Posted
on
江口雄輔『久生十蘭』(白水社)
例年どおり、買い出しとおせち作り。夜はテレビをだらだら観ながら年越しそばを食べつつ酒を飲む。
今年最後の一冊はノンフィクション。江口雄輔による評伝『久生十蘭』である。
もう少し固い内容かと思っていたが、久生十蘭の生涯をたどりながら、その時期に書かれたものや後年の作品に影響を与えたであろう事実などを解説する形をとっており、意外と読みやすい。特に今まで詳細が不明だったパリ時代にスポットを当て、その国際感覚あるいはデカダンな演劇人的生き方が、作品世界にどのように反映しているのか検討しているのが特徴といえるだろう。
個人的にはまだまだ久生十蘭を読みこなせるところまではいっていないので、本書の内容を十分に理解したかと言えばかなり自信がないが、若き日の十蘭の軌跡をたどるだけでも十分面白い。
それでは皆様、よいお年を。
今年最後の一冊はノンフィクション。江口雄輔による評伝『久生十蘭』である。
もう少し固い内容かと思っていたが、久生十蘭の生涯をたどりながら、その時期に書かれたものや後年の作品に影響を与えたであろう事実などを解説する形をとっており、意外と読みやすい。特に今まで詳細が不明だったパリ時代にスポットを当て、その国際感覚あるいはデカダンな演劇人的生き方が、作品世界にどのように反映しているのか検討しているのが特徴といえるだろう。
個人的にはまだまだ久生十蘭を読みこなせるところまではいっていないので、本書の内容を十分に理解したかと言えばかなり自信がないが、若き日の十蘭の軌跡をたどるだけでも十分面白い。
それでは皆様、よいお年を。