習主席の愛娘がインターネット上で“父親礼賛”…将来は後継者となる可能性も
中国の習近平国家主席の一人娘である明沢さんが、SNSでペンネームを使い、国家の頂点に立つ父親の偉大さを礼賛していた――。中国のメディア関係者の間で、こうした見方が強まっている。「(習体制が進める)民主化プロセスの歩みは止まらない!」等の言葉を書き連ねていた“銘則”という削除済みのアカウントは、明沢さんのものだったというのだ。10億人近くが利用する通信アプリ『微信』に設けられていたアカウント“銘則”の中国語の発音は“ミンツァー”。一方、明沢さんの読み方もこれと全く同じだ。この為、中国共産党幹部の間では「アカウントの所有者は明沢さんではないか?」との声が上がり、第19回共産党大会を控えた昨夏までに本人と特定されたという。党関係者の注目を一気に集めてしまったせいか、アカウントは同年8月末に削除された。2010年にハーバード大学に偽名を使って極秘留学した明沢さんは、2014年に卒業し、帰国。その後、父親の個人事務所である『習近平弁公室』で局長級のポストに就いて働いているとされる。SNSを使った広報宣伝活動については、「仕事の一環だった」との観測もある。「今後、習主席の後継者になる」との見方も出ており、その一挙手一投足に中国共産党幹部らの関心が向けられている。
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中国と対立する台湾与党の民進党がピンチに陥っている。11月の台北市長選で再選を目指す、親中派で現市長の柯文哲氏が安定した人気を維持しており、対抗馬を擁立できそうにないのだ。これまでに、陳水扁政権時代に副総統を務めた超ベテランの呂秀蓮氏らが候補として名乗りを上げたが、「実際に出馬しても一蹴される」との見方が根強い。また、「呂氏らが下手に善戦すれば、柯氏と共倒れになり、柯氏以上に中国寄りの国民党候補に“漁夫の利”を与えかねない」との懸念もある。民進党内からは、「この際、柯市長を支持すればいい」(党幹部)という声も漏れる。対中政策で民進党と足並みを揃えてきた野党『時代力量』は、不甲斐ない民進党に見切りを付け、独自候補を擁立する方向で動き出したが、勝算を見い出せない。中国と距離を置く各政党の行く手に暗雲が垂れ込めつつある。
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インド人スパイやテロリストのパキスタンにおける活動が目立ってきている。中国の『一帯一路』の一部である『中国・パキスタン経済回廊(CPEC)』を監視・破壊するのが目的とみられる。アメリカのニュースサイトによると、先月、パキスタンのカラチで中国人2名を巻き込んだ銃撃戦が発生した。パキスタン当局によると、これにインド人スパイが関与した疑いが濃厚だという。過去にパキスタン内政部が摘発したインド人工作員の自白等から、スパイ網が敷かれていることが明らかになっているという。昨年12月には、CPECの重点プロジェクトであるカロット水力発電所に関わる中国人技術者が行方不明になっているが、これについてもインド人スパイの関与が疑われている。