■ 引き抜きが多い外国人補強J1のクラブになると「他クラブで活躍した外国人選手」を引き抜くケースが多い。今オフでいうとMFマルティノス(横浜FM→浦和)とFWウェリントン(福岡→神戸)の移籍は規模の大きいクラブがJリーグで活躍の目立った優良助っ人を引き抜いた典型例になる。一方、FWディエゴ・オリヴェイラ(柏→FC東京)やDFパク・ジョンス(横浜FM→柏)の移籍は元クラブで出場機会に恵まれなかった選手を引き抜いた例になる。
さらにMFミキッチ(広島→湘南)は元クラブとの契約が満了になった末の移籍で、FWクリスラン(仙台→清水)は期限付きの期間が満了になったタイミングで他のクラブが興味を示した例になる。他にはMFチョン・ウヨン(重慶力帆→神戸)は出戻りで、DFファン・ソッコ(天津泰達足球倶楽部→清水)はJリーグで実績のある選手を別のクラブが獲得したケースで、FWモルベッキ(磐田→熊本)は青田買い的な補強になる。
こうしてみていくと外国人補強と言ってもいろいろなケースに分けられる。やはり、日本という国は生活環境などが特殊なので日本の生活に慣れている外国人選手の方が外れる確率は低くなる。また、Jリーグ・ラボに出演した時に磐田の名波監督が語っていたとおり、外国人選手を獲得するためには事前のビデオチェックが欠かせない。予備知識のない選手を獲得しようとすると大変な労力が必要になってくる。
■ 新外国人探しはなかなか大変その選手がプレーしている映像(フルマッチ)を取り寄せて何試合も観た上で合否の判断を下さなければいけないので強化担当ならびにスカウトならびに監督は大変になるが、Jリーグでプレーした経験のある選手や欧州リーグで活躍している有名選手になると「どういう選手なのか?」がある程度は分かるのでそのあたりの手間は大幅に省かれる。少しでも手間がかからない道を選択したくなるのが人の心情である。
結局、2018年に新たにJリーグにやって来る新外国人選手は「ほぼ確定」、「濃厚」と言われているDFウィリアン・ローシャ(名古屋?)やDFオスマール(C大阪?)やFWルカ・シリガルディ(鳥栖?)をカウントしても全部で50名ほど。J1に限定すると現時点では16名なのでJリーグ初挑戦の新外国人選手はあまり多くない。DAZN効果で期待されていた「超・ビッグネームの補強」も思ったほどはなかった。
そんな中、最大の注目は元ブラジル代表のFWジョー(名古屋)になる。推定年俸は3億5,000万円と言われているがこれはJリーグ史上2番目の高年俸だと考えられる。2017年にブラジルの国内リーグの主役になった大物なのでJリーグの今オフの補強の目玉の1人に挙げられる。FWフォルラン(元C大阪)ならびにFWポドルスキ(神戸)と比較されるケースが多くなっているが「20ゴール」という数字が1つの目安になる。
大物助っ人がJリーグにやって来て思ったほどの活躍が出来ないケースは非常に多い。そういう時は「周りの選手のレベルが低い。」、「パスを出せる選手がいない。」という風に言われるがFWフォルランやFWポドルスキと比べるとFWジョーの場合は圧倒的な高さとフィジカルがあるのでエリア付近でそれなりのボールが供給されたら何とかできる力を持っている。Jリーグで猛威を奮う可能性は結構高い。
■ ゼロックスで活躍したFWヤン・ドンヒョン今オフにJ1のクラブに加入した新外国籍選手の中ではFWジョーの実績ならびに知名度ならびに年俸が群を抜いている。「正真正銘の大物」と言えるのはFWジョーくらいになるがKリーグで19ゴールを記録した元韓国代表のFWヤン・ドンヒョン(C大阪)、現役の韓国代表のMFユン・イルロク(横浜FM)なども高い期待を集めている。どちらもJリーグ初挑戦となるがKリーグで実績を残している選手も計算は立ちやすい。
ゼロックスの川崎F戦で公式戦デビューを飾ったFWヤン・ドンヒョンは「看板に偽りなしの活躍」を見せた。不用意なファールでPKを献上したシーンは要反省と言えるが3点目のゴールにつながったMF高木俊へのスルーパスは完璧だった。得点力の高さが最大の武器となるが186センチの高さを生かした空中戦の強さも魅力。さらに運動量も多くて守備の部分でも献身的だった。大きな補強になりそうだ。
川崎F戦では途中出場で後半の頭から投入されたがFW杉本健とのツインタワーは強力。FW杉本健とFW柿谷の2トップだった前半の出来も非常に良かったがFW柿谷→FWヤン・ドンヒョンの交代でサッカーはガラッと変わった。C大阪というとJ1屈指の高さを持つチームになるがFWヤン・ドンヒョンが投入されるとさらに高さの脅威が増す。層の厚い攻撃陣をどのように使い分けていくのか?は興味深いところ。
MFユン・イルロクには攻撃の中心になることが期待されている。今シーズンの横浜FMは「4-1-4-1」を採用してポゼッション型のチームに移行する可能性が高まっているが「ポゼッションサッカーに移行するのでサイドアタッカーの重要度は低下する。」とは必ずしも言えない。ボールを大事にするサッカーの場合、偶発的に決定機が生まれる確率が下がるので余計に個でこじ開けられる選手が必要になってくる。
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・【J1・J2・J3】 2018年のアタリ新外国人選手だと思う選手は誰ですか? → 17票
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