■ J3がいよいよ開幕した。 J3は3月14日(日)に開幕した。今シーズンのJ3のチーム数は「15」なので、毎節、どこか1チームはお休みとなる。各チームの年間の試合数は「28」なのでかなりの短期決戦になる。例年と比べると1試合の重みは大きくて序盤で出遅れると挽回するのは難しくなる。38試合制のJ1、42試合制のJ2と比べるとはるかに開幕ダッシュが重要となるが白星スタートとなったのは長野・鳥取・岩手・富山・熊本の5チームだった。
八戸・福島・藤枝MYFC・FC岐阜はドロースタートで、鹿児島・Y.S.C.C.横浜・FC今治・宮崎・讃岐は黒星スタートとなった。開幕戦はお休みだった沼津は3月20日(土)に行われるホームのFC今治戦が今シーズンのオープニングゲームになるが開幕節の全7試合の中で最も熱戦になったのは鹿児島 vs 鳥取だった。どちらも「昇格候補の1つ」に挙げられているが0対2から3ゴールを奪った鳥取が鮮やかな逆転勝利を飾った。
高卒2年目のFW田口裕、高卒ルーキーのDF石田侑がゴールを決めた鳥取にとっては劇的な勝利となったが敗れた鹿児島も開幕戦ではインパクトを残した。2点リードを守ることが出来ずに痛恨の逆転負けを食らったが横浜FMでヘッドコーチを務めていたアーサー・パパス監督の元、チームはいい方向に進んでいるように思える。金鍾成監督が率いた過去2年間と比べると各選手のアグレッシブさは段違いである。
新たに「4-2-1-3」を採用しているが若い選手が増えて攻守の切り替えの早いモダンなサッカーを展開した。平均年齢は2020年は29.16歳だったが開幕戦は27.29歳だった。2歳ほど若返ったが20歳のMF野嶽寛や21歳のDF衛藤などがスタメンに抜擢された。同じような経緯で清水の監督に就任したクラモフスキー監督は清水で成功することは出来なかったが「鹿児島が大きく変わったこと」を印象付ける開幕戦になった。
■ 懸念されるのは高さ不足 不安要素は「高さ不足」になる。昨シーズンの平均身長は175.71センチだった。これもJ3では平均以下だったが開幕戦ではさらに下がって174.43センチになった。開幕戦で出場機会を得た16人の中で176センチよりも上だったのはGK大西とDFウェズレイ・ロドリゲスとFW野嶽惇の3人のみ。CKから2失点するのも致し方ない。次節以降は高さ不足を突いてくるチームが多くなると思うのでどのように対応するか?
あのまま勝利していたら鹿児島に対する評価はさらに高まったと思うが開幕戦を見る限りでは「思っていたよりも良さそうなチームの筆頭」に挙げられる。結果は伴わなかったがチームがいい方向に進んでいることが感じられる開幕戦になった。次節はアウェイの熊本戦になるが「序盤戦のJ2の大一番」になる。先のとおり、今シーズンのJ3はかなりの短期決戦なので開幕2連敗スタートとなると相当に厳しくなる。
長野と富山はどちらもアウェイでの開幕戦となったが開幕前に下位候補に挙げられたクラブを相手にしっかりと勝ち点「3」を獲得した。長野は新加入のMF森川、富山も同じく新加入のMF音泉がゴールに絡む活躍を見せたがどちらの選手も古巣対決だった。MF森川は先制ゴールをアシストして、MF音泉は決勝ゴールをゲットしたが、開幕戦から期待の新戦力がゴールに絡む活躍を見せたことはポジティブに考えられる。
熊本はアウェイでFC今治と対戦したが1対0で勝利した。新・エース候補として期待を集めているFW浅川が決勝ゴールを決めてチームに勝利をもたらしたがたくさん獲得した大卒ルーキーの中でMF東出とFW杉山直が先発出場。どちらも何度か攻撃的な良さを見せた。FW谷口海とMF中原輝が抜けたものの攻撃陣の補強があまりなかったので大卒ルーキーにかかる期待は大きい。まずまずの開幕戦になった。
■ 引き分けスタートになったが・・・。 引き分けに終わったクラブの中でポジティブな印象を残したのはアウェイでFC岐阜と対戦した八戸になる。こちらはオフにかなりメンバーが入れ替わってたくさんの選手がJリーグデビューを果たしたが上位候補のFC岐阜を相手にアウェイでクリーンシートを達成。自信になるだろう。MF中村太、DF近石、DF黒石、FW島田拓、GK横山卓などJFLでプレーして八戸にステップアップの移籍を果たした選手がたくさんいる。
ホームで藤枝MYFCと対戦してスコアレスドローだった福島もたくさんの選手がJリーグデビューを飾ったが大卒ルーキーのDF堂鼻やMF田中康などはさっそく存在感を発揮した。昌平高から加入した高卒ルーキーのMF柴圭汰にかかる期待も大きいが開幕戦から先発出場して好プレーを見せた。昌平高の1つ先輩になる高卒2年目のMF鎌田大もスタメンで好プレーを見せたのでいいニュースの多い開幕戦になった。
ホームで上位候補の富山に敗れたY.S.C.C.横浜も同じようにたくさんの選手がJリーグデビューを飾ったが大卒ルーキーのFWンドカ・チャールスは持ち味である身体的な能力を披露するシーンがいくつかあった。2トップの一角でプレーしたFW河辺は地域リーグのジェイリースFCからの加入になるがスピードとキレを兼ね備えたアタッカーである。勝利には結びつかなかったが期待される新加入選手が才能の片鱗を見せた。
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