緊張の月曜日介入
ギリシャ再選挙に向けての世論調査からの思惑・スペイン不動産バブル崩壊からの銀行、金融不安、更に国債の金利上昇で緊張感で、現在はその欧州全体の危機が世界の資金を円に集中させてきています。
6/1NY市場でも米雇用統計悪化から一時(77.62)まで下落し、緊張が走る中、レートチェックによる買い支えで78円台を辛うじて維持、財務省為替政策担当、国際部が先週NY終値まで臨戦監視体制を取っていました。
今週はこの環境の中でのECB理事会が開催されます。注目は現在1%の政策金利の引き下げと3年物の無期限の資金供給の必要性となっています。更に19日~20日開催の米連邦公開準備委員会(FOMC)での「ツイスト・オペ」の継続もしくは新たな量的緩和の打ち出しに注目が集まっています。
さて、本題ですが政府日銀は昨年(2011年)に三回の介入を実施しています。其々に介入ラインも異なり、3月18日は79円台、、8月4日は77円台、10月31日は75円台となっています。現在はこの3回目の介入で試みた78円台前半維持(介入後も覆面介入を実施)を一時下抜けしてきています。この価格帯は企業短期経済観測調査(短観)の製造業想定レート78円14銭にも相当しています。
NY終値が78.03となり、オセアニア早朝(ウエリントンは休場で更に市場は薄い)が緊張感が走ります。今週は月曜、火曜とロンドン市場も休場で有るためにその流れからの動きで難しさを呈しています。
市場では東京時間からの介入論と、77円前半からの介入論と色々な見解が錯綜しています。何れにしても介入警戒が強くなっていて、口先介入、レートチェック、なんちゃって介入も含めて反応が敏感になりそうです。
個人的な見解は暫くは覆面介入、準公的資金による円売り、日銀の追加緩和と考えています。実質介入は76円~76円50銭付近と想定。但し余談は許せません。
【2011年介入時の市場間推移】
2011年3月18日(金)TOKYO(6:20~18:35)のポンド/円の推移
介入開始時間:9:00~
介入開始時値:127.76
介入後の高値:132.50
時間内値幅:4円74銭
2011年2月5日~3月29日為替介入金額6,925億円
日、米、、加、欧州中央銀行強調介入
2011年3月18日(金)LONDON(13:25~1:50)のポンド/円の推移
時間内高値:132.50
時間内安値:130.45
時間内値幅:2円05銭
2011年3月18日(金)NY(18:15~6:450)のポンド/円の推移
時間内高値:132.18
時間内安値:130.45
時間内値幅:1円73銭
2011年8月4日(木)TOKYO(6:10~18:35)のポンド/円の推移
介入開始時間:10:00~
介入開始時値:128.70
介入後の高値:130.83
時間内値幅:2円13銭
2011年7月28日~8月29日為替介入金額4兆5,129億円 単独介入
2011年8月4日(木)LONDON(13:25~1.50)のポンド/円の推移
時間内高値:130.83
時間内安値:128.46
時間内値幅:2円37銭
2011年8月4日(木)NY(18:15~06:45)のポンド/円の推移
時間内高値:130.78
時間内安値:128.00
時間内値幅:2円78銭
2011年10月31日(月)TOKYO(7:00~18:35)のポンド/円の推移
介入開始時間:10:25
介入開始時値:121.99
介入後の高値:127.29
時間内値幅:5円30銭
2011年10月28日~11月28日為替介入金額9兆916億円 単独介入
2011年10月31日(月)LONDON(13:25~1:50)のポンド/円の推移
時間内高値:127.09
時間内安値:124.65
時間内値幅:2円44銭
2011年10月31日(月)NY(18:25~06:45)のポンド/円の推移
時間内高値:126.12
時間内安値:124.52
時間内値幅:1円60銭