サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2024/01/14 【J1：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：342名)
　2024/01/09 【J2：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：172名)
　2024/01/10 【J3：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：83名)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【U-19日本代表】前代未聞!? DF舩木翔(セレッソ大阪U-18)がサイドバックなのに得点王になるかもしれないという話 | | |　

■　高校年代の真の日本一を決める大会

高校年代における日本一のクラブを決めるプレミアリーグは東西に分類されており、どちらも10チームで構成されている。所属するチームは1年を通してホーム&アウェー方式で行われるリーグ戦に参加するがリーグ戦も大詰めを迎えており、残りは東西とも1試合を残すのみとなった。すでに西地区は広島ユースの優勝が決定しており、東地区は青森山田高とFC東京U-18と大宮ユースが1位の可能性を残している。

12月17日(土)には東地区の優勝チームと西地区の優勝チームが対戦するチャンピオンシップが埼玉スタジアム2002で開催される予定になっているが、注目を集めているのはFC東京U-18だろう。U-16日本代表のFW久保建とMF平川怜を擁しているが、夏に行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-18)と秋に行われたJユースカップの両方で日本一に輝いており、高校年代における3冠達成の可能性がある。

残り1節となった時点での東地区の順位表はこういう感じになる。首位の青森山田高は10勝4敗3分けで勝ち点「33」、2位のFC東京U-18は9勝3敗5分けで勝ち点「32」、3位の大宮ユースは9勝4敗4分けで勝ち点「31」。最終節はFC東京U-18のホームである小平グラウンドでFC東京U-18 vs 青森山田高の直接対決が組まれている。「この試合で勝利したチームが東地区の優勝を果たす。」という大一番になる。

表1. プレミアリーグ(EAST)の順位表 (残り1試合)

順位	チーム名	勝点	試合数	勝	分	負
1	青森山田高校	33	17	10	3	4	CS進出枠
2	FC東京U-18	32	17	9	5	3
3	大宮アルディージャユース	31	17	9	4	4
4	市立船橋高校	28	17	7	7	3
5	横浜Ｆ･マリノスユース	27	17	8	3	6
6	清水エスパルスユース	27	17	8	3	6
7	柏レイソルU-18	18	17	5	3	9
8	鹿島アントラーズユース	17	17	4	5	8
9	アルビレックス新潟U-18	11	17	2	5	10	自動降格圏内
10	流通経済大学付属柏高校	10	17	2	4	11	自動降格圏内

■　すでに西地区の優勝を決めているサンフレッチェ広島ユース

一方の西地区の順位表はこういう感じになる。前述とおり、すでに広島ユースの優勝が確定している。西地区も最終節で広島ユース vs C大阪U-18というビッグカードが組まれていたので最終節までもつれると非常に面白いことになったが、前節、広島ユースが勝利したことで広島ユースの優勝が確定した。広島ユースにとっては1週間後に迫ったCSに弾みをつけるためにもホームで勝利を勝ち取りたいところである。

ともに1位 vs 2位の直接対決となるFC東京U-18 vs 青森山田高、広島ユース vs C大阪U-18の2試合はスカパーでも生中継される予定になっている。スカパーはプレミアリーグの試合を初めて生中継するなどユース年代をピックアップするケースが明らかに増えた。JリーグはDAZN社と長期契約を結んだのでスカパーはJリーグから撤退せざる得なくなったがスカパーと日本サッカー界の関係がどうなるのか？は興味深い。

表2. プレミアリーグ(WEST)の順位表 (残り1試合)

順位	チーム名	勝点	試合数	勝	分	負
1	サンフレッチェ広島F.Cユース	44	17	14	2	1	CS進出枠
2	セレッソ大阪U-18	35	17	11	2	4
3	ヴィッセル神戸U-18	34	17	10	4	3
4	東福岡高校	30	17	9	3	5
5	ガンバ大阪ユース	29	17	9	2	6
6	京都サンガF.C. U-18	19	17	5	4	8
7	大津高校	15	17	5	0	12
8	神戸弘陵学園高校	14	17	3	5	9
9	名古屋グランパスU18	11	17	2	5	10	自動降格圏内
10	大分トリニータU-18	9	17	2	3	12	自動降格圏内

■　最終節は得点王争いにも注目が集まる。

最終節なので得点王争いも注目されるが東地区は3年生のFW小柏(大宮ユース)が12ゴールを挙げて首位を走っている。2位に付けるU-19日本代表のFW中村駿(柏U-18)が8ゴールなので「FW小柏の得点王はほぼ確実」と言える。好成績を残している大宮ユースの中でトップチーム昇格が決まっているのはボランチのMF山田陸のみ。FW小柏は167センチという小柄な体格がネックになっているのかもしれない。

面白いのは西地区の得点王争いである。FW山根(広島ユース)とFW藤山(大津高)の2人が12ゴールで首位に立っている。抜群のスピードを持つFW山根は(広島のトップチームではなくて)C大阪のトップチームに入団することが決定している。先のとおり、最終節は広島ユース vs C大阪U-18のカードとなるので来シーズンからC大阪でチームメイトとなる3人(MF斧澤、DF舩木翔、DF森下怜)が在籍するチームとの試合になる。

