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英米は中央アジアで秘密の生物学的研究を継続中

<記事原文 寺島先生推薦>

The United States and Britain continue secret biological research in Central Asia.

英米は中央アジアで秘密の生物学的研究を継続している。

筆者:ウラジミール・プラトフ(Vladimir Platov)

出典:New Eastern Outlook

2022年10月19日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2022年11月24日



 ソ連崩壊後、米国の秘密生物学研究所における軍事研究について多くの出版物があり、その活動を厳格な国際管理下に置くよう様々な要求はあるが、残念ながらこの問題における状況の質的向上は見られない。したがって、先日の第22回SCO(上海協力機構)首脳会議において、中国の国家主席が「生物兵器などの非軍事武器に対する安全保障領域における課題に効果的に対応する」必要性について、ことさらSCO加盟国の注意を喚起したことは驚くには当たらない。2022年のサマルカンド宣言の一環として、SCO諸国は生物兵器禁止条約を厳格に遵守し、効果的な検証の仕組みを提供する同条約の議定書を採択するよう促された。

 ロシアがウクライナの非ナチ化作戦を開始し、同時に、米国の秘密生物研究所での違法な生物兵器開発活動を暴露した後、米国防総省はウクライナで完成しなかった計画をできるだけ早く旧ソビエト地域の他の国々に移そうと考えた。特に、中央アジア(CA)と東欧の国々の領土に関連する地域だ。

 最近、ロシア・トゥデイ(RT)のジャーナリストたちは、米国がキルギスタンの生物研究所で致死性の炭疽菌を研究することを決定したことを突き止めた。この関連で、米国保健福祉省はこの作業に資金を提供し、この目的のために約25万ドルを割り当てることを計画している。米国政府の調達ポータルサイトに公表された入札によると、キルギスタン共和国南部のオシュ市にある地域病院がこの試験の拠点となる予定。同時に、RTは、キルギスタンと米国が、カザフスタン共和国における米国の生物学的研究所の分野で、両国間の新しい協定を交渉していることを思い起こさせた。しかし、(交渉の結果)将来この文書にどんな意味合いや論点が込められるのかに関しては、国民には隠されている。

 この点に関して非常に不穏な情報が最近ウズベキスタンからもたらされた。テレグラム・チャンネルによると、同国に強力な軍事・生物集団を作るために米国の代表が積極的に動いていることが確認されたのだ。特に、米国国際開発庁(USAID)と米国国防脅威削減局(DTRA)の側で、近年ウズベキスタンでの「仕事」が増えていることがそれを物語っている。この問題に関して、本誌はウズベキスタンにおける米国の軍事生物学的活動に関する解説画像を作成した。それはホワイトハウスの主要な政治的敵対者である中央アジア諸国、ロシア連邦、そして中国の安全保障に損害を与える可能性を明確に示したものだ。

 また、米国と英国は、アルマトイにあるカザフスタン中央参考実験室(CRL)で共同研究を続けているという情報もある。2022年初頭、英国は英国の海運会社WN Shippingを通じて、多くのウイルス株のサンプル、実験装置、診断機器などを2022年上半期に出荷している。

 カザフスタンのアルマトイにあるCRLは国防総省の資金で建設され、この施設の敷地内には特に危険な感染性物質の保管場所があり、ペスト、コレラ、人獣共通感染症細菌、そして自然ウイルス病巣感染症の専門研究所の職員によって検査されており、生物学的な危険度は第3レベルである。カザフスタンの公式情報によると、CRLでは米軍の専門家(生物学者、ウイルス学者)は働いていないとされており、2020年1月1日現在、カザフスタンの予算のみで全額が賄われ、所有されている。しかし、実際には、この施設は米国から直接資金提供を受けていないとはいえ、米国の助成金制度を通じて、つまり、国防総省のある計画のもと、米国の利益のために研究が行われているのである。そして、この「協力」は、どうやら、今も停止しているわけではない。

 このことが特に裏付けられるのは、2021年11月5日、カザフスタン産業・インフラ開発省が、とある公開討論の取り組みを開始していたという事実だ。その公開討論の中身は、BSL-4(Biosafety Level 4)の実験室を建築する件についてだった。その実験室では、特に危険な菌株を扱い、地下貯蔵施設も設置されることになっていた。その地下貯蔵施設は、非常に危険なウイルス株の収集のために利用されることになっていた。そしてその実験室は、ジャンビル地域のグバルジェイスキー村に、2025年に建築されることになっていた。この実験室の生物学的安全基準が、BSL-4(Biosafety Level 4)にあるという事実だけでも、この施設が研究対象のウイルスの、人と社会に対する危険度が高いことを示している。つまり、そのウイルスの大半は、取り扱うことが土台無理なウイルスなのだ。

 この計画に対して、キルギス国民はすでに非常に批判的な反応を示している。米国大使館の前には抗議者が集まり、研究所がキルギスタンとの国境近く、ビシュケクからわずか90キロのところに建設されることに憤慨しているのだ。キルギスの専門家たちは、国際生物学研究統制協会とともに、この夏、カザフスタンのカシム・ジョマルト・トカエフ大統領に書簡を送り、国境地帯での生物学研究所の建設を中止するよう要請した。

 明らかに、ワシントンは中央アジアの国々を軍事的な生物学的研究の実験場として確保しておきたい、と強く望んでいる。それゆえ、アメリカはウズベキスタン、キルギスタン、カザフスタン、そしてタジキスタンで同様の計画を展開しようと努力しているのである。同時にワシントンは、タシケント(ウズベキスタン)とアルマアタ(カザフスタン)への関心を高めている。この2カ国は、他の中央アジア諸国と比較してインフラが整備され、有能な人材も多いからである。また、ウズベキスタンに対する米国の関心が高まっているのは、同国がCSTO*に加盟していないため、ワシントンがより自由に行動できるからだ。
CSTO*・・・集団安全保障条約は、1992年5月15日に旧ソビエト連邦の構成共和国6か国が調印した集団安全保障および集団的自衛権に関する軍事同盟である。3か国の新規加盟、3か国の条約延長拒否を経て、2022年時点でロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6か国が加盟している。(ウィキペディア)

Vladimir Platov, an expert on the Middle East, exclusively for the online journal “New Eastern Outlook”.

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