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【J2】カマタマーレ讃岐の補強ポイントについて考える。(2018年夏の移籍市場) | | |　

■　新戦力のデビューは7月21日(土)以降

2018年のJリーグの登録期間(ウインドー)は次のように規定されている。J1の16節は7月18日(水)、J2の23節ならびにJ3の18節は7月15日(日)と7月16日(月)に予定されているのでここまでは新戦力を獲得したとしても起用することはできない。J1の場合は7月22日(日)に行われる17節、J2の場合は7月21日(土)に行われる24節、J3の場合は7月21日(土)と7月22日(日)に行われる19節が最短のデビューの試合になる。

　第1登録期間(ウインドー):2018年1月5日(金)～3月30日(金)
　第2登録期間(ウインドー):2018年7月20日(金)～8月17日(金)

どの立ち位置のクラブにとっても「夏の移籍市場で有力選手を獲得して戦力アップを果たしたいところ」ではあるがJ1で優勝争いや上位争いに加わっているチームが夏の移籍市場で有力選手を獲得するのは相当に難しい。その一方でJ2のクラブになると「J1のクラブで出場機会に恵まれていない選手」であっても大きな戦力になる可能性があるので「J2のクラブの方が夏の移籍市場はより大事」と言える。

■　降格の危機を迎えているカマタマーレ讃岐

J2の場合は「昇格を狙うクラブ」も「プレーオフ出場を狙うクラブ」も「残留を狙うクラブ」もいずれもが夏に積極的な動きを見せることが多くてJ1以上に活発になることが多い。特に切実なのは残留争いに巻き込まれているクラブである。鳥取や富山や北九州がJ3で苦労していることからも分かる通り、一度、J3に落ちてしまうと簡単にはJ2に復帰することができない。1年で復帰できた大分もJ3では大いに苦しんだ。

クラブ規模が小さくてクラブとしての体力が不足している地方の小規模クラブにとって「J3降格」は死活問題である。クラブ消滅の危機に発展する可能性もあるので何としてでもJ2に残留しなければいけないが17節を終えた時点で2勝10敗5分けで最下位に沈む讃岐は「最も危機的な状況に陥っているクラブの1つ」に挙げられる。残留圏となる20位の京都との差は「4」。さらに1つ上の19位の水戸との差は「7」になる。

17試合で12得点/29失点。得点数はワースト2位、失点数もワースト3位となる。得失点差「-17」はJ2ワースト。開幕前から讃岐の評価は低かったが大方の予想通りで厳しいシーズンになっている。得点が取れていなくて失点も多いので最下位というのは致し方なしと言えるがここから巻き返すためには夏の移籍市場で有力選手を獲得して戦力アップを果たさないといけない。補強の失敗は許されない状況である。

■　最優先補強ポイントはアタッカー

表1は17節を終えた時点での讃岐の各種スタッツを示している。シュート数・枠内シュート数・CK獲得本数・30mライン進入回数・ペナルティエリア進入回数がいずれもJ2ワースト。ボール支配率とクロス数はワースト2位で、パス数はワースト3位、ドリブル数はワースト4位となる。「決定機を逃す場面は目立つが(決定力不足というよりは)攻撃力不足」と断言できる。チャンスの数自体が非常に少ない。

点が取れていないので「点の取れるCF」が最優先補強ポイントに思えるが、今の状況だと「1人で決定機を作り出してゴールを決めることができるスーパーな選手」を獲得しない限り、彼のところまでボールを届けることが出来なくて孤立する可能性が高い。予算には限りがあるので最優先はアタッカーで、資金面で余裕があるのであれば当然のことながらターゲット系のCF(≒ストライカー)も合わせて獲得したい。

17試合で29失点。失点数も多い。「経験値を持ったCB」、「頼りになるベテランのCB」もできれば獲得したいが、やはり、攻撃陣が最優先補強ポイントである。J2で最下位のチームなので「補強は必要ない。」と言えるポジションはほぼ無いが贅沢を言っても仕方がない。中途半端な選手を複数獲得するよりも力のある選手にターゲットを絞って補強に動くべきである。攻撃の軸になれる選手を獲得しないといけない。

同じように残留争いに巻き込まれている20位の京都と21位の愛媛FCはすでにシーズン途中での監督交代を実施した。北野監督の解任を求める声も一部からは出ているが就任して9年目の監督である。毎年のように残留争いに巻き込まれながらすべて乗り切ってきた実績があるので北野監督を信じて戦い続けるしかない。よほどのことがない限りは監督交代は実施されないはず。補強によって監督をサポートしたい。

表1. カマタマーレ讃岐の各種スタッツ (17節終了時点)

項目	自チーム	順位	相手チーム	順位
シュート	9.06	22	17.18	22
枠内シュート	2.59	22	5.71	22
枠内シュート率	28.6%	16	33.2%	17
ドリブル	9.76	19	13.65	20
パス	363.71	20	481.76	15
ボール支配率	45.9%	21	54.1%	21
クロス	10.41	21	18.71	22
直接FK	13.65	7	13.18	10
間接FK	2.18	9	2.71	21
CK	3.00	22	4.88	15
スローイン	25.82	10	27.94	18
タックル	22.00	12	21.18	9
クリア	27.12	4	21.76	3
インターセプト	1.94	12	1.94	6
オフサイド	2.59	2	2.12	9
警告	0.94	18	1.12	16
30ｍライン進入	29.35	22	48.76	22
ペナルティエリア進入	8.35	22	17.82	21
(%)	28.5%	21	36.6%	10
攻撃回数	128.41	15	133.29	17