注目は10ゴールを挙げて得点ランキングで3位に付けるDF舩木翔(C大阪U-18)である。10月に行われたU-19アジア選手権のときは左SBのレギュラーとしてアジア制覇に大きく貢献したが、プレミアリーグではゴールを量産している。FW久保建が招集されたことで話題になったU-19日本代表にも選出されており、現在は遠征中であるがU-19日本代表の活動期間は12月10日(土)まで、最終戦には間に合うのではないか。

表3. プレミアリーグ(EAST)の得点ランキング (残り1試合)

順位	選手名	チーム名	得点
1	小柏剛	大宮アルディージャユース	12
2	中村駿太	柏レイソルU-18	8
3	生地慶充	FC東京U-18	7
3	内田宅哉	FC東京U-18	7
3	渡辺力樹	横浜Ｆ･マリノスユース	7
6	高橋壱晟	青森山田高校	6
6	篠崎輝和	鹿島アントラーズユース	6
6	望月陸	清水エスパルスユース	6
6	中野優太	清水エスパルスユース	6
10	郷家友太	青森山田高校	5
10	長谷川元希	大宮アルディージャユース	5
10	野本幸太	市立船橋高校	5
10	半谷陽介	FC東京U-18	5
10	堀航輝	アルビレックス新潟U-18	5

表4. プレミアリーグ(WEST)の得点ランキング (残り1試合)

順位	選手名	チーム名	得点
1	山根永遠	サンフレッチェ広島F.Cユース	12
1	藤山雄生	大津高校	12
3	舩木翔	セレッソ大阪U-18	10
3	佐藤凌我	東福岡高校	10
5	中島元彦	セレッソ大阪U-18	8
5	満田誠	サンフレッチェ広島F.Cユース	8
7	松岡大智	セレッソ大阪U-18	7
7	向井章人	ヴィッセル神戸U-18	7
7	竹村史明	神戸弘陵学園高校	7
7	杉山直宏	大津高校	7

■　サイドバックの選手が得点王に輝くかもしれない・・・。

当然、年代別代表クラスの選手になるといろいろと忙しくなるが、加えてC大阪はU-23チームを編成してJ3リーグに参加しているのでそちらの方に駆り出されることもある。DF舩木翔もC大阪U-23の一員としてJ3で5試合に出場している。諸事情からプレミアリーグの試合は4試合を欠場しているので通算では13試合で10ゴール。相当なハイペースである。15節の神戸弘陵高戦(A)ではハットトリックを記録している。

試合映像を見るとセットプレーの場面でゴール前に上がっていってヘディングシュートを決めるケースが何度かある。公称は177センチ。日本人のSBとしてはどちらかというと大きめのサイズになるが、味方チームにも敵チームにも180センチを超える選手は何人もいるので特別大きいわけではない。「そこまで背が高くないにも関わらず、セットプレーの場面でゴールに絡める選手」というのはかなり貴重である。

11月30日(水)～12月10日(土)の日程でアルゼンチンに遠征しているので「本当に12月11日(日)の試合に出場できるのか？」は微妙なところであるが、西地区の得点ランキングで首位を走るFW山根(広島ユース)&FW藤山(大津高)とは2ゴール差。ここまでの得点ペースを考えると1試合で2ゴールというのは全く不可能ではない。FW山根とFW藤山が最終節でゴールを決めるだと苦しくなるが得点王の可能性はある。

プロアマ問わず、ある程度以上の試合数をこなすリーグ戦(※ プレミアリーグは年間で18試合)において「サイドバックでプレーする選手が得点王に輝いた。」という話は聞いたことがない。もっと言うと、「サイドバックの選手が得点王争いに絡んできた。」という話すらすぐには事例を思い出せないほど。その上、PKや直接FKでゴールを量産しているわけではないことを考えると普通ではあり得ない話である。

関連エントリー

　2013/11/26 　記憶に残る指導者レヴィー・クルピ監督
　2014/12/13 　本当に「セレッソブーム」は起こっていたのか？を検証してみた。 (上)
　2014/12/13 　本当に「セレッソブーム」は起こっていたのか？を検証してみた。 (下)
　2016/09/25 　【C大阪U-18×東福岡高】 U-19日本代表の実力を披露した左SBのDF舩木翔
　2016/09/11 　【U-16日本代表】まもなく開幕!!! U-16アジア選手権で注目すべき選手(10人)を挙げてみた。
　2016/09/29 　【U-19日本代表】もうすぐ開幕!!! U-19アジア選手権で注目すべき選手(10人)を挙げてみた。
　2016/11/01 　【U-19日本代表】「今大会のMVPに最もふさわしいのはDF中山雄太(柏レイソル)ではないか？」という話
　2016/11/10 　【J2】 2016年-2017年オフの補強ポイントについて考える。 (セレッソ大阪編)
　2016/12/11 　J3+(アンテナ) ・・・人気のあるサッカーサイトの最新記事 (4つ)

関連記事