※ 2021年3月5日(金)の時点。
長野パルセイロ ・・・ C-
→ 初昇格に王手をかけながら最終節(=34節)で岩手に敗れて3位に終わった長野は横山監督になって3年目となる。2019年は9位、2020年は3位。J2からの降格チームがない2021年は「初昇格の大きなチャンス」である。当然のことながら、上位候補の1つに挙げられているがオフの移籍市場はやや苦戦した。DF浦上(→甲府)、FW吉田伊(→秋田)、GK小澤(→水戸)、DF遠藤元(→讃岐)などがチームを離れた。
期限付き移籍だったMF佐相(→大宮)もレンタル終了となったので出場機会を得ていた選手がたくさん抜けてしまった。J2のクラブへの個人昇格も考えられたMF三田尚やMF坪川やFW佐野翼などの引き留めに成功したのは良かったが他にもGK阿部(→FC東京)、GK立川(→湘南)、DF岩沼(→マルヤス岡崎)などもチームを離れた。大きくメンバーが入れ替わったキーパーのポジション争いが注目点に挙げられる。
代わって獲得したのはMF宮阪(群馬)、FW金園(甲府)、GK田中謙(松本山雅)、MF森川(讃岐)、MF山口和(FC琉球)、FW榊(栃木SC)、MF川田(大宮)など。ネームバリューのあるMF宮阪とFW金園にかかる注目度と期待値は相当に高い。Jリーグでも屈指のプレイスキッカーであるMF宮阪は2020年もJ2の群馬で37試合に出場しているので長野でも主力として起用されると思うが予想が難しいのはFW金園である。
ザックJAPANに日本代表に召集された経験のあるFW金園は184センチと高さがあってパワーのある選手である。2019年はJ2の甲府でスーパーサブ的な起用法ながらゴールを量産した。普通にプレーできるのであれば「J3レベルの選手ではない。」と言えるがとにかく怪我の多い選手である。2012年以降の9年間で1,000分以上のプレー時間を得たのは2013年(磐田)と2015年(仙台)と2018年(甲府)の3回のみとなる。
7回以上、スタメンで起用されたのも2013年と2015年と2018年の3回のみとなる。フォワードの軸としてフル稼働出来たら15ゴール程度は期待できるがフル稼働できる確率は相当に低い。長期離脱されると大きなマイナスなので大事に起用しないといけないが「FW金園の稼働率がどのくらいになるのか?」が2021年の長野の命運を左右することになるだろう。半分以上の試合でスタメン出場できれば昇格が見えてくる。
FW金園の獲得に関しては「ギャンブル性の高い補強になった。」と言えるがFW榊、MF森川、MF山口和などの新戦力がどこまでのプラスアルファをもたらすことが出来るか?も注目点になる。例年と比べると得点数は多かったが34試合で45得点というのは十分な得点数ではなかった。4人体制となるキーパーは2018年以来の復帰となるGK田中謙が正キーパー候補の筆頭になる。経験値を持ったキーパーは彼のみである。
カターレ富山 ・・・ B+
→ 「昇格請負人」と言われる石崎監督を招聘した富山は2014年以来のJ2復帰を目指すシーズンになる。FW平松(→SC相模原)、MF大谷駿(→金沢)、FW武(→秋田)、MF稲葉(→秋田)、GK岡(→栃木SC)などが抜けた穴は当然のことながら小さくはないがいずれも藤枝MYFCからFW吉平翼、MF姫野、MF安藤由を獲得した。石崎監督が率いた藤枝MYFCで主力を担っていた選手を獲得できたのは大きいと考えられる。
中でも期待が集まるのはストライカーのFW吉平翼になる。年代別代表に召集される選手だったので大分ユースの頃から点取り屋として期待を集めたが結果を残せずに伸び悩んだ。藤枝MYFCでも出番がなかったが2020年に覚醒して11ゴールを挙げた。先のとおり、29試合で9ゴールのFW平松と30試合で10ゴールのFW武が流出したのでフォワードが最も不安視されるポジションになる。FW吉平翼の役割は重要である。
他には40才になったGK西部(清水)、マルチプレーヤーのMF黒木聖(京都)、J3では屈指のドリブラーであるMF音泉(Y.S.C.C.横浜)、富山県出身で経験豊富なMF大崎淳(栃木SC)、184センチの大型CBのDF鈴木翔(熊本)などを獲得した。主力数名が流出したがその穴を埋める補強は出来たと言える。「J3の15クラブの中では十分な補強が出来たクラブの1つ」に挙げられる。J2昇格を狙える戦力になったと言える。
注目が集まるのは40才のGK西部だろう。昨シーズンもJ1で1試合に出場している。J1通算では313試合に出場している経験豊富なキーパーにかかる期待も大きい。富山はJ1やJ2で活躍したベテランのキーパーやCBを積極的に獲得してきたが期待されたベテランが思ったほど活躍できずに終わるケースが過去は多かった。GK西部はどうなるだろうか?若手のGK齋藤和やGK田中勘が定位置を確保することもあり得る。
攻撃的なポジションにはタレントがいるので「34試合で43失点だった守備陣がどこまで失点数を減らせるのか?」がキーポイントになる。DF今瀬とDF林堂とDF刀根に加えてDF鈴木翔が加入したのでCBの顔ぶれはまずまずである。2020年は出番に恵まれなかったDF鈴木翔が復活するようだと最終ラインの厚みは一気に増す。DF今瀬とDF鈴木翔は184センチ、DF刀根は183センチなのでサイズはJ3では屈指である。
「昇格請負人」と言われる石崎監督の手腕に注目が集まるが富山県出身の選手が増えたのは注目に値する。MF高橋駿とMF佐々木陽次とDF馬渡の3人は昨シーズンも在籍していたがオフにMF大崎淳とMF松岡大を獲得した。29歳のMF大崎淳は広島ユース、大卒ルーキーのMF松岡大はC大阪U-18出身なので中学卒業と同時に富山を離れているが地元にゆかりのある選手が徐々に増えてきたのはいい傾向である。
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