最近になって4年前や3年前の闇営業で
吉本興業をはじめとしたお笑い芸人が、謹慎処分や、
契約解除になった。
4年前に参加した宴会が、詐欺グループの宴会であったと写真週刊誌にスクープされた。
そこでギャラを受け取っていないと説明していたが、
後に受け取っていたと白状することになった。
その中には、有名芸人もおり、
大変な衝撃となった。
仲介人となったカラテカ入江は、解雇となった。
彼は、多くの人脈があることを自慢していたが、
その中には、怪しい人物がいたのも周知であったようだ。
吉本興業は、島田紳助が、暴力団と親密な関係だと暴露され、
彼は、芸能界を引退するという事件後、
コンプライアンス遵守に務めてきたという。
吉本興業には、約6000人の芸人がいる。
しかし、その多くは、マネージメントされることもなく、
劇場に出演しても数百円しかもらえず、
月収3万円~5万円という芸人が、ほとんどだという。
もちろん、それでは暮らせないので、アルバイトを掛け持ちし、
知人などの紹介の仕事を受ける。
直接受ける仕事を闇営業という。
決して、反社会勢力への営業をいうのではない。
闇営業は、直接ギャラが受け取れるし、全額自分のものだ。
例えば、10万円のギャラで2人のコンビだった場合、
吉本興業を通すと、その半分は、会社が取り、
5万円を2人で分けるが、更に源泉徴収されるので、
1人2万円余ということになり、
半額以下だ。
そもそも吉本興業は、芸人と書面による契約書を交わしていない。
社員というわけでもないので、基本給もない。
今回の問題は、闇営業の問題と
反社会勢力との接触とは別問題とすべきだ。
闇営業がダメだとすれば、食べられない芸人が増えるだけで、
根本的な解決ではない。
禁止するなら、食べられる保障をすべきだろう。
2011年に暴力団排除条例が各地で施行され、
暴力団との接触を禁じ、
利益供与などは、許されない。
暴力団も最近は、分かりにくい姿になっているし、
詐欺グループは、暴力団ではないので、
普通の会社、団体にしか見えない。
それが分からなかったとしても仕方ないだろう。
しかも、過去のことで処分されるのもどうかと。
過去を売って儲ける輩もいるということだ。
写真や動画は撮らせないように。
コンプライアンスは、吉本興業自体に問われているのではないか。
芸能界もスポーツ界も
元々興行であり、
興行は、ヤクザの範疇だった時代もある。
地元を仕切るという意味ではやくざな世界だったようで、
興行の始まりは、山口組とも言われる。
いつも思うことだが、これが彼らにとって、失敗の一つだとしても
反省して、もう一度芸人として生きていける社会であって欲しい。
吉本興業の芸人数名が闇営業に関与した問題は、正直吉本興業という組織がコンプライアンスというものを全く身についていないことを発信したけど、島田紳助の事件を受けてコンプライアンスを遵守しますと言いながら結局それは口だけかと言いたくなります。
今回関与した芸人に謹慎処分を与えたけど、これが一般企業であればトップが出てきて謝罪会見するけど、吉本興業の社長以下首脳陣はなぜ謝罪会見をしないのか? これは正直理解に苦しむし、世間から「騒ぎを起こしておいて反省しないなんて無神経で日和見過ぎる」って叩かれてもおかしくないです。
それと吉本興業全体については、これが一般企業であれば業務停止命令が下ってもおかしくない事態だけどね。
これは芸能界全体への提言としたいが、所属タレントなどに一般教養な社会常識を身に着けさせる教育を施さねばならないし、事務所については企業倫理を遵守する、所属タレントの権利を保障するなどの組織としてのガバナンスをすすんで身に着けさせねば芸能界は変わりません。それとスポーツにおけるNPB(日本野球機構)やJFA(日本サッカー協会)、JBC(日本ボクシングコミッション)、日本相撲協会などのような独立機関を芸能界にも作り、またコミッショナーのような最高責任者を外部から導入しなければならないと思います。
現在閉会してしまったが、この問題はまた国会において問題視されてもおかしくないレベルだと思います。
これに関連する話題を、私のブログでも取り扱ってますのでよろしければ見に来て下さいませ。→ http://deskou.blog87.fc2.com/blog-entry-7489.html