N38編成 残り柿

2021/12/18 越後線 小木ノ城~石地
140M 115系新潟車N38編成
NikonD850 AF-S70-200/2.8FL
これは『群馬でやり残したこと』・・・否、『群馬でやれなかったこと』なのかもしれません。
大きな柿の葉から確かに主張するたわわに実った柿も贅沢ですが、葉を落とし日を追うごとに崩れ落ちてしまうほど熟した残り柿も魅力的です。
秋の余韻とも冬の訪れとも言えます。この寂しい姿がなんとも趣があって大好きです。
湘南色はみかんとお茶の葉だとか、かぼちゃの切り口だとか色々言われていますが、私は柿が一番マッチしてると密かに思っています。
と言っても、115系と言う電車だから言えることで、113系ならやはり根府川のみかんが浮かびますよね。
くすんだ深緑の葉、派手ではないが確かに主張するオレンジ色の実。寒い地域でも根を張る忍耐力。山間で地道に活躍する115系とどこか似ている気がします。
紅葉が始まる頃には柿の木は落葉し、果実は紅葉に溶け込んでしまうのですが、その紅葉のシーズンが終わってもまだしぶとく枝の末端にぶら下がっているのが残り柿。
人間の手が届かないところだからか、まだタンニンが多く残って渋いから鳥も寄らないのか、これから冬本番という頃合でも柿は寂しくなった風景に彩を添えてくれます。
しかし限度があるようで、ある程度の寒さでタンニンが抑えられ渋みから甘みに変わった頃から崩れ落ちてしまうそう。
ある程度とは概ね雪が降る冬至付近だそうで、雪と柿のコラボは桜と同等、またはそれ以上に極めて限定的な情景なんだそうです。
この日は積雪は期待していませんでしたが、降雪くらいはあるだろうと出撃したこともあり、通過数分前から粒の大きな雪が舞ってくれて心躍る一時でした。
気持ち程度ですが、幹や枝が白く化粧されてくれ、冒頭で述べた『秋の余韻と冬の訪れ』が撮れました。
誰にも注目されず落ちてしまったのでしょうか。ここぞとばかりに冬に備える鳥さんが食べてたら微笑ましいですが。
N38編成も次に訪問した時には走っていないのかもなんて。ここまで柿と似ていなくても良いのに。