■ J3の第17節。J3の第17節。4勝7敗5分けで勝ち点「17」のギラヴァンツ北九州はホームのミクニワールドスタジアム北九州でFC岐阜と対戦した。FC岐阜は7勝6敗3分けで勝ち点「24」。監督交代後は7試合負けなしと突っ走ったがここ2試合はいずれもホームで敗れた。FC岐阜は8位、北九州は13位となる。2位のいわきFCと8位のFC岐阜の差は「10」。限界ギリギリの勝ち点差と言える。北九州はここ5試合は2勝1敗2分けとなる。
ホームの北九州は「4-2-2-2」。GK加藤有。DF藤谷壮、河野貴、藤原広、乾貴哉。MF西村恭、六平、藤川虎、佐藤亮。FW前川、高澤。15試合で6ゴールのFW高澤がチーム内得点王になる。MF佐藤亮は16試合で5ゴールを挙げているがここ5試合で3ゴール。スタメンに定着しつつある。キーパーは開幕からGK吉丸が起用されたが12節からGK田中悠が起用されてここ2試合は怪我明けのGK加藤有がスタメンとなる。
対するアウェイのFC岐阜は「3-4-2-1」。GK大野。DF大西遼、フレイレ、藤谷匠。MF庄司、吉濱、畑潤基、宇賀神、藤岡、ンドカ・チャールス。FW田中順。北九州のDF藤谷壮、FC岐阜のDF藤谷匠は揃ってスタメン出場。Jリーグの舞台では初となる藤谷兄弟の直接対決が実現した。元・日本代表のFW田中順は4試合連続スタメンとなったがここまで10試合に出場して無得点。移籍後初ゴールは生まれていない。
■ 後半44分にMF佐藤亮が劇的な決勝ゴール!試合の序盤はFC岐阜ペースになった。前半8分にはFW田中順のパスからFWンドカ・チャールスが決定機を迎えた。セットプレーを獲得してチャンスを作ったFC岐阜だったがシュート精度を欠いた。やや劣勢の展開になった北九州だったが前半22分に右SBのDF藤谷壮がエリア内で倒されてPKを獲得。これをキャプテンのFW前川が決めてホームの北九州が先制に成功する。FW前川は今シーズン初ゴールとなった。
先制されたFC岐阜は前半29分にボランチで起用されたMF吉濱の絶妙なパスから裏を取ったFW田中順が決めて1対1の同点に追いついた。FW田中順は11試合目の出場でようやくの今シーズン初ゴールとなった。前半は1対1で折り返した。迎えた後半22分に北九州の左SBのDF乾貴哉がエリア内で倒されてPKを獲得。1本目と同様でFW前川がPKのキッカーを任されたが今度はGK大野がビッグセーブを見せた。
絶好のチャンスを逃した北九州だったが後半44分にいい形でボールを奪ってカウンター。途中出場したDF池高が右サイドからクロスを入れると左サイドハーフのMF佐藤亮が頭で合わせて土壇場で2対1と勝ち越しに成功する。MF佐藤亮はチーム最多タイとなる今シーズン6ゴール目となった。2対1で勝利した北九州はここ4試合で3勝目。遅まきながら調子を上げてきた。敗れたFC岐阜は痛恨の3連敗となった。
■ FW前川の2本目のPKは失敗。ともに思うような結果は出ていない。巻き返しが期待されるがホームの北九州にとっては波に乗れそうな価値ある勝利となった。後半22分に得たPKをFW前川が失敗したときは嫌な空気になったが最後まで勝ち点「3」を目指したことが勝利につながった。決勝ゴールの場面は厚みのあるカウンターを見せた。MF佐藤亮は左サイドハーフで起用されているが6ゴール目。新しいポジションで覚醒しつつある。
2ゴールに絡んだFW前川が1本目のPKを決めて2本目のPKはセーブされた。MF佐藤亮の決勝ゴールはFW前川の丁寧なスルーパスが起点になったが「1試合の中で2度目のPKをゲットしたときは1本目とは別のキッカーが務めた方がいい。」というのが持論の1つになる。FW前川は1本目と同じコースに2本目のPKを蹴ってセーブされたが「同じコースに蹴ってキーパーに読まれて止められる。」というケースは多い。
FC岐阜のキーパーのGK大野は相手の心理を読んで見事に2本目のPKを止めたが前半戦(1節-17節)のラストゲームで勝ち点「3」を獲得した北九州は辛うじて昇格争いに生き残った。昇格圏のチームとの差はまだまだ大きいが自動昇格もノーチャンスではない。17試合で18得点なので得点力不足に苦しんでいるがこの日は左右のSBがともに突破からPKをゲットするなど活躍した。今後もサイドからチャンスを作りたい。
■ 痛恨の3連敗・・・。9位で前半戦を終える。敗れたFC岐阜は3連敗となった。横山監督になって最初の7試合は5勝2分け。一気に勝ち点を積み上げて昇格争いに参加しつつあったが急失速した。やはり、15節のFC今治戦の0対5の大敗はダメージが大きかった。7勝7敗3分けで前半戦を終えることになったが次は下位に低迷している讃岐戦。ホーム戦になるが「Must winの試合」になる。序盤戦は監督交代で流れを変えたが今度はどんな手を打つだろうか?
ここ3試合で計9失点なので守備陣が耐えきれない。カウンターからピンチを招く場面が多くなっているが年齢の高い選手が多くてスピードのある選手はあまり多くないチームなのでアグレッシブに仕掛けられると苦しくなる。1つ目のPKはDF宇賀神、2つ目のPKはMF庄司が献上したがこの日はスルーパスへの対応がマズかった。ボールを持っている相手への対応がややルーズで急所を突くパスを出されてしまった。
J3は年ごとに各クラブの年間の試合数は異なるが2021年に昇格を果たした熊本は28試合で4敗のみ。2位の岩手も5敗のみだった。前半戦を終えた時点で7敗というのは相当に厳しい。北九州にも似たようなことが言えるが「2位以内のためには大型連勝が必要」である。「引き分けも許されない状況になりつつある。」と言える。数少ない収穫は元・日本代表のFW田中順にようやくの移籍後初ゴールが生まれたこと。
▼ 動画の投稿日 (2022年8月20日)
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