■ J3の創設が決定!!!先日、Jリーグは理事会を開いて、2014年シーズンから新たにJ3をスタートさせることを決めた。初年度の2014年は10チーム程度になる見込みで、JFLの準会員クラブ(町田)と準加盟クラブ(相模原・長野・讃岐・秋田・金沢)の中で、今シーズン、J2昇格に失敗したクラブが中心となってJ3が構成されるのは、確実と見られている。
現行のJ1とJ2の下に「J3」を作る構想がメディアで活発に取り上げられるようになったのは、昨年の秋頃だったと思うが、急ピッチで話が進展した。フットワークが軽くて、「よさげなこと」については、スピーディーに話が進んで、実現させていく力があるところは、今の日本サッカー界のいいところであり、評価されるべきポイントである。
間もなく開幕する2013年シーズンは、J1が18チームで、J2が22チームでリーグ戦を行っていくが、さらに、J2経験のあるJFLの町田も加えると、計41クラブとなる。Jリーグが始まった1993年は、わずか10チームだったので、たった20年で4倍以上になった。驚くべきスピードでクラブ数が増えていて、Jリーグの無い都道府県を探す方が、はるかに難しい作業となった。
当然のことながら、クラブ数が増えることで生じるデメリットはいくつかある。その中で、真っ先に挙げられるのは、選手やお金が分散してしまうことである。例えば、ACLのような国際大会を勝ち進むことを最優先に考えるならば、チーム数を減らして、少数精鋭で数チームに選手とお金を集めた方が効率的であり、有利に働くのは明らかである。
ここ最近、ACLの舞台で日本勢が勝てなくなっていることもあって、拡大路線に否定的な人もいるが、長い目で見ると全国各地にサッカークラブがあった方がいいのは、間違いない。目先のことにとらわれるのか?将来のことを優先して考えるのか?しばらくの間は、目先のことにとらわれ過ぎることなく、種を蒔いていく段階と言えるだろう。
■ J3の未来さて、当サイトは、「サッカーコラム J3 Plus+(さっかーこらむ・じぇーすりー・ぷらす・ぷらす)」というのが、正式名称となるが、いまから6年前の2007年1月に「J3」というフレーズを使うようになった。そのときは、何年後かに、「J1」と「J2」の下に「J3(division3)」ができた時、日本サッカーは新しい時代に突入することができると思うので、「J3」の誕生に期待を込めて、サイト名を「J3」とした。
ということで、将来的なJ3の誕生を期待して「J3」という言葉を用いることに決めたが、正直なところ、これほど早い時期にJ3が誕生するとは、思わなかった。そして、初年度は、町田・相模原・長野・讃岐・秋田・金沢・琉球あたりがJ3の中心を担うと予想されるが、10チーム程度であれば、何とやっていけそうな感じはする。
その根拠となるのは、「どこに行っても、熱心なサポーターがたくさんいる。」という事実である。ここ数年で、日本全国のいろいろなスタジアムを訪れたが、日本代表や海外組を応援するだけでなく、「サッカーあるいはJリーグを一緒になって育てていこう。」と考えている人が増えていて、サッカーという競技が日本に根付きつつあることを強く感じる。
1999年にJ2が創設されたとき、「成功させるのは難しいだろう。」という声が多かったが、誕生から10数年が経過して、日本サッカーの層を厚くすることに大きく貢献した。FWフッキ、MF香川など、J2で育った選手が世界に羽ばたく時代になっているが、将来、J3が、今のJ2のような立場まで発展することができれば、今以上に、日本サッカーの深みが増すのは確実である。
※ ちなみに、現時点では、サイトを「J4」に変更する予定はありませんので、ご安心ください。
サイト名の由来は。
→ 1つに、何年後かに、「J1」、「J2」の下に「J3(division)」が出来た時、日本サッカーは新しい時代に突入することが出来るかな、という考えがあるので、その誕生に期待を込めて。シンプルなサイト名にすると検索しやすいかな、という理由もある。「サッカーコラム」と「Plus+」を追加したの理由は何となく。
現実には、今のJFLは、純粋な企業チームでJリーグ入りを目指していないチームや流通経済大学のような大学生チームも混ざっているので、すぐにJFLをJ3とするのは難しい。けれども、いくつかの障害が無くなって、いつかは「J3」が誕生すると思う。
J2が誕生したのが1999年。今では平均で5,000人くらいの観客を集めていて2部リーグとしては世界トップクラスの観客動員数を誇っている。そしてスカパーで全試合生中継されるようにもなった。MF香川、MF乾、DF村松といったJ2からも日本代表選手が選ばれるようになってきている。1999年当時、これだけうまくいくとは誰も思っていなかったはずで、「J3」にも同じように可能性はあると思っている。
日本代表のレベルを短期間のうちに向上させようとするならば少数精鋭の方が強化はしやすいし、有力選手がJ1の上位のいくつかのチームに集中していれば、ACLでも勝ち進む可能性は高くなるし、チーム数を増やすことで全体としてのレベルが低下してしまう可能性があるのは否定できないところ。けれども、長期的にみるとJリーグの拡大路線は間違っていないと思う。それが実るのは少し先のことになるが・・・。
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