたことを明らかにした。例えば社員の人数が十分ではなく、COVIDのような症状が出ていると報告されていた治験者全員に綿棒によるCOVID診断が施されていなかったことが何回かあったとのことだった。

 「当初私が依頼されていたことをやり遂げる必要は全くありませんでした。今までやってきた勤務先で取り組むことが許されていたり、遂行するよう期待されていた任務とは少し違っていました」とその元社員はBMJ誌の取材で語っていた。「(この治験で得られた)データが、正確なものであるとは思えません。驚く程に不正確な治験でしたから。」

 2人目の元社員も、1人目の元社員と同じ内容を語った。その元社員は、ベンタビア・グループ社の労働環境は2人がこれまで体験してきた20年間の研究者としての経歴で体験したものとは違う環境だった、とのことだった。この2名がさらに語っていたのは、ジャクソン氏が解雇された直後に、ファイザー社はワクチンの治験においていくつかの問題が生じていることを認識し、監査が行われたという事実についてだった。

 しかしファイザー社が、ワクチンの緊急使用許可承認の出願書類の附随資料として2020年12月にFDAの諮問委員会に提出した簡易文書には、ベンタビア・グループ社で発生した問題についての記載は全くなされていなかった。その翌日、緊急使用の認可が正式に認められた

 ことしの8月に、ファイザー社のワクチンが正式に完全承認されたあとで、FDAはファイザー社の治験場で行った現地調査のまとめを発表した。それによると、153箇所の治験場のうち、9箇所が調査されたが、その9箇所はどこもベンタビア・グループ社の担当箇所ではなかった。さらに2020年の12月に緊急使用許可が出されてから8ヶ月間FDAによる調査は全く行われなかった。その理由は、「研究はまだ進行中であり、検証や比較を行うのに必要なデータがまだ利用できないため」とのことだった。

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 ファイザー社はベンタビア・グループ社に他の4件の臨床実験について下請けを委託している。①子どもと青少年向けのCOVID-19のワクチンの使用②対象者に妊婦も含めたCOVID-19用薬品の試用実験③COVID-19の3度目接種の試験④RSウイルスの予防接種の試用実験、の4つだ。

 私たちRussia Todayは、ファイザー社にこの件に関するコメントを求めたのだが、そのメールは返送され以下のような伝言が付けられていた。「受信メールボックスが満杯のため、今はメールをお受けできません。」

